【第1場:姫路城】
◆光とお福のいる部屋に、職隆(もとたか)がやって来る。
たった今、御着からの知らせがあり、
官兵衛が荒木村重に殺されたことが告げられる。
◆あるいは官兵衛が生きていたとしたら、
その命と引き換えに味方になれと毛利が誘ってくるかもしれないが、
いざその時には官兵衛を捨て松寿丸を生かす~と説く職隆。
【第2場:近江~長浜城】
★城の庭で槍の稽古をしている松寿丸。そこへやって来た、おねに、
「三略」が難しすぎて分からない、自分には学問より、
槍や剣の稽古の方が楽しい~と告げる。
※「三略」エピソード、懐かしいですね。w
「第1回:生き残りの掟」の中で、幼い頃の官兵衛が、
職隆の同僚=石川源吾の策を見破る場面で使われていた、アレですね。(*^ー^)ノ
※また最近、このドラマを見ていて思うんですが、
松寿丸役の若山耀人くん、この年頃の男子は背が伸びるのも速いですが、
万吉を演じていた頃より、おっきくなってるのも面白いですね。w
★松寿丸の未来について頭がいっぱいの、おね。
様子が変なことに気付く松寿丸だったが、彼の問いかけに、
御着が裏切った~などとは言えず、
武術だけでは父のような立派な武士にはなれないと答える。
【第3場:姫路城】
◆城内の兵に「官兵衛が死んだ」という噂が広がり、
詰め所に怒鳴りこんでくる太兵衛。
◆乱闘騒ぎになっている中、止めにやってきた善助。
黒田の結束を問う九郎右衛門。
◆姫路に派遣されてきた兵は、元々、御着に仕えていた者達。
小寺家のもとに去る者は自由にせよと命じる職隆。
◆又兵衛の叔父も御着側についた為、彼もまた御着へと去る。
行きたくはないと男泣きする又兵衛。
ここは貴方の家、いつでも戻ってくるようにと告げる光。
【第4場:有岡城~牢】
★牢周辺の城内を記した絵図面を手に入れた官兵衛。
そこにやって来た牢番は、笑いながら握り飯を放り投げる。
※又兵衛が黒田家を去る場面は、彼にとって重要なエピソードですね。
「これが全ての原因」~とまでは言えないんですが、
官兵衛の死後、裏切り者の息子~という微妙な立場だった又兵衛。
その後、黒田家を放逐され、後年の豊臣家の滅亡する大阪の陣では、
長政(松寿丸)と敵対するに至る要因の一つ・・とされている話しです。
しかし長政が「こんな昔の事をほじくり出す人だったか?」という点で、
「信憑性はかなり低い」とされているみたいですが、
たぶん、やむをえず放逐の言い訳の一つに使われたんでしょうね。
【第5場:高槻城~礼拝堂】
◆城の礼拝堂には、戦で被害にあわぬようにと、
城外の十字架が信徒達の手によって祭壇に集められていた。
◆信徒達の自分に対する信頼の言葉と、
集められた十字架を見つめながら、何事か決心した様子の右近。
【第6場:摂津~信長本陣】
★信長本陣にまかりこした高山右近は、髪をおろし、
真っ白な紙の衣をまとっていた。
★その格好の意味を問う信長。高槻の城を捨て、武士の身を捨て、
一人のキリシタンになるしかない~と答える右近。
★お許し頂けないのなら、この場で成敗を~と説く右近。
その言葉に答え、小姓から刀を手にすると右近に近寄る信長。
それを必死に止めようとする秀吉。
★わしはお前をデウスに渡しはせぬ!と叫ぶ信長。
振り下ろされた刀は、右近の首筋で寸止めされていた。
これまでの右近は死んだこと、
生まれ変わってわしに仕えよと命じる信長。
彼の決断に多くのキリシタン信徒の命がかかっていた。
※有岡城の村重に、奥方と子供を人質に出している右近。
キリシタンを助ければ、自分の身内が殺される・・・わけで、
これは、どちらを選択しても悲惨ですね。
【余談:右近の選択】
信長を裏切り続ければ、キリシタン信徒の身が危ない。
しかし、村重を裏切ることを許さない右近の父、友照。
また、自分が織田に下れば、有岡にいる人質の身はどうなる?
まさに究極の選択を迫られる高山右近のエピソードが、
このドラマの今回の最大の山場~だったわけですが、、、
この逸話、たしか小学生低学年の頃だったか、
親に「読め!」と言われた覚えも無く、ただ単に、
我が家の本棚に静かに陳列されていた、
「日本昔話集みたいな本」で読んだ記憶があって、
この本を読みふけっていた部屋の間取りと共に、
今でも鮮明に記憶に残っています。(*v.v)。
~とはいうものの、この本、
広辞苑みたいな辞書ほどの分厚さだったんですが、
今でも覚えている「物語」は、たったの四つ。w
・平治の乱で戦争犯罪人となった源氏の棟梁・義朝(よしとも)。
その妻の常磐御前が、大雪の中、幼い三人の子供達と逃避行する話し。
・その常磐の息子=牛若(義経)の、鞍馬山隠棲時代から弁慶との出会いの話し。
・戦国時代、尾張のうつけ織田信長が今川義元を討ち取った、
桶狭間の戦いの一説。
・そして今回の、高山右近、究極の選択~の話し。
殺伐とした戦国時代に、自分の周囲の環境に翻弄される右近の逸話は、
当時、子供だったおいらにとっては、かなり地味な話し。
「ふ~ん」っていう程度で、心が動かされる内容ではなかったんですが、
その後、大人になるにつれ、
社会に対する当事者意識ってもんが芽生えてくると、
到底、真似できない右近の偉大さが理解できてきましたし、
理解できても真似できない~と思ったりしています。(笑)
▼軍師官兵衛:第20回 囚われの軍師 第3幕