畜産共進会と花品評会

テーマ:
10月26日(金)~28日(日)
大阪花博記念公園鶴見緑地 水の館において
フラワーフェスティバル in 近畿2012が開かれました
同時に、
品種改良の成果を競うジャパン フラワーセレクションの審査がありました
そのころ、長崎県では5年に1度の
「全国和牛能力共進会(全共)」が開かれていました

こちらはテレビのニュースでも大きく取りあげられていました
4年に1度のオリンピックで金メダルをとることは偉業であり、
メダリストは名誉だけでなく、金銭的にも大きな利益を得ます
しかし、畜産共進会で入賞することは
オリンピックでメダルを取るより
はるに大きな利益を畜産農家当人だけでなく、県全体にもたらします
和牛、乳牛の世界は、競走馬と同様 血統がすべて
その血統を競うのが和牛能力共進会

$宇田明のウダウダ言います
写真1 和牛共進会淡路予選
$宇田明のウダウダ言います
写真2 和牛共進会淡路予選

全国の予選を勝ち抜いた500頭
淡路からは4頭が出場
いずれも兵庫県のスーパー種雄牛 門外不出の「丸宮土井」の子どもたち
淡路で育った但馬牛
淡路予選、兵庫県予選を勝ち抜いての全国大会
予選を勝ち抜いた牛はのぼりをはためかせ、町内をパレード
全国大会に向け、おめかし、体調管理
長崎までのトラックには大勢のつきそい、お世話

共進会に権威があるのは審査員も同様
畜産の審査員には資格がいる
だれでもが審査できない
一部門に審査員は一人
その場で選んだ理由、選ばなかった理由をマイクで説明
まさしく権威

$宇田明のウダウダ言います
写真3 左の帽子の人が審査員


一方、和牛共進会に匹敵するはずのジャパンフラワーセレクション
出点は11点(切り花部門)
日本は育種立国
育種により、輸入と対抗
その花の育種共進会が11点(秋の部で、春はもうすこし多い)

この違いはなにか?
実利・利益

畜産共進会で入賞すると莫大な利益が
育成農家だけでなく県全体にもたらされる


名誉だけ

育種だけでなく、切り花、鉢もの・花壇苗の品評会で
入賞しても実利はない

個人で出荷する農家なら名誉が得られ、
市場での評価が高まることがある
系統出荷の農家なら、多くの仲間に埋没

結果として
ここでも遠心力
いずこも出点が減り、衰退気味

どうするか?
①品評会の目的を整理
昭和40年代、50年代は栽培技術の向上が
経営の向上に直結
いまは消費拡大が目的
ならば、消費者に見ていただく品評会なら、
花筒に、頭をそろえた切り花10本を並べるのではなく、
品種の多さ、色の豊かさ、使い方をアピールするほうが実際的
審査は不要
作りのよさ、選別、結束を競うのは
産地内の目ならし会で十分
②ジャパンフラワーセレクションのような育種コンクールは
入賞品種と生産者を一体として、
市場、花店にアピール
東京での農水大臣夫人が出席しての授賞式では名誉だけ
③実利をもたらすのは
市場、花店だから
市場で入賞品の展示、紹介、アピール
市場の役割が大

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京都大学のあの先生の治療をうけました

テーマ:
iPS細胞でノーベル賞を受賞した山中先生
ではありません
日本花き生産協会カーネーション部会が治療を受けたのは
京都大学経済研究所 佐分利応貴先生

社会の病を治す「社会医学」
重症だった国産カーネーション
佐分利先生の治療のおかげで
全快とまではいきませんが
ベッドから起き上がり、
自分の足で立ち、
歩いて行く方向が定まりました

$宇田明のウダウダ言います
佐分利先生の講演「花産業の病を社会医学で治す」
10月18日 メルパルク大阪

まず社会医学の授業
1.社会問題の解決方法
①問題の発見
②問題の定義
③対策の実施
④評価・歯止め

2.問題定義の重要性
「何が問題かわかれば、半分解決したも同じ」

3.国産カーネーションにとって「何が問題か」
これはグループ討議
参加者を10数名づつに班分け
これは正直心配していました
農家は研修を受けるプロ
地域の研修会、品目の研修会、農協の研修会
地域レベル、都道府県レベル、全国レベル
ありとあらゆる組織主催の研修会を1年に何回も受けています
聞くのにはなれている
しかし、自分がしゃべるのは経験がない
しかも、小学生のようなグループ討議
三代にわたる年齢構成
問題を紙に書いてみんなで見せ合う
みんないきいきしていました
カーネーション部会研修会で
参加者のこんないきいきした姿は、はじめて見ました

みんなが書いた紙をホワイトボードにはり、
9名のパネラーが登壇
佐分利先生と高倉さんの進行で意見を述べる
それぞれの分野で一家言ある人ばかり
熱く濃いひとたち
カーネーション部会からは
青年部の森健人さん(香川県)と浜塚剛さん(長崎)
若い彼らがPCガーベラ鈴木誠さんと並んで
ちゃんと意見が言えるか心配していましたが
これも杞憂
すばらしい意見、そして経営内容

儲からなくなった国産の花
だんだん病が重くなり
やたら薬をのみ、健康食品を試してみたが、
いっこうに熱が下がらず、回復しない
それを、今回、佐分利先生の「社会医学」の治療を受け、
病気の治し方がすこしわかってきた
社会医学については
佐分利先生のHP(http://www.socimedi.jp/)

問題
生産コストの上昇
苗代と油代
これらは技術の問題
技術開発には
岡山大学 後藤丹十郎先生を筆頭に、
花き研、都道府県の15名の研究員のかたがた
バックアップは十分

産地ごと、季節ごと、ばらばらの規格
ネット販売主体の情報取り引き時代
カーネーション、オウンゴールの代表
これは全国組織、日本花き生産協会カーネーション部会の役割

病気は医者だけでは治せない
病人の健康になりたいという
強い意志
今回の研修会
生産者の意志、意欲が強くでていました
さらに、病人自身が若く強い肉体にかわっていました
国産カーネーションにこれだけの若い生産者がいたのです
完全に、二代目、三代目の時代になっています
国産カーネーション農家は元気です

まとめ
1.今回はぜいたくなことに、カーネーションだけで
佐分利先生の治療をうけましたが
日本の花産業がこぞって治療をうけるべきです

2.国産カーネーションは、佐分利先生の治療と
多くの若い生産者の力で
まだまだ生産を続けていくことができそうです

そこで、
花生産の4定理に、ひとつ追加
定理1 輸入に打ち勝った先進国はない(小川孔輔先生の定理)
定理2 先進国の花生産は、最初にカーネーションが崩壊(宇田の定理)
定理3 カーネーションが崩壊すると、キク、バラも崩壊(同上)
定理4 カーネーションが生き残っていれば、花生産はすべて生き残れる(同上)

これに追加
定理5 国産カーネーションは生き続けるので、日本の花生産はすべて生き続けることができる(カーネーション部会の定理)









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$宇田明のウダウダ言います

10月10~12日、幕張メッセでのIFEXが終わりました
私は、セミナーで
「日本の生産者よ、強くなれ」という
とんでもない内容の講演をさせていただきました
テーマは主催者からの要望
「強くなれ」といっても
時間と経費を費やしてIFEXに来る農家は
強い農家に決まっています
「弱い」農家はIFEXに来る余裕などない
予想したとおり、肝心の農家が聞きにきていただけない
前回のブログテーマ、遠心力が働いたセミナーでした

IFEXの内容については、facebookなどでリアルタイムでアップされており、
いまさら報告すべきこともないようです
展示についてはさまざまな意見があります
主催者の小川孔輔先生が総括(http://www.kosuke-ogawa.com/?eid=2320#sequel)されていますのでなにも言うことはありません

今のIFEXの魅力は、人との出会いでしょう
全国の元気な人たちと出会い、
非日常の時間を過ごし、
さあ、帰ってがんばろうのエネルギー補給

そのためには、幕張まで出かけていく、あるいは出展をする動機付けが必要
それは花の展示がどれだけあるか
花のないIFEXはありえません

それには儲かる花産業でなくてはなりません
いまは負のスパイラル
儲かっていないから
費用対効果を考えると出展できない、参加できない

今週、カーネーションは負のスパイラルを打ち破るべく、
総反撃に撃ってでます

その説明前に、花生産の4定理
定理1 輸入に打ち勝った先進国はない(小川先生の定理)
定理2 先進国の花生産は、最初にカーネーションが崩壊(宇田の定理)
定理3 カーネーションが崩壊すると、ドミノ倒しで、キク、バラも崩壊(同上)
定理4 カーネーションが生き残っていれば花生産はすべて生き残れる(同上)

いまやカーネーションはカーネーション農家のカーネーションだけでなく、
国産切り花生産の命運を担う立場です


(クリックすると大きくなります)
$宇田明のウダウダ言います
図1 切り花消費量(国産+輸入)、国産生産量はじわじわ減っています

$宇田明のウダウダ言います
図2 カーネーションは英国病
消費は伸びているのに、国産は減る一方

輸入率50%
息絶え絶えのカーネーションの治療を
京都大学経済研究所 佐分利応貴先生の「社会医学」に委ねます

日時:10月18日13:00~17:30
場所:新大阪駅前 メルパルク大阪

社会の病を治す社会医学
佐分利先生の授業

佐分利先生の進行による9人のパネラーとの討議
全員参加で問題点の抽出
そして実行
さらには、患者が元気になりたいという強い意欲

パネラーもすごい
阿比留みど里さん(マーケティング)
炭田耕次さん(専門店)
新井裕介さん(量販)
宍戸純さん(市場)
栗林正樹さん(市場)
鈴木誠さん(生産者 PCガーベラ)
森 健人さん(カーネーション青年部)
浜塚 剛さん( 同)
そして宇田

佐分利先生と進行するのは
高倉なをさん(ライター)

あの白熱教室のような熱気につつまれる(予定)

19日、2日目がまたすごい
日本中のカーネーション研究者が全員集合
カーネーション栽培のあらゆる問題に回答

後藤丹十郎先生(岡山大学教授)
山口博康先生(花き研究所)
八木雅史先生( 同 )
大宮 知先生(北海道花野菜技術センター)
駒形智幸先生(茨城県園芸研究所)
藤平彰弘先生(神奈川農業技術センター)
由井秀樹先生(長野県野菜花き試験場)
豊嶋梧郎先生(長野県専技室)
岩崎勇次郎先生(静岡県伊豆農業研究センター)
久米貴志先生(愛知県農業総合試験場)
東浦 優先生(兵庫県淡路農業技術センター)
松井香織先生(山口県花き振興センター)
岳田 司先生(長崎県農林技術開発センター)
瀬尾龍右先生(香川県農業試験場)
山中正仁先生(兵庫県農林水産総合センター)


これだけの研修会は空前絶後
これからもありえません
内容については別途報告します

一番の問題は
生産者の参加が少ないこと(90名)
日本には2,000人のカーネーション農家がいます
やはり遠心力が・・
二つ目は
台風の進路

主催は(社)日本花き生産協会カーネーション部会
事務局 03-3434-9554







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