こんにちは、

保育コミュニケーション協会 松原です。

 

4月13日13:00~は

保育コミュニケーション協会

 「子どもと心が通う声掛け・寄り添い講座を開催します。

 

 

それにちなんで、

どうすれば、声掛けの引き出しが増えるのか?について

考えてみましょう。

 

 * * * * *

 

私自身、

子どもが好きで保育の現場に入ったはずなのに、

いつの間にか

「子どもを動かせる保育士が、いい先生」

~という、謎の暗示にかかっていました。

 

とっても声掛けが苦手で

声を掛けようとするほどに

子どもを脅すような、

責めて追い詰めるような声掛けしか浮かんでこず

そんな自分に自己嫌悪に陥っていた時期が長くありました。

 

 

なので、今回のこのテーマは

昔の私のように悩んでいる人・

行き詰っている人が

少しでも心が楽になり、保育が楽しくなる。

そんなきっかけになればいいなぁという願いから

開催しております。


当時の私に多かった声掛けは、

 

*やらせる声掛け

「○○して。次は○○して。

 いいから、○○してからにして。」

~という、指示。

 

*保育者の思い通りに動いた子をほめる声掛け

 →暗に、できたら褒められるよ、ということで

  子どもが「自分の意志」で行うのではなく

  「褒められたいから」やるようになるというダメなやつです。

 

*他の子と比べ、悔しさでやらせようとする声掛け

 「どっちが○○上手かな?」

 「早くできるの、だ~れだ?」

 「よ~い、ドン!」

 ~という、保育者主体で子どもを躍らせるかかわりです。

 

・・・などなどの、オンパレード。

 

じつは、やさしく言葉をかけて

子どもと笑顔で生活を共にする先輩もいたのですが

私にはそれが通用しなかったのです。

 

なぜ?

同じようにやっているのに

わたしだけうまく行かないのーーー?

と思っておりました。

 

今思うと、心が伴っていなかったからだと思います。

 

「やらせよう」という意識が先にあり、

~そのための、先輩の言葉真似だったのです。

 

悪気はない。

ただ、子どもの生活をスムーズに前に進めるため。

~そう思い、自分なりの試行錯誤をしていました。

 

けれども---

 

子どもの長い人生を考えると、

「保育者の顔色を見て生きる」

=自分で考えるよりも、基準が他にあり、

機嫌を損ねないように

自分の気持ちや感じていることに蓋をする・・・

~という、悪影響があり。

 

本当の意味での信頼関係には、なりにくいのです。

 

そして、こんな声掛けをしていたので

子どもたちから見透かされ、

話を聞いてもらえなくなりました。

 

そのあたりから、

言葉かけって何なんだろう?

ただ引き出しを増やしても、使えない。

同じ言葉を使っているのに、分かり合えない。

良かれと思っても拒否される。

~と、ぐるぐるする日が続きました。

 

そして、自分の中でも感じていた

「何のためにやらせてるんだろう?」

「保育者がやらせるの??」

「なんか、変じゃない??」

~とという疑問が頭の中を駆け巡り、

じわじわとかかわり方を見つめ直し始めました。

 

そんな中で、

「子どもって、 

 小さい体に大きな魂が入っているんだな

~ということに気が付いてからは

「何かをさせよう」という捉われを手放し、

 

ただ一緒にいる。

「あったかいねぇ~。」

「風が気持ちいいね」

~何かをする、させるといったDo(すること)ではなく

Be(在り方・在る、ということ)に焦点を当ててみました。

 

 

ただ、感じてることを分かち合う

「桜の花びら集めて桜吹雪しちゃう?

 奇麗だよ~。せーの!ひゃ~!!」

「きれ~い!!」

「きれいだね~。」

「もう一回やりたい!」

「あつめてあつめて!」

~というように、何か目的をもって‟させる”のではなく

会話や目線での気持ちのやり取りが

楽しいと感じるようになってきました。

 

そうすると、子どもたちは様々な表情を見せてくれるようになり

生活の場面の中でも

 

一緒に考える

「そろそろご飯だけど、どうする?」

「え~。やだ。まだ遊びたいもん。」

「あ、そうなんだ。じゃ、先入りながら待ってるね~。」

(・・・しばらくして気が済んで 自分から中に入ろうとする)

 

分かち合う

「ニンジンってどうやってなっているか知ってる?」

「え~、知らない。」

「お友達が畑をやっていてね。

 前に一緒に収穫しに行ってきたことがあるんだ。」

「え~!!見たことあるの?」

「そうなの。どうやってなってると思う?」

「木になってる!」

「そう思うんだね。じつは---。」

「え~、すごい!!どんなにおい?」

・・・と好奇心が湧いてきてお話が弾み

給食の時間も楽しい時間へと変わっていきました。

 

分かってほしいことは、子どもが受け取りやすい表現で

もう!とイライラした時には、

どうして今のは伝わらなかったのかな?
何が起こっていたのかな?

どういう工夫をすると、子どもが理解しやすかったのかな?

・・・ということを考えるようになりました。

 

 

では、声掛けの引き出しは、

どうやって増やすのでしょう?

 

まずは子どもの気持ちになって

「自分だったら、どう声を掛けてほしいか?」

「どんな言葉やお話・声掛けをすると腑に落ちるのだろう?

 自分からやりたくなる・ワクワクする伝え方は?」

~といったことを考えて、

子どもと一緒に見つけていくようにしました。

 

たとえば、「お友達をたたくのはいけない!」

ではなく、

「たたかれると、痛いね。

 痛いことをされると、

 お友達はうれしい気持ち? 嫌な気持ち?

 悲しい気持ち? 寂しい気持ち?

 どんな気持ちになるのかな。」

~と子どもに聞いてみる。

 

そうすると、

「嫌な気持ちになる(涙)」

と泣き出す子がおり、

その後 その子が他の子のけんかに立ち会った際

「〇〇ちゃんが嫌な気持ちになるよ。」

~と、身に覚えのある言葉で仲裁をしているのを見て

「おお、人間って自分が腑に落ちたことは

 自分から進んで行うことができるのか!」

・・・と、深く納得しました。

 

また、仕事以外でも

興味の湧いたことに自分から飛び込み、

足を運ぶことで保育者としての土台が広がり、

子どもと一緒に分かち合う話題が増えていきました。

 

「声掛け」や「かかわり」のためには、

保育者自身の成長

(反射的に言ってしまう言葉や行動を

 コントロール・選択できるようになること)

保育者自身が感動する体験・

喜びを分かち合う体験・

何かを達成する体験をたくさん重ねて

子どもの様々な気持ちや場面に寄り添うことができるような

資質の向上が大切だと痛感するようになりました。

 

思えば、短大の先生に

「保育者として、豊かな体験をたくさん重ねなさい」

~といわれたことがありました。

当時はその意味が分からなかったのですが

時が経つほどに、その重要性を痛感します。

 

  * * * * * 

 

「いますぐ、声掛けの引き出しを増やしたい!」

~そう感じているあなたは、向上心がある人です。

 

今はもどかしいかもしれませんが、急がば回れ。

これを機に、保育者としての土台作りを意識してみませんか?

 

小さな一歩を、応援しております。