こんにちは。いつもありがとうございます。
商業出版エージェントの にのまえ遼です。
本日は、閑話…。
2020年、
コロナで、暗い話題が多かった一年でしたが…。
そんな中、日本の経済をけん引したものと言えば…。
やっぱり、「鬼滅の刃」ですよね。
映画は、公開から10日間で107億円を稼ぎ出し、
日本最速の興行収入100億円突破記録を作りましたが、
鬼滅の刃がけん引したのは映画業界だけではありません。
総合衣料店を経営している友人は、春先の休校や、閉校緊急事態宣言に伴う不要不急の外出禁止により、売上が激減するだろうと確信していたのに…。
ふたを開けてみると、前年比の200%以上の売上を達成。
マスクや消毒スプレーなども、驚くほど売れたのですが…。
なんと言っても、安定して大きな売上を打ち出してくれたのは、鬼滅の刃グッズだったそうです。
ちなみに、出版業界の売上を牽引してくれたのも、言うまでもなく、鬼滅の刃。
いわゆる、「巣ごもり需要」により、書籍が良く売れたんですね。
ただ、ジャンルによって明暗は分かれています。
大きく伸びたのは少年コミックで前年比243.2%。
これを引っ張ってくれたのが、鬼滅の刃シリーズだったんですね。
他には、児童書や、学習参考書も好調ですね。
で、ざっくり時間軸で追っていきますと…。
学校が閉校になった3月くらいに、よく売れたのは、少年コミック、児童書、ドリルなどの学習参考書関係。
緊急事態宣言が出てからは、文芸書や人文書の売上が伸びています。
そして、ゴールデンウイークごろからは哲学や思想といった、人生を考える本の売上が伸びているんですね。
リモートワークをはじめ、急激に仕事のやり方や、ライフスタイルが変化したこと。
マスコミが、不安を煽るけど、答えは出さない報道を繰り返すな中で、「人生」を再思考する層が増えているんですね。
そういえば…。
鬼滅の刃でも、主役の炭治郎が最悪の状況に追い込まれたとき、「俺は長男だから我慢できたけど次男だったら我慢できなかった」というセリフを言ってました。
他にも、ピンチや有事の際に、そこで踏ん張る理由が「長男だから」ということ。
これは、人生の価値観の提案であり、上記のセリフは「週刊少年ジャンプ」での鬼滅の刃セリフ人気投票(2018年27号)でも第1位に選ばれています。
そうやって考えると、鬼滅の刃は、単に面白いストーリーであっただけでなく、コロナ禍において、自分の人生を再考する人が増える中で、より本質的な哲学や思考に注目する人が増えた!(特に岩波書店やみすず書房の哲学や思考の本は従来の倍近く売れたそうですよ)というのと、同じ理由で惹かれた人が多いのと同じ理由で、大ヒットしたのだと思います。
さて…。
「歌は世につれ、世は歌につれ」と言いますが、書籍と言いますか、出版業界も同じだと思います。
より本質を求める人が増える中で、人生やビジネスを行う意味を模索する人が、今後も増えるのではないでしょうか?
まぁ、逆の欲求を持つ人も増えるでしょうから、人生を楽に生きたり、楽して儲けるビジネスのノウハウに注目する人が増えるでしょう。
自分の資源を活用して、どちらかの欲求を満たす企画書は、2021年、出版社が興味や興味を持つものになると考えています。
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