⒌
⑴
シゲオ・アキコ・清水、三人。
一通りの絡みが終わったところで、
緑の借金取り・森田が現れる。
森田「じゃますんでー!!」
シゲ「大きな声、出すな!、カッパーっ!」
アキ「シゲオ、言い過ぎでしょ!」
シゲ「すいません!」
アキ「いぃよぉ~」
アキ「カッパじゃん!、カッパチャンピオン!」
シゲオ以上に口が悪い、アキコ。
シゲオとアキコが森田の前に行き、
シゲ「カッパチャンピオンベルトを見せろ!」
シゲ「カッパチャンピオンベルトを」
シゲ・アキ「見せろよー!」
森田「無いわ、そんなもん!」
清水がベッドから出て、シゲオに対し、
清水「静かにしてください!」
シゲ「うるさい!、カリアゲ君!」
アキ「シゲオ、言い過ぎでしょ!」
シゲ「すいません!」
アキ「いぃよぉ~」
アキ「カリアゲ君じゃん!」
アキ「カリアゲ地味男じゃん!」
アキ「カリアゲ『男地味』チャンピオン!」
シゲ「…どっち?(苦笑)」
アキ「…カリアゲ地味男で。(苦笑)」
シゲオが清水に対し、
シゲ「カリアゲ地味男チャンピオンを見せろ!」
シゲ「カリアゲ地味男チャンピオンを」
シゲ・アキ「見せろよー!」
清水「無いわ、そんなもん!…なんや、その長い名前」
⑵
ここで、シゲオが森田に水鉄砲を撃つフリをする。
シゲ「ピヨピヨピヨピヨ」
森田「…(苦笑)」
森田「えー…、」
森田「なんだか知らないけど、身体が小さくなっていくよ」
シゲ「…清水さんがパスした意味が分かりました。(苦笑)」
森田「おいっ!」
シゲ「身体も小さくなったけど、笑いも小さくなったな」
森田「何でワシだけ傷付かなあかんねん!」
⑶
ストーリーに戻る。
森田「ここに、清水けんじはおるか?」
清水「私ですけど」
森田「松本慎一郎の借金の連帯保証人になっとるな?」
清水「はい…」
森田「その松本が連絡付かんようになってな」
森田「連帯保証人のお前に300万払うてもらうことにした」
清水「急に300万って言われても、無理ですって!」
清水「入院してますし」
森田「返されへんかったらどうなるか…」
森田がドスを取り出し、
森田「ぶち殺すぞ!」
と清水の胸ぐらを掴んで、ドスで脅す。
森田「生命保険で払うてもらおうか!」
清水「助けてください!」
と、シゲオとアキコの方を見た瞬間、
シゲ「コッ!」
と寝息を立て、二人が狸寝入りする。
シゲオは普通に寝ているが、
アキコは清水を指差し、口を大きく開け、上半身を前後に揺らしている。
清水「おいっ!、寝たフリすな!」
清水「ほんで、おばはんの方、なんや!」
清水「ずっと薄目でこっち見とる。(苦笑)」
清水「隙あらば、前に出よう前に出ようとしやがって!(苦笑)」
シゲオとアキコが目を開ける。
シゲオが清水に対し、
シゲ「さすが、(アキのことを)一瞬で見抜いたね」
⑷
シゲ「帰れや、カッパ!」
森田「黙れ、バーコード!」
その瞬間、シゲオが落ち込む。
シゲ「あーっ!!」
シゲ「バーコード言われた~(泣)」
アキコが森田に、
アキ「絶対言うたらあかんやつでしょ!」
森田「カッパはええんか!(苦笑)」
シゲ「カッパは可愛らしいやないか」
シゲ「バーコードはただのおっさんや。(泣)」
シゲ「アキコ、もう死にたい~。(泣)」
アキ「シゲオ、落ち込んだらあかん。これ食べて元気出して!」
ここから、『元気の出る梅干し』のコーナー。
曲『Ultra Soul』が流れると、
洗面台が引っ込み、階段が現れる。
階段の上のお立ち台は赤色の派手な電飾で照らされている。
ナース室から、看護師の悠花が赤色のサンバの格好で現れ、
(素の演者が)得意とするサンバを踊り、盛り上げる。
シゲオが種を飛ばし、アキコが見事にキャッチ。
シゲ「『コーン!』て音を聞いたら、胸が、」
シゲ・アキ「スー!」
悠花がナース室に戻る。
清水「『スー』、ちゃう!」
清水「病室で何してくれとんや!」
清水「ほんで、さっき踊ってた奴、誰や!?」
アキ「看護師です」
清水「看護師!?」
アキ「そういう時代です」
清水「そんな時代、知らーん!」
⑸
シゲオが清水と森田に提案する。
シゲ「今のやってみんか?」
シゲ「カッパが種を飛ばして、あんた(=清水)がキャッチする」
シゲ「受け取れたら、借金はチャラ」
シゲ「受け取られへんかったら、生命保険で払う」
清水「そんなん、やるわけないでしょ!」
森田「…」
森田「やろう」
アキコが清水に小さな器を渡す。
曲『Ultra Soul』が流れると、
洗面台が引っ込み、階段が現れる。
階段の上のお立ち台は葬式仕様になっている。
ナース室から、看護師の花子が中途半端なサンバ衣装で現れ、
ぎこちなく踊る。
清水は種を器に当てることもできず、失敗。
シゲ「(器に)当たりもせんかった…」
アキ「コース、凄い良かったのに」
花子がナース室に戻る。
※
補足。
清水さんの器は、初日は小さな器でした。
成功するかどうか、ギリギリの場面を作りたかったのか、
翌日以降、少し大きめの器に変わりました。
成功した場合は、
①清水さんがはしゃいで種を落とし、失敗扱い
②森田「こんなん認められるか!」
いずれかで終わる場面だったと思われます。
⑹
森田が窓を開け、清水に対し、
森田「約束通り、生命保険で払うてもらおうか」
森田「こっから飛び降りろ!」
清水「待ってください!」
清水「取り敢えず、窓に登ります」
と、ベッドから窓部分へと上がる。
(清水↘︎↖︎森田↖︎シゲオ・アキコ、というポジションで)
清水「話し合いで解決しましょ!?」
森田「本気やぞ、こっちは!」
シゲ「話ししたれや」
と、森田の背中を押し、シゲオに押された森田が清水を押してしまい、
清水が5階から落ちる。
森田「嘘やろ…?」
森田は、あくまで脅し目的で、清水を窓から落とすつもりは無かったようで、
慌てて逃げ去っていく。
アキコが窓から下を見る。
アキ「シゲオ!、あんたのせいで清水さんがほんまに落ちたやないの!」
シゲ「すいません!」
アキ「いぃよぉ~」
アキ「って、いいわけないやろーっ!!」
外から声が聞こえる。
男性『おいっ!、人が落ちて倒れているぞ!』
女性『キャーッ!』
アキ「…!」
ここで、シゲオがスマホを取り出し、
シゲ「もしもしー」
アキ「着メロかいっ!!」
暗転
その20に続く