つぼみ貯蔵で生産革命

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前回、
切り花貯蔵をアンダーグラウンドな技術にしないために、
公的な研究機関の研究が必要であると
書きました
今回は、切り花貯蔵を利用すると
革命的な生産システムが生まれるという
夢のようなおはなし

1.花びらが一番弱い
花びらは植物のもっとも弱い器官です
かび、低温、高温、乾燥、多湿、すれ・・
おしべ、めしべに受精させる虫を呼び寄せるために
一時的に展開する器官です
満開(五分咲きでも)で長期間貯蔵するのは困難
つぼみなら大丈夫
丈夫なガク(葉が変形してつぼみを包む)が
弱い花びらと一番大切なおしべ、めしべを守っているから
つぼみで切って長期間、貯蔵することは可能
しかし、つぼみから出荷可能なステージにまで人工的に強制的に
咲かさなければならない

$宇田明のウダウダ言います
写真 左のつぼみならダンボール箱につめて6か月間貯蔵できる
右は、長期貯蔵では花びらにかびが生える。中も同じ。

2.つぼみ貯蔵-人工開花システム
切り花の新しい生産体系をつくることができる
①ハウス内でつぼみまで生産、収穫(機械収穫)
②つぼみを長期間貯蔵
③つぼみを人工開花(人工開花室)
つぼみまでをつくる農家と、
つぼみを人工開花させて出荷する業者の分業体制
低コスト植物工場
利点
①もっとも適した気候の時期だけ栽培
②暖房が不要
③高度なハウス不要
④栽培期間が短いので生産コスト削減
⑤植物にとって最適環境で開花
⑥好きなときに出荷
技術は完成している
あとはどう実行し、経営するか






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そろそろ「母の日のクレーム」に対策を

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$宇田明のウダウダ言います
写真 冷蔵、貯蔵したカーネーションに発生した灰色かび病

花業界
すでに終わってしまった母の日のことは忘れ、
日常の作業に没頭
あいもかわらず反省なき業界
すんだことはすんだこと・・
母の日が終わるとクレームの嵐
これも年中行事
クレームの原因は「貯蔵=切りだめ」
母の日や物日に向け、切り花を冷蔵、貯蔵するとどうなるか?
①灰色かび病の発生
②貯蔵により体内養分が消耗→葉の黄変、つぼみが開かない
なぜか
灰色かび病の病原菌「ボトリチス菌」は
どんな環境でもしぶとく繁殖する「かび」
冷蔵庫の低温(2~10℃)でも繁殖
じめじめした湿度が高い環境が好きですが、
乾燥した冷蔵庫でも花びらには水分が多いので
かびが喜んで繁殖
植物は冷蔵庫内でも呼吸をしています
呼吸により体内に貯えた養分(炭水化物)が消耗し、
元気がないエネルギー不足の花になります
つぼみが開花するのに必要なエネルギーが足りません

どうすればよいのか?
①冷蔵、貯蔵が悪いのではありません
灰色かび病に冒された花、
つぼみのままで花が開かないエネルギー不足の花、
葉が黄色くなった花
そんな品質が悪く、消費者を裏切るような花を
出荷したことが「悪い」
つまり、冷蔵、貯蔵の技術がないのに
冷蔵、貯蔵してしまったのです
これは国産、輸入に関係なく共通の問題点

いや、切り花は「鮮度」が命
冷蔵、貯蔵そのものが「悪」という考えもあります
しかし、野菜、果物、肉、魚でも
収穫後、すぐに消費者に届けることに価値がある品目と
冷蔵、貯蔵により安定供給することに価値がある品目があります
そのために、
「採花日表示」があるのです
②切り花の冷蔵、貯蔵の研究開発
なぜ、花の冷蔵、貯蔵技術がないのか?
花は、冷蔵、貯蔵は「悪」との考えから、
冷蔵、貯蔵の研究そのものがない
しかし、いつまでも放置していては冷蔵、貯蔵による品質が悪い花が
出回ります
ここは割り切って、
公的研究機関が切り花の貯蔵についての研究を早急に実施すべきです
冷蔵、貯蔵技術を日陰の技術、アンダーグラウンドの技術に
してはなりません






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母の日-もだえ苦しむ生産者-

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5月13日、母の日本番
一番遅い母の日
花屋さんは閉店まで大忙し
売れ行きがどうだったのか、このブログを書いている時点では、まだ結果がでていない
しかし、生産者は一足早く、母の日商戦終了
結果がでています
ムードはよかったのに単価がでない
今年ほど、マスコミが母の日に関心をもった年はありません
母の日の朝日新聞 天声人語は、母の日のカーネーション
私のところにも母の日やカーネーションについて、
数多くのマスコミから問い合わせがありました
NHKだけでも、東京から「おはよう日本」、広島放送局、長崎放送局、地元の放送局・・
淡路島でも大手スーパー、地元スーパー、ホームセンターの母の日の花の折り込み広告量は過去最高
しかし、生産者が思ったような単価がでなかった
図は、日本農業新聞「日農ネット」の市況をグラフにしたもの
それぞれの年の母の日1週間前、月水金3回の入荷量と単価
全国7市場(なにわ花いちばも含まれています)の国産切り花
輸入を加えると入荷量は増え、単価はもっと下がる
(図をクリックすると大きくなります)

$宇田明のウダウダ言います

全切り花(国産主要15品目)の入荷量
2011年母の日(5月8日)よりは増えていますが、2010年(5月9日)なみ
単価は大幅に下落

$宇田明のウダウダ言います

カーネーション
入荷量は2011年より22%増えて、
単価は28%減
これだけみれば、供給が増えたから単価が下がったと感じられるが、
2010年と比べると入荷量は同じで、
単価は16%減
構造的な問題か?

$宇田明のウダウダ言います

$宇田明のウダウダ言います

バラ、ガーベラも入荷量が減って
単価も減
一体、なにがよくなかったのでしょうか
京都大学経済学部の佐分利先生の「社会医学」の講義
「問題がなにかわかれば半分解決したと同じ」
「何が問題かわからないから悩む」
「問題がなにかわからないまま対策を実施」
私は講義を1回聴講しただけですが、
気分はすっかり佐分利研究室学生
さて、花生産、なにが問題か
1.そもそも花の市場経由率は、やさい、果実より高く80%といわれているが、いまでもそれだけあるのだろうか?
2.世間、マスコミの関心と花店での売れ行きは連動しているのか?
3.花店の売れ行きと市場価格は連動しているのか?
4.さまざまな消費拡大活動はどこか、「つぼ」をはずしていないのか?
問題がなにかがわからずに、やみくもに消費拡大?
5.母の日に単価を期待する時代は終わっているのか?
6.そもそも政府、日銀がデフレを克服し、経済を成長させられなのに、花業界が市場取扱金額を下げ止まらせることができるのか?
7.不幸中の幸い? 
佐分利先生が京大で社会医学を展開中
社会医学の手法で、花産業の病を治してみよう

だが、誰が考え、誰が治療をするのか?
それは、生産者自ら
つまり、
生産者の唯一の中央組織(社)日本花き生産協会の役割
加入していてもメリットがないから脱会する府県が増える
それならば、
①いま、おきていることの解析、
②対策、改善策を生産者、産地に提言
③実行するリーダーシップ
それが(社)日本花き生産協会の会員道府県激減を治す処方箋







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