おはこんばんちは~
今日Netflix で配信が始まったばかりのインド映画、
Naniが主演なのでさっそく観ました。
Naniは、日本では主演映画があまり公開されていないようなので、知名度は低いかと思いますが、
あの「マッキー」で、ハエになる方です。
南インド映画ではもう押しも押されもしないスターですね。
この映画もテルグ語です。
Saripodhaa Sanivaaram (英訳: Is Saturday not enough? 2024年)
Netflix では、Surya's Saturday(スリヤの土曜日)という副題がついています。
日本のネトフリでは配信していないようなのでネタバレです。
主人公スリヤの少年時代から話は始まります。
スリヤはとにかく怒りっぽく、すぐ喧嘩をします。
両親にとってそれは悩みの種でした。
心優しい母は、スリヤに諭します。
「全てのことに怒ってはいけない。週の内1日だけその怒りを発散させたらいいわ。それ以外の日はどんなに怒っていても、我慢するの。
怒ったことが、大抵の場合大したことでないことが多い。ずっと考えてみて、それが怒るに値することなら、その日、怒りを発散させなさい」
それはどの日?と聞くスリヤに、母親は、「お前が怒りを感じたら私に言いに来て。それが本当に怒るに値することならば、それがその日よ」
しかし、持病を抱え、医者からは長くないと言われていた母親は(子供達には黙っていた)突然亡くなってしまいます。
葬式の日、母親の兄がやってきて、母親を侮辱します。
DVの彼から彼の妻と娘をかばって逃がしたことを恨みに思っての事でした。
母親は何曜日なら怒って良いとは言わずに亡くなりました。
伯父の態度に怒り心頭に発したスリヤは、「今日がその日だよね!」と母の遺体に言うと、
伯父に怒りをぶつけます。
母の葬儀の日は土曜日でした。
スリヤは大人になりました。
父親がこっそりスリヤの日記を持ち出すと、密かに精神科医のオフィスを訪ねます。
そこで、スリヤが母親の言いつけ(彼なりに解釈した)を頑なに守っている事を話します。
スリヤは週6日、怒った相手を日記に書きます。
日にちが経って、怒りが収まって来た者は削除し、
それでも怒りが収まらないものはそれを丸で囲み「土曜日」に発散しに行くというのです。
土曜日には、丸で囲まれた者を、母親のサリーの端切れを腕に巻いて、
バッタバッタとやっつけます。
それはただ自分の利益ではなく、不当な待遇に逢っている人たちへの共感と怒りでした。
それを感じた人は、スリヤにとってもはや家族となり、問題は彼の問題となるのです。
スリヤは、それ以外は温厚で親切な保険の外交員として
日々過ごしていました。
しかし、ヤバい相手ともやり合うので、
父や、姉にも迷惑がかかっています。
何度も引っ越しました。
姉の結婚式後、その言葉に腹を立てたスリヤが姉の義父に当たる人に暴力をふるった事から、
姉は婚家に居られなくなります。
そう言う意味で、スリヤは孤立していました。
スリヤには初恋の相手がおり、
ずっとその相手の事を思い続けています。
それはDVの伯父の娘カル―。
彼女は父親の暴力に苦しめられていましたから、
手の早いスリヤのことは好きにはなりませんでした。
スリヤの片思いです。
伯父から逃れさせるため、母親が逃がしてから、会っていません。
母親は家族にも行方を話しませんでした。
スリヤは結婚するならカル―と思い続けていますが、
父親はこんな彼ではまとまるわけもなく、
また実際どこにいるかも知りませんでした。
あまりにカル―の事を言うので、
父親は別の女性をカル―に仕立て、もう結婚して子供もいる、といってスリヤを諦めさせようとします。
ソークラパルム村の警察署に、新任の女性警官チャルがやってきました。
署長に新任の挨拶をしようと思いますが不在。
署長がどういう人となりなのか、先輩の警官から聞かされますが、
この署長ダヤというのがめちゃくちゃ悪い奴。
手当たり次第に逮捕したり、不当な暴力を加えたりしています。
その兄クールマナンドが政治的に力を持っており、
ダヤが自分に残された思い入れのある土地に住むのに、兄の署名なしには入れないことを恨みに思っていました。
兄弟間に根強い確執があります。
ダヤはその不満を村人に暴力を加えることで発散させていました。
なので、逮捕や拘留に正当な理由などありません。
村人も彼に恐れを抱いていて、何をされても反発が出来ません。
このお兄さんをやっているのが、ムラーリ・シャルマという名脇役。
良い人から悪い人、政治家、気の弱い父親、検事…なんでもこなすオールマイティ。
今回はワルな方です。
あらゆるところに出ていますね。
チャルは暴力に合っている人たちを助けたいと警官になったのですが、
村人を助けようとしても署長とその配下の妨害にあってしまい、
非情に心を痛めていました。
ある日、病院の前でダヤが起こした事故がきっかけで知り合うチャルとスリヤ。
一途にカル―を思い続けて来たのに、
何故かチャルの事が気にかかるスリヤ。
父親にそのことを言うと、チャルの中にカルーらしい所をみているので、彼女自身の事が好きというわけじゃないだろう、と言います。
しかし、実はチャルはDVから逃れるために、名前を変えて生活していたカルーだったのでした。
チャルは名前を聞いてスリヤが、あのスリヤではないかと気づきましたが、
スリヤの方は気が付きません。
チャルは子供の頃暴力的だった彼を最初は少し警戒していましたが、
どこか変わってきているスリヤに少しづつ惹かれていきます。
チャルの紹介で村人を保険に加入させるという出来事を通して、
スリヤはダヤの村人に対する仕打ちを知り、
それに対する怒りが燃えてきます。
しかし、村人は長年虐げられてきているので、
恐れによって支配され、立ち上がろうとはしません。
どうしたら、ダヤの横暴から村人を守ることが出来るのか。
画像は検索サイトからお借りしました。
ダヤがクールマナンドを殺そうとする計画を知り、
スリヤがそれを止めますが、ずる賢いダヤによって、
逆にスリヤが犯人に仕立てられてしまったりします。
二転三転、結末まで、どうなるどうなる!?です。
そんな中で、スリヤは母親が本当に伝えたかった、怒る事の理由と意味を知って行きます。
アクションシーン少し多いかなーと感じましたが、
Nani、めちゃめちゃ強ーい! カッコいい!
ぶっ飛びアクション(南インド映画好みのアクションなのかも)。
Nani、可愛い! ちょっぴりコミカルなシーンがあって、笑顔が良い。
主演を5本観てますけど、そう言えばどれも一途に思うって役ですね。なんだかその雰囲気がすごく合っているんですよね。
もうこれからNaniではなく、Nani様と呼ぼう(笑)(笑)
映画の中で、チャルが「マッキー」に出てくるナニ、サマンサ、スディープの関係を例えに使ったりしているのも面白かったりしました^^
2時間46分にてんこ盛りなのに良く練れているストーリー。
挿入されているお話もスリヤの人となりが理解できて良かったし、かなり面白かったです。
日本で上映される可能性は分かりませんが、
上映された場合は是非。観る価値あると思います。