福島の医師の内部文章を掲載します(約2年前)。


双葉病院「患者置き去り、医師逃亡」誤報道問題について
―10,29医療制度研究会講演を聞いてー


(前略)——「インデペンデンス」特派員、デビッド・マックネイルは、雑誌に、「外国特派員から 見た原発報道」という文章を寄せ、「日本のメデイアは政府広報か」と批判している。 「原子力安全委員会が3月12日に一号機の金属容器のウラニウム燃料が溶け始めたよう だと警告した際、東京大学の関村教授はテレビに懸念を打ち消すために出演した。彼は『ほ んの少しの燃料が溶けて外に漏れたようだ』と言った。原発付近の住民は『落ち着く』べ きで、『大半の燃料は容器の中にあるから、冷却されている』とも。・・・そして、彼の発 言を流した放送局は、こうした明確に嘘だった評価と異なる見解があることを伝えなくて 良かったのか」と。
 また、氏は、上杉隆氏の見解を引用して、「原発事故の問題を報道する正しいやり方は、 最悪事態を想定し、そのように書くということ。そして、その視点で、現状がどのように なっているかについて書き加えることだ。新聞やテレビはそのようには報じない。『心配あ りません。安全です。逃げ出す必要はないですよ』というだけだ」と。
とすると、わたしには、マスコミの誤報道は、原発報道におけるその「政府広報化」と 裏表ではないかという気がしてくるのである——(後略)