油断していた。

 

夕飯はシチュー。出来立てだ。

 

多少熱いも許容範囲。

こちとら腹ペコなのだ。

 

次いでジャガイモを頬張った瞬間。

それは一瞬の出来事であった。

口上部にへばり付いたジャガイモはもう離れることはなかった。

そして私の皮膚は溶けていく。

 

気付けば、もう為す術がない。

 

そう。火傷だ。

 

私は猫舌である。

 

たこ焼きはハフハフしながら食べるのが旨い!なんていう人がいるが私はそうは思わない。

ハフハフしている間に口内の皮膚は溶かされ苦痛しかない。

いっちょ前の大人が吐き出すわけにもいかず、涙目になって耐えるしかないのである。無力だ。

 

だから私は必ず穴をあけて一定時間覚まし、慎重に少しずつ噛り付く心得をしている。

 

それなのに昨晩の煮込みのジャガイモには油断した。

情けない。

 

案の定、次の日からは何を食べても痛い。辛い。

 

これから数日間は食事を楽しめそうもない。。。