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税理士法人上原会計事務所 東京都渋谷区千駄ヶ谷5-27-3やまとビル7F


夫婦で共同してマンションを購入した方からの質問です。

「夫婦でマンションを購入しました。5000万円です。持分は仲良くそれぞれ1/2にしました。私(妻)は頭金の500万円を出しましたが、残りは夫が自分のお金と借入で賄いました。これって贈与になりますか?」

 

このようなご質問がよくあります。

 

「残念ながら、夫からあなた(妻)への2000万円の贈与です。贈与税は695万円です。」とお答えすると「どうしたらいいですか? なにかいい方法はないですか?」と。

 

贈与税の計算式は以下の通りです。

(2000万円-110万円)×50%-250万円=695万円

 

不動産価額 5000万円×1/2(妻の持分)-頭金500万円=2000万円

となって、あなた(妻)は500万円の頭金で 2500万円分の不動産を入手したわけですから2000万円の贈与を受けたことになります。

 

不動産の登記情報は国税当局に知れる仕組みになっています。不動産を購入してしばらくすると、税務署から不動産の購入資金の出所を明らかにする「おたずね」なる書類が送られてきます。そこに金銭の出所を記載して返送する仕組みです。

 

もちろん嘘は書けません。国税当局は不動産会社、金融機関をはじめ多方面から情報を入手しています。記載が真実と異なると後々大きなペナルティになりかねません。

 

結局、金銭の出所を記載すれば上記のような贈与税が課されるということになります。夫婦であっても無償での財産の移動があれば贈与とみなされてしまいます。

 

不動産購入など、大きな出費を必要とするときなどには、事前に準備をしておくことが必要です。

 

上記の例でいえば、

*当初から不動産持分を出資した金額割合と一致させておく

*妻が夫から2000万円の借入をしてマンションを購入する

*金融機関から妻も借入する

などの方法が考えられました。

 

もちろん、それぞれのご家庭の状況によってどのような対応をするか検討を要します。リスクの一番少ない方法をシミュレーションできたはずです。

 

「どうしたらいいですか?」に対するお答は

「事前のご相談が必要です」とならざるを得ません。

 

不動産の相続税対策といったらアパート建築が最初に頭に浮かびます

 

アパートを借入金で建てれば、相続税評価額は下がり、借入金は債務として控除できます

 

例えば、アパートを全額借入金1億円で建てるとします。

土地の相続税評価額 1億円、借地権割合60%とします

 

①アパート建築しなかった場合の相続税評価額

  土地の相続税評価額 1億円 そのままです。

 

②アパートを建てた場合

土地の相続税評価額=1億円×(1-借地権割合60%×借家権割合30%)×小規模宅地特例(1-50%)=4100万円

 

※小規模宅地特例とは貸付事業をしている場合に200㎡までの

  貸付事業用宅地の評価額の50%を減額できるというと特例です。

 

建物の相続税評価額=固定資産税評価額概算(1億×50%)×(1-借家権割合30%)=3500万円

 

③合計相続財産

 土地4100万円+建物3500万円-借入金1億円=▲2400万円

 

評価額1億円の財産が▲2400万円になりました。

確かに、アパートを建てるのは大きな節税につながります

 

しかし、この節税対策について、令和3年4月1日以降の相続については、メスが入りました。

 

相続開始前3年以内に建てたアパートの貸付事業用宅地の小規模宅地特例については一定の場合を除き適用がありません。上記の50%控除がないということです。

 

この結果、②の計算のうち土地の評価額が以下のようになります。

土地の相続税評価額=1億円×(1-借地権割合60%×借家権割合30%)=8200万円

 

③合計相続財産は

土地8200万円+建物3500万円-借入金1億円=1700万円

となります。

 

それでもアパートを建てなかった場合に比べ▲8300万円(1700万円-1億円)もの相続財産の減少になっています。

 

アパート建設は入居率、キャッシュフロー、震災火災等のリスクなどもあります。慎重にご検討ください。

 

民法が2019年7月に改正されて相続登記が対抗要件になったことをご存じでしょうか。

 

被相続人の父が相続人の兄にA土地のすべてを相続させると書いていました。相続人は兄弟の二人です。

 

ところが、弟が相続開始間もなくA土地につき法定相続分1/2の登記をしてしまいました。しかも、その相続分を第三者に売却してしまったのです。

 

兄は、遺言でA土地のすべては自分のものだと主張しましたが認められませんでした。

 

相続が開始した後に未登記の土地が急増し、膨大な面積になっているといわれています。

 

この未登記不動産の発生を抑えるために相続分を超える部分については相続登記なくして第三者に対抗できないとされたといわれています。

 

(共同相続における権利の承継の対抗要件)

民法第899の2①相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、法定相続分により算定した相続分を超える部分については、登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、第三者に対抗することができない。

 

遺言に優先するということは、遺言があっても場合によると安心していられないということになります。相続人の関係が怪しいような場合には、注意しておかなくてはなりません。

 

この点は自社株式についても同様です。

被相続人が保有していた自社株式の相続は登記ではなく株主名簿によって明らかにされます。

 

株主名簿を整備して株主を明らかにするとともに名義書換申請を早期に行っておくことが必要です。名義書換後の株主名簿は株主名簿管理人による確定日付をとるなどして保全しておきたいものです。

相続対策として借入をして不動産を購入するという方法がとられます。不動産の相続税評価額は購入価額よりも低いですから相続税法上有利に働くというわけです。

 

例えば、

被相続人父には2億円の現預金がありました。相続人は子供2人AさんとBさんです。父が全額借入金で1億円のマンションを購入(相続税評価額が6000万円)を購入しました。父は遺言でマンションはAさんに相続させ、Bさんには現金で差額を公平にするよう遺言していました。

 

 

相続税法上の相続財産を計算してみると

①不動産を購入しなかった場合には現預金2億円が相続財産です。

②不動産を購入した場合には

現預金2億円+不動産6000万-借入金1億円=相続財産1億6000万円

➂ ①>② となって不動産を購入した方が相続財産は減少することになります。父の思惑通り相続税が減少してAさん、Bさんもほっとしたところです。

 

 

その後、AさんとBさんは遺言に従って相続をしました。この場合には不動産は相続税評価額ではなく時価の1億円で評価します。

Aさん・・・現預金1億円+不動産1億円-借入金負担1億円・・合計1億円

Bさん・・・現預金1億円

AさんBさん共に1億円の相続で公平に決着しました。

 

 

ところが数年後、Bさんのところに借入金返済の請求書が届きました。Aさんの経営する会社が資金繰りに窮し、マンションの借入金の返済ができなくなってしまったのです。Bさんにしてみれば、借入金はAさんが負担するともの、借入のあることさえ忘れていました。

 

 

調べてみると、父の借入金は民法上、相続人2人に引き継がれ、AさんBさんそれぞれ1/2の債務を負っていることがわかりました。相続税法上の相続とは異なります。

 

 

債権者の銀行としたら、貸付先が誰であるかは重要な問題です。Aさんの単独債務では債権者としては納得がいかなかったかもしれないのです。相続のときに、Aさんが銀行に対して免責的債務引受を行ってAさんだけが債務の承継者であることを銀行と合意していればこのようなことにはなりませんでした。

 

 

この結果、Bさんは仕方なく、1億円/2=5000万円分の借入金負担を強いられています。Aさんは行方知れずです。

 

 

借入金がある場合には、債務の承継を金融機関と合意しておきましょう。

 

年間110万円までの贈与であれば贈与税がかからない

 

多くの方が利用している制度です

(贈与した額110万円-贈与税の基礎控除110万円)×贈与税率=0

 

しかし、この制度が廃止される可能性があります

平成31年、令和2年、令和3年の税制改正大綱に

「相続税と贈与税をより一体と捉えて課税する観点から、現行の相続時精算課税制度と暦年課税のあり方を見直す・・」とあります。

 

見直しがあれば、相続時精算課税のように贈与財産を相続財産に加算するということになりかねません。大きな増税です。今年はコロナ禍でこのような増税を行うことは控えたのかもしれませんが、来年はわかりません。

 

贈与の効果がどれほどのものか、例を挙げてみます。

相続財産2億円、相続人子供2人の場合に ①生前贈与しない場合と ②生前贈与した場合の税負担の違いを見てみましょう。

 

  1. 生前贈与をしないで相続が発生した場合

遺産総額20,000万円-相続税の基礎控除4,200万円=15,800万円に対する相続税の総額は

3340万円となります。

 

  1. 子供二人に各1000万円の生前贈与をした数年後に相続が発生した場合

贈与税・・子供二人に対する贈与税は1人177万円、2人で354万円となります。

相続税・・遺産総額(2億円-贈与による減少分2000万円=1.8億円)-相続税の基礎控除

4,200万円=13,800万円に対しての相続税は2740万円となります。

相続税と贈与税の合計は2740万円+354万円=3094万円となります

 

  1. 結果として贈与前と比べて3340万円-3094万円=246万円節税になっています。

 

贈与税の税率が相続税の適用税率より低いため節税が可能となっています。贈与という簡単な手続きで246万円も節税できるならしない手はありません。

 

ただ、相続開始前3年内の贈与については相続財産に加算される規定があります。

この規定が働くと、「贈与をしても無駄じゃないか」と思われる方もいらっしゃると思います。

 

しかし、3年内の贈与加算は「相続または遺贈により財産を取得した者」が対象となっていますので例えば相続人でないお孫さんへの贈与であればこの規定は働きません。

 

暦年課税の見直しによって、その適用がいつから始まるかはわかりません。

改正年以降の年の贈与からなのか、遡っての贈与を対象にするのか不明です。

いずれにしても、節税できる範囲内の生前贈与であれば、無駄にはならないのではないでしょうか?

 

弊社では節税になる贈与の試算を行っています

お気軽にお尋ねください

 

 

アパートを持っている地主さんの節税対策に一つとしてアパートを法人に譲渡するという方法があります。土地は個人のままとし、建物部分だけを法人に譲渡するのです。

 

そのようにすると、アパートからの収益は法人に移動しますので、個人の所得が減少して将来の相続税を増額させないことが可能というストーリーです。

 

この時、法人に借地権の問題が生じます。

 

借地権とは、建物の所有を目的とする地上権または土地の賃借権をいう(借地借家法2)とされています。建物を移動して借地権が法人に移れば、法人が借地権を無償で取得したとして借地権の課税が生じてしまいます。

 

そこで、その対策として「土地の無償返還に関する届出書」を貸主、借主連名で提出することが行われています。この方法によれば、土地を返還するときに、“無償で返還する”という約束なので借地権の移動はなく、法人に対する借地権課税は回避されます。

 

では、「無償返還の届出書」を提出した貸主の地主が亡くなったときはどうなるでしょうか?

 

貸主である父親の地主Aさんが亡くなりました

貸地を長男Bさんが相続し、アパートを所有する法人の株式を次男Cさんが相続しました。

 

数年後に、長男Bさんが「アパートを建替えてマンションにしたいので土地を返してほしい」

「無償返還の届出書が出ているから無償でね」と話したところ、

Cさんから「借地権があるので無償では返せない」と主張されてしまいました。

 

実は、Cさんの主張は正しいんですね

「土地の無償返還に関する届出書」は税務に限定した話です。

アパートを所有する法人には民法上、借地権が存在します。

 

賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うこと及び引渡しを受けた物を契約が終了したときに返還することを約することによって、その効力を生ずる。(民法601)

 

ではどうしたらよかったのでしょう?

 

相続の際には、貸地の相続人と法人株式の相続人を同一にしておけばよかったことになります。

アパートの敷地の相続人➡Bさん

アパート所有の法人の株式の相続人➡Bさん

 

Bさんが敷地もアパートも相続すれば争いは生じません。

父親のAさんもこれを意識して遺言を書いておく必要がありました。

 

 

残念ながら相続人の仲が悪いという方がいらっしゃいます

 

そのような場合に、親御さんに遺言を書いてもらうのはとても有効な手段ではあります

ところが、相続人全員の印鑑証明書が必要だという場合があります。

 

母御さんが亡くなりました

父親は数年前に亡くなっています

相続人は姉Aさんと妹Bさんの2人です

 

残念ながらAさんとBさんは犬猿の仲

口も利かないし、顔も合わせでも挨拶もしません。

葬儀の席でも、親戚の人たちが心配するほどです。

 

亡母はそんな子供たちのことを気遣って、同居して介護をしてくれたBさんに

母の住んでいる不動産を相続してほしいと遺言を書きました。

 

Bさんは独身ですが、Aさんは結婚して生計を立てているため、

不動産はBさんに、他の預貯金は二人で公平に相続させることにしたのです。

Bさんは自宅が自分のものになることでとても喜んでいました。

 

ところが、いざ遺言をもって登記をしようとするとAさんの印鑑証明書も必要と言われてしまいました。

その遺言には「**不動産はBさんに引き継がせる」と書かれていたのです。

 

実はこの遺言の書き方ではAさんの印鑑証明書も必要になってしまいます。

「**不動産はBさんに相続させる」

であれば、相続人単独での登記が可能でした。

 

いまさらAさんに印鑑証明書をくださいとは言えません。

Bさんは仕方なく弁護士に依頼してAさんとの協議を依頼しました。

弁護士費用がかかるのも諦めた様子でした。

 

せっかくの遺言を書いてもらっても問題を引き起こすこともあります。

遺言を作成する場合には事前に専門家に相談することをお勧めします。

 

 

相続税の調査で一番問題となるのが、いわゆる「名義預金」と言われています。

「名義預金」とは本来は本人の預貯金であるにもかかわらず、妻や子供、その他の人の名義の預貯金にしていることです。

 

この「名義預金」を本人の相続財産に加えなければ相続税額は減少します。

そのため、「名義預金」を使う例が頻繁に起こります。

もちろん「名義預金」であれば本人の財産として申告しなければなりません。

 

こんな例がありました

夫はサラリーマンをしており、妻はパートなどに出たことはあるもののほぼ専業主婦でした。

夫は70歳まで会社勤めをし、その後年金生活でしたが、90歳を超える時には夫婦で施設に入っていました。妻が認知症になり物忘れがひどい状態で一人では介護できない状態だったためです。

 

その夫が先日亡くなりました。

財産を調べると父名義の預金が3,000万円、妻名義の預金が3,000万円ありました。

 

夫名義の3,000万円の預金は夫の相続財産ですが、妻の3,000万円の預金は「名義預金」でしょうか?

あるいは「名義預金」ではないと主張・立証するためには何が必要でしょうか?

 

妻はパートに出たことはあるもののほぼ専業主婦だった。

ということは、妻の収入は基本的にはありません。

すると、3,000万円もの預金はどこから?

やはり、夫の財産=「名義預金」ということになりますか?

 

子供たちから「母も財産を持っていたはず」と言われ、親戚にも協力してもらいながら細かく調べてもらうよう依頼しました。

 

①          妻の実家の相続の際に祖父母や両親から相続した財産は有りませでしたか?

②          結婚の際に持ってきた持参金はありませんでしたか?

③          夫や両親から贈与された金銭はありませんでしたか?

④          パートの収入は合計するといくらぐらいでしたか?

⑤          10年前の妻の預金残高はいくらぐらいでしたか?

⑥          妻の預金の管理は誰がしていましたか?

⑦          所得税、贈与税の申告書はありませんか?

⑧   家にある書類を探してみてくれませんか?

 

すると、40年前に亡くなった妻の父から土地を相続し、その土地の売却代金が2,500万円近くあることがわかりました。

家にあった戸棚から当時の確定申告書の控えが出てきました。

 

その預金に年金他を加えると3,000万円ぐらいになります。

ただし、これで妻の預金で「名義預金」ではないとの確定的な証拠とはなりませんが、有力な証拠ではあります。

後は、税務署との話し合いになります。

 

あきらめなくてよかったです。

 

 

今回のテーマは相続税評価額の80%減額ができる小規模宅地特例についてです。

 

被相続人の居住用不動産についての小規模宅地特例は多くが関心を持たれています。

ところがその適用にあたっては要件があり簡単ではありません

 

こんな例がありました。

被相続人父で相続人が子供2人長男Aと長女B

 

相続財産は

父の住んでいたマンションP(1億円)と

長男Aの住んでいたマンションQ(5千万円)の二つです。

長女Bは独身で父とマンションPに同居しています

 

父は遺言でマンションPは長男Aに、マンションQは長女Bに相続させると書いていました。

長男Aには1億円のマンションを残したいという気持ちが強かったのでしょう。

しかし、この結果、この遺言では小規模宅地特例の適用がないこととなりました。

 

その理由は以下の通りです

マンションPは父の居住用ですが、長男が父所有のマンションQに居住していたためいわゆる「家なき子」に該当しません。同居もしていません。

また、マンションQはそもそも父の居住用でもなく、長女Bの居住用でもありません。

 

マンションP・・父とBの居住用・・長男A相続・・Aは父所有のマンションQに居住していたため同居ではなく、「家なき子」にも当たらず小規模宅地特例不適用

マンションQ・・長男A居住用・・長女B取得・・父、Bの居住用ではないため小規模宅地特例不適用

 

ではどうすればよかったのか?

 

遺言を書く前に小規模宅地特例適用の有無を考慮に入れた検討を行っておくことが必要だったのではないでしょうか。数千万円単位で相続税評価額が変わってきますので相続税額にも大きな影響を及ぼします。

 

上記の例でいえば、以下のようであれば特例適用の可能性がありました。

①   AはマンションPを相続するのだから生前から父と同居することができなかったのだろうか?

②   Aが他のマンションに転居して「家なき子」に該当することは選択肢になかったのか?

③   マンションPは長女Bが相続し、マンションQは長男Aが相続することはできなかったのか?

④   遺言を破棄してAB合意のもとに➂の相続をすることは可能か?

 

もちろん税務の側面だけで判断することはできません。

現実的に難しい場合も少なくないと思います。

 

遺言を書く場合には小規模宅地特例以外にも考慮すべき問題が多くあります

事前の確認をされることをお勧めいたします。

 

 

相続人は最低限の財産を取得する権利=遺留分権を持っています。

 

遺言でこの権利が侵害された場合には、遺留分権を主張して訴えることができます。

「遺留分侵害だ~」と他の相続人から訴えられる事案がとても増えています。

 

例えば・・・

被相続人父で相続人が子供2人AとBとし、父はAにすべての財産を相続させると遺言があるとします。

相続財産は父の居住用不動産8000万円だけです。

BはAに「遺留分侵害だ~」と憤慨して

Aに遺留分(法定相続分1/2の1/2)8000万円×1/4=2000万円を請求してきました。

さて、Aさんはどうしたらいいでしょう?

 

この場合の問題の一つは、2019年7月から民法が改正され遺留分は「金銭債権」とされたことです。

 

民法改正以前は遺留分減殺といって相続した不動産などで減殺すれば足りました。

ところが、遺留分が金銭債権とされたということで、この遺留分を「金銭」で支払わなくてはならなくなったのです。

 

この例でいえば、AさんはBさんに2000万円を金銭で支払わなくてはなりません。

「ええ~うそでしょ」「そんなお金ありません」

 

長年、父を介護をしてきたAさんに報いるために書いた遺言が、Aさんを逆に困らせることになってしまいました。

Bさんが「不動産の一部でもいいよ。共有にしておこう」と言えばいいですが期待できませんね。

 

ではどうする?

私なりの考えは以下のようです。

 

  1.         AさんはBさんと話し合って遺産分割に持ち込む~不動産の共有を目指す
  2.         Aさんは相続した不動産を売却してBさんに金銭で支払う
  3.         Aさんは裁判所に支払期限の許与を求め分割で支払う
  4.         Aさんは相続を放棄する

 

いずれの対策をとるかは相続人のそれぞれの事情によって状況は異なるでしょう。

中には、自腹で2000万円を支払って父の住んだ不動産を相続したい人がいるかもわかりません。

 

しかし、実はどの方法も長短があり決定打とはなりそうもありませんね。

 

そこで、もし相続前であれば

①          遺言を見直し遺留分侵害を解消する

②          保険を活用して2000万円を準備する

 

などが考えられます。

これらの方法も父が高齢で認知症などであると実行できません。

 

遺留分侵害額請求があった場合には、これ以外にも問題が生じます。

いずれにしても早期の対策が肝心です。