■商品形態模倣行為における実質的同一


『作り出された商品の形態が既に存在する他人の商品の形態と相違するところがあっても、その相違がわずかな改変に基づくものであって、酷似していると評価できるような場合には、実質的に同一の形態であるというべきであるが、当該改変の着想の難易、改変の内容・程度、改変による形態的効果等を総合的に判断して、当該改変によって相応の形態上の特徴がもたらされ既に存在する他人の商品の形態と酷似しているものと評価できないような場合には、実質的に同一の形態とはいえないというべきである。』

(ドラゴン・キーホルダー形態模倣事件 東京高裁H10・2・26)

■周知表示混同惹起行為の趣旨


「不正競争防止法2条1項1号が他人の周知商品等表示と同一又は類似の商品等表示を使用することを不正競争と定めた趣旨は、同使用行為により周知名商品等表示に化体された他人の営業上の信用自己のものと誤認混同させて顧客を獲得する行為を防止し、もって周知な商品等表示が有する営業上の信用を保護し、事業者間の公正な競争を確保することにある。」

(PTPシート・カプセル配色(乙)事件 東京地H18/2/24)


・英米法上のPASSING OFF(詐称通用)と同趣旨


・混同の防止

 →私益の保護:信用の保護

 →公益の保護:需用者保護非親告罪(21条3項)



・本行為と同趣旨のもの

①登録商標について、商標権侵害行為に対する請求(商標25条、36条等)

 →未登録商標は対象とならない

②商号について、他の会社と誤認させる名称等の使用の禁止規定に基づく請求(会社8条、商12条)

 →「不正の目的」が必要




■要件

①商品等表示の著名性

著名表示冒用行為は、商品や営業の同種異種を問わず、混同の虞の要件も不要であるため、より高い著名性が要求される。

著名性の程度は、「全国的な周知Well-known)」が必要とされている。

また、地域的範囲で捕らえた周知性が高度であるもののみならず、取引者・需要者間で名声(Reputation)を得ているものも含まれる。


→立証方法



②商品等表示の同一または類似

著名商標等のフリーライド等は、同一または類似の商品等表示の使用によって生ずるため、商品等表示が同一または類似であることが必要とされる。

同一または類似であるかの判断基準は、周知表示混同惹起行為における判断基準と同様に解してよい。



③自己のものとして取引上使用

商品等表示は、取引上の使用においてその出所表示機能を発揮し、信用が培われるものであるから。