車椅子ユーザーに対するイオンシネマの不適切な対応が話題になっていますね💦



2024年4月から、障がい者差別解消法の改正により「合理的配慮の提供」が義務化されますので、日本全ての企業にとって、今回の件は他人事ではないかと思います。
この件に関して、不適切だったかどうかは一旦置いておいて、僕が言いたいのは「そんなやり方したらめっちゃ危険!」です。
僕も介護の仕事を始める前、突然目の前で高齢の男性が倒れて、その場所が危険な場所だった為、近くにいた人と二人で一旦安全な場所に運んだ事があり、その時に間違った介助方法をした為に背筋が肉離れをおこして、2週間程働けなくなる事がありました😭
なので、間違った介助方法をすると、介助する方もされる方もとっても危険ですので、少しお伝えさせていただきますね。

まずこのイオンシネマの一件では、人が乗った状態で車椅子ごと映画館の階段を4段上り下りしたそうです。
僕も仕事で、利用者さんが病院から退院される際に、ご自宅マンションの入り口を4段程上がらないといけない状況が過去にありました。
退院に合わせて、担当者会議(その方がこれから自宅でどのような支援を受けながら過ごしていくかの話し合い)を予定していたので、往診のお医者さん(若い男性医師)、看護師さん2人(若い男性看護師2名)と、まだまだ若いと言われる介護福祉士の僕(笑)の4人がかりで車椅子ごと持ち上げて移動しました。

男性職員がいる訪問介護事業所では、時々そういった依頼がありますが、階段の上り下りはとても危険で、ましてや人が乗ったまま車椅子ごと移動する事はまずしません。
と言うより、車椅子を持ち上げようとしても、単純に持つ所がないんです。

この画像の②グリップ部を持とうとしても、介助者がとっても無理な姿勢になります。
もし持ったらウエイトリフティングのあれみたいになります(笑)

じゃあこの⑩アームサポート部を持つとどうなるか?
これは車椅子の種類にもよりますが、だいたい跳ね上がります。

これを知らずに持ってしまうと、利用者さんはそのまま車椅子から階段へ落ちてしまい、大事故に繋がりますので絶対にやめてくださいね💦

前述の通り、"どうしても車椅子のまま上がらないといけない状況"でない限り、介護・医療従事者でもそのような事はしません。

どうしても車椅子ごと持たないといけない状況に限り、持つとしたら"どこも可動しない骨組み部"を持つようにしてください。
ただ、車椅子も色んな種類があり、どこがどう可動するかは、実際に見て触ってみないとわかりません。
②グリップ部も、種類によっては可動式の物もあります。(コンパクトに折り畳みができる)
特に⑭フットサポート部も取り外し可能な物が多いので注意してくださいね。

あと、映画館のリクライニングシートも見たのですが、シートの周りにスペースが無いので、平行移動(利用者さんの上肢と下肢にわかれて二人で持ち上げる方法)でも困難かと思います。
たぶん上肢を持ってる人の腰が死にます(笑)
そのよう場合でも利用者さんの手をクロスにして、介助者が背後から腕をしっかり握らないと危険で、介助する方もされる方も負担です。

画像のように十分にスペースがないと、介助者と利用者さんの距離が離れてしまうので、距離が離れた分、介助者が腕の力だけで持つ形になり、それがもろに腰にきますので、ボディメカニクスを学んで正しく介助しないと、僕みたいに一瞬で背筋が死にますので注意してくださいね😭

じゃあそういったスペースが十分に確保できない場所で、どうしても移動(移乗)しないといけない場合はどうするか?
色々な方法がありますが、それは普段介助慣れしている人じゃないと困難かと思いますので、僕がオススメしたいのは道具を使う事です。
簡易担架と呼ばれ、Amazonなんかで5,000円〜10,000円程で販売されています。
このような道具がない場合、毛布でも移動は可能ですが、できたらこの画像のような肩がけができるタイプの方が、小柄な女性でも割と簡単に移動が可能です。

来月からの法改正により、突然皆さんがこのような場面に遭遇するかもしれませんので、万が一、億が一を想定し、安全第一で行動するようにしてくださいね。

昨日は僕もイオンシネマで子供たちと映画「ドラえもん」を観に行き、上映後にメガネを忘れた事に気づき、店員さんがすぐに対応してくださり、誰かに踏まれる事なく無傷で戻ってきました👓😆イオンシネマさん本当にありがとうございました😭
これからもみんなが楽しめる映画館であってほしいですね✨

twoACEの濵田カケルでした〜😊