久々にいろいろと予定の詰まった休日を過ごした。

黒目さんに俺の両親と会ってもらい、結婚相談所の退会手続きも済ませてきたのだ。

 

家に向かう途中、黒目さんは緊張していると口にしていたが、両親からの重箱の隅をつつくような質問にも丁寧に答えてくれていたと思う。

俺はと言えば、両親の話題の振り方に不満を持ちつつも、黒目さんの受け答えをほとんど静観するようなことくらいしかできなかった。

しかし、ただ手をこまねいてばかりもいられない。

とにかく会話を続ければいいと思ったのか、両親がなかなかお開きにしようとしないのだ。

退会手続きが控えていたので、会話が途切れた瞬間を見計らって俺からお開きにすることを提案した。

結婚相談所に到着するのは遅れてしまったが、黒目さんを精一杯もてなそうとしてくれたのだと好意的に解釈しておこう。

 

結婚相談所に着くと、お互いの担当アドバイザーが出迎えてくれた。

俺の担当アドバイザーは昨年入れ替わったので、退会手続きで初めてお目にかかるという謎のシチュエーション。

元の担当アドバイザーだった方は来月から復帰する予定だと教えてもらった。

直接お礼を言うことができなかったのは残念だが、復帰することを聞けただけでもよかったと思う。

 

これでまた一つ区切りをつけることができた。

ものぐさな性格の俺にしては珍しく、一つ一つの過程をそれなりに楽しめている。

低空飛行を続けているように感じられた黒目さんに対する感情も、知らないうちに相当な高度に達していたということなのだろうか。

これはもはや、積み立てNISA的な何かと言わざるを得ない。