大変遅くなりました。推敲に時間が掛かりました。なかなか難しい内容でしたが、自分なりに書き上げたと思えましたので本日アップさせていただきますm(_ _)m
それでは、早速内容に入らせていただきます!!
先日は、実際にフィールドへ出て黙々と記録しながら「EGコブラbros.」の比較実験をして来ました。
被験ロッドは3本。
☆テムジンコブラ/TMJC-65M
☆インスピラーレコブラDG66M/TKIC-66M-BK
☆インスピラーレGTコブラGT(プロト)/IGTC-66M
そして、前回の比較実験と同様にリールは同一リールをルアー毎に付け替えて比較実験しています。
リール:レボエリート オーロラ64リミテッド(KTFチューン)
ライン:エクスレッド12lb
にお答えすべく、実際にフィールドでの比較実験となった訳です。そして、コブラDGとコブラGT(プロト)を比較するだけよりも、未だ根強い人気のテムジンコブラを愛用されているユーザーさんの為にも、テムジンコブラを加えて比較する事で少しでも参考になればと思いフィールドに繰り出して来ました!
フィールドで行ったロッドのキャスト比較から導き出された結果を踏まえ、ここに書かせていただきます。
☆キャストフィール編
コブラGT(プロト)のキャストフィールについては、初めてこのロッドを振った日から今まで一貫して思う事があります。それは「コブラGTこそ、初心者の方やキャストが苦手な方に使って頂けたらいいのではないか?」と言う事です。
その心は・・・?
コブラGT(プロト)でルアーをキャストして、一番初めに感じたのは「不思議な感覚」でした。その不思議な感覚とは何か?初めて投げてすぐには理解できなかったのですが、その不思議な感覚とは「初めて触ったロッドであるにも関わらず、まるでアングラーの意思に沿うように気持ち良く投げられる。」と言う事でした。
少し掘り下げて説明すると、通常今まで私がロッドを購入し、初めてリールを装着し、ラインを通して、ルアーを結び、その竿を振った時というのは、「どんなテーパーか、どんな硬さか、どの様なタイミングでルアーをリリースするのか等」考えながら少しずつロッドに慣れて行きます。例えて言えば、様子を見ながら少しづつ1投目5〜6割のキャスト、2投目8〜9割のキャスト、3投目フルキャスト〜!といった、ロッドの特徴を様子見し、理解しながらキャストに慣れていく作業を行い、更にはオーバーヘッドキャスト、サイドキャスト、バックハンドキャスト、ピッチング等々も順次試していくと思います。
ところが、コブラGT(プロト)は、初めて試した時からその必要がなかったということに気づきました。今回テムジンコブラ、コブラDGを次々入れ替えて投げ比べたことで、より鮮明に感じることが出来ました。なぜなら、ロッドを持ち替えた直後というのもキャストが決まりにくく、初めて投げる時と同様慣らしキャストが必要になるということが、私の経験上しばしばあるからです。
今回、試しに1本の竿でしばらく投げ、ロッドを持ち替えていきなりバックハンドキャストをしてみると、テムジンコブラではなかなか思ったポイントに飛ばないのですが、コブラDGなら少し精度が上がり、さらにコブラGT(プロト)なら思ったところに決まるという感じでした。
まとめると、「アングラーがロッドの特長に合わせていく」のではなく、まるで「ロッドがアングラーに合わせてくれる様に感じる」という事が、私の感じた「不思議な感覚」の正体であり、この感覚を感じた「コブラGTこそ、初心者の方やキャストが苦手な方に使って頂けたらいいのではないか?」バス釣りの中で、必要かつ重要な所作であるキャスティングの面において、これほどストレスなくキャスト出来るならば、是非使ってみていただきたい。そう思いました。
しかし、この事は中級者、上級者のアングラーの皆さんに合わない竿と言うわけではなく、違う面で言えば「アキュラシー精度の高さ」がコブラGTの特徴かと思います。特にバックハンドキャストやスキッピング等の短〜中距離級のキャスティングにおいて、キャストが上手くなったかのようにキャストが決まると言う事実。
足場が高い(水面から少なくとも1m適度高い)場所から、15m位離れた場所の、水面上30cm程度しか隙間がないオーバーハングなどの最奥までジャバロンNEO135のノーシンカースキッピングを届ける事ができます。しかも、アングラーのすぐ後ろは鬱蒼と木が茂り真横から少し後ろしかロッドの振り幅のないサイドキャストからそれが出来る。しかも高精度で狙ったところに入れられます。
私が書かせていただくのも僭越ですが、初心者から上級者の皆様まで納得いただけるロッドではないかと感じております。
☆ルアー毎の使用感について
1.モグチャモンスター3/8+ジャバシャッド5.5inch / ジンクス3/8
チャター&スピナベの使用感が意外にもそっくりでした。どちらのルアーもGTが一番気持ちいい振動を感じながら巻くことができます。スピナベのブレードの抵抗を受けるパワーもGTが一番ある感触です。
・GT:振動は3本中「中」 芯を突いた振動が小気味良く気持ちいい巻き心地です。
・DG:振動は3本中「大」 重厚感のあるドッドッ・・・という感じの振動。ブランクスの重厚感に比例するように手元に振動が来ます。
・テム:振動は3本中、小。高くカクカクという振動で、引き感は弱い?感じにくい?感じ。
2.バスロイドjr.トリプルダブル(DSF) / ベビーバスロイド
TDは1.6oz、ベビーは1oz弱で、この辺りがコブラシリーズで扱える上限付近ルアーと思われます。そして、リップ付きのルアーの引き抵抗的にも(特にTD)無理なく扱えるギリギリのところかと思います。
GT:ルアーを引いているとグングンと強めの抵抗感を感じながら、それでもハッキリとウォブル感を感じながら引くことができます。スローからミディアムリトリーブがやりやすいです。
DG:ルアーを竿にセットした感じはこちらの方がしっかりしている様に感じ、キャストするとGTのブランクスの方が粘り強く感じそのパワーはGTに肉薄、しかし、ウォブル感の輪郭の感じやすさもややGTに軍配ありです。
テム:確かにルアーを投げて引くことは出来る。投げられるのと扱えるのは別の問題かと感じてしまいました。流石に竿のパワーや粘りはGTには及ばないというのが正直なところ。重量系ルアーは完敗です。
3.ソルティーマッハソニック7g
GT:コレは文句無し!竿のシャープさが生き、軽快で小刻みなL&Fから、ロングL&Fまでやり易さは比べられない!軽い引き感、ブルブル最高〜☆
DG:全然扱えるのですが、ブランクスが重厚な分なのか、10gくらいのほうが扱いやすそうな感じです。正直、縦さばきには合いにくい竿かもしれません。また、ブルブル感の軽快さがGTよりやや重めで好みが分かれると思います。
テム:もちろん十分に扱えるのですが、GTと比べてしまうと振動感度、L&Fの感覚、扱い易さなど、どの面でもGTが一番良い、もしくはやり易いと感じました。
4.サイドステップ / フェイス
質問者さんが一番気にされていたジャークベイトの実験結果です。特にジャーク時の竿のハリ等に気をつけてみました。
GT:ジャーク時のブランクスの反発力は流石のトレカ®️T1100Gと言うべきか、ジャーク時、ルアーを水中で引っ張った時に、ロッドパワーは負けておらず、ジャークベイトが水中でピタッと止まった時の前方への竿の戻りもブランクス自体の反発力で戻った感じで、アングラー側の力はほぼ要らないです。終始ハリを感じたままイケます。
DG:ジャーク時のブランクスパワー負けは無いのなないですが、ブランクスがジャーク時の抵抗を吸収している感じで、反発は生まれにくく、こちらが手首で竿を前方へ返す作業を意図的に作ることが必要です。竿のハリと言うより、粘りが強い感覚です。
テム:ジャーク時、竿が負けます。ティップが入り過ぎてジャークがしんどい。ルアーに竿が引っ張られる感じです。動かす事は出来るんですが、手首への負担も大きくしんどく感じました。
5.マブクロー5g直リグ
ストレスなく扱える下限ルアー重量はと軽めの直リグを使ってみました。
GT:ボトムもイケるトレカ®️T1100G。改めて集中して使用してみましたが、ボトムの質まで分かるかもと思えるコリコリ、ズーッ、コッ、サーーと明確なボトム感度でした。そして、ルアー重量に対し、扱ってるのがノー感じにならないです。そして、そもそもキャストがし易い。バックハンドキャストも決まります!!
DG:竿を持った時の剛性感とは裏腹に意外にティップにウエイトが乗り、キャストし易いです。ただ、ボトム感度はあまりいいとは言えず、ボトムを引いているのは分かるんですが、ボトム操作感が良くない感じでした。もう少しシンカーウエイトを上げれば分かる感じがしました。
テム:そもそもこのウエイトレンジは投げにくい事が判明。キャスト出来るのは出来ますが、飛びません。そして、ボトム感度はGTの方が断然良く、5g直リグでは、ボトム感度GT>テム>DGという事がわかりました。
ここまで、とても長くなりましたがキャスト時の感覚と各ルアー使用時の比較をそれぞれ書かせていただきました。トレカ®️T1100Gという最新カーボン素材+αで構成されたローテーパー、カーボン厚巻き強反発ブランクスをあえて大きめのオールダブルフットガイドを施すことでマイルド感を出す、つまりガイドの重さを利用してロッドのしなりを生むように仕上げた「インスピラーレGT コブラGT」は、その卓越したキャストフィールもさることながら、コンバットスティックの代々の名竿達“テムジンコブラ” “インスピラーレコブラDG”の更に上をいく【陸専ロッド インスピラーレGTコブラGT】に仕上がっているように感じました。取り回しのいい6.6ft、バーサタイルなM表記のコブラシリーズ。その最新シリーズに恥じない素材と過不足なく配置されたパーツによって、この漆黒のロッドに秘められた力は計り知れないものがあると思います。
今回ブログにてご質問をいただき、比較実験を行ったことで、私自身も今まで気づけていなかったことに気づくことが出来、ロッドごとの長所短所を知り、そして自分自身の経験値を上げる意味でも良かったと思っていますし、この比較インプレが、少しでも皆さんのお役に立てたなら一般モニター冥利に尽きるところです。
最後までお読みいただきありがとうございました。長文失礼致しました。
最後に、トレカ®️T1100Gの感度についても書かせていただいていますので、宜しければこちらもご覧ください。
意外な事実がそこにありました。
↓比較実験の真実↓