文庫版が、発売されたばかりですが、諸事情により、単行本を読みました。

 

単行本 – 2021/1/26

「離婚して10年、そして、私はようやく恋をした」。
パリで暮らすシングルマザーのマリエ。
小さな投資グループを主宰するアンリ。
2019年にはじまる、マリエとアンリの運命的な出会いの行方。
新しい世界の、永遠の恋を描いた、辻仁成の最新長編小説。

いまだ世界中で収束の兆しを見せない新型コロナウイルス。
長年パリで暮らす著者が、パリで暮らす女性を主人公に、コロナ以前と以後にまたがる運命の出会いと愛の奇跡を描いた長編小説。
パリでの生活を発信しつづけ、多くのファンを持つ著者による、この時代にしか書けなかった大人の恋愛小説。

 

《ネタバレ注意》

 

母ちゃん(私)は、“勝手にママ友”の“父ちゃん(辻仁成さん)”のブログを、毎朝、楽しく読ませてもらっています。

 

なので、父ちゃんの私生活を無視して、この本を読むことは、できませんでした。

 

主人公のマリエが、離婚して約10年というところや、マリエの父親が画家で、母親が文学者なところは、ミュージシャンであり、画家であり、作家である父ちゃんと重なります。

 

また、日本人夫婦を親に持ち、フランスで生まれたマリエの子ども時代が、父ちゃんの御子息の十斗さん、そのままです。(保育園へのお迎えのシーンは、実話のように感じました。

 

食に関していえば、料理上手な父ちゃんのブログに頻繁に出てくる、ポルチーニ茸やワインについての記述もあります。

 

アンリの人脈作りに、否定的なマリエは、まさに↓このブログの父ちゃんでしょうか。

 

そして、アンリは、父ちゃんと交流のある、中村江里子さんの旦那様(外見)を、想像してしまいました。

 

 

母ちゃんは、老後の大切な時間を、孫育てに費やされざるを得なかった、あるおばあちゃんを知っています。

 

神経をすり減らし、ストレスを抱え、挙句の果てに病に倒れました。

 

そんな個人的な背景のせいで、トモコさんが気になって気になって、仕方がありませんでした。

 

あと、母ちゃんは、諸々の事情により、ナオミとノエミの気持ちが、痛いほどよくわかります。

 

マリエとアンリの関係について、2人は立派な考えを持っているのですが、子どもらしさを失っていて、心配になりました。

 

そんな思いやりのある3人に比べてマリエ…

 

離婚後も、ほぼほぼ子どもをトモコさんに預けていたのに、『十年に及ぶ子育ての過酷さ』とか、語らないで欲しかったです。

 

死を直前にしても、アランのことしか頭にないなんて…。

(そもそも、アランはそんなに魅力的でしょうか?←決して、中村江里子さんの旦那様のことでは、ありません!)

 

以上、

 

母ちゃんの個人的な背景により、最後の最後まで、マリエの幼稚さと身勝手さにイライラして、恋の話に集中できませんでした。

 

残念です。