
地方再生のあり方
一頭買いを始めてもう少しで10年になろうとしている。
「一頭買いは地方では儲からない。止めたほうが良い」
「焼肉で使えない部位を高値で売ることが出来るのか?」
「そんなに商品開発力があるように見えない」
随分と昔。業界の先輩方からいただいた思いやりのお言葉を胸に、
それでも(途中会社が潰れても)一頭買いを止めなかったのは
一軒の農家さんで見た風景が眩しすぎたから。
そこには豊かな土、水、緑、風、光、人が揃っていた。
そこには人懐っこい沢山の黒毛和牛達が居た。
そこに未来の地方のあり方を見たような気がした。
“仕事ってその向こう側にいる人達を思いやって行うもの“
この言葉は、最近学んだ仕事の心構え。
なので、少し生意気を言わせていただくと
私が一頭買いを続けるのは未来の日本人を思いやりたいから。
本気でそう思っている。
戦後の高度経済成長は戦前生まれの人たちが成し得た偉業だと思うけど
現在の地方の衰退や危機的状況とも言われる食料自給率の低下は
戦後生まれの我々が生み出した負の遺産だ。
と私は思っている。このままでは未来の日本人に申し訳が立たない。
千年先も日本人は日本語をしゃべって豊かな食生活を楽しんでほしいと心から願う。
なので、超微力ながらもその負の遺産を打ち消す。
つまり地方の土壌を再生する事へベクトルを向けたい。
それが当店の一頭買いを続ける理由です。
(一頭買いすることの当店のベクトル)
① 微力ながら循環型農業への一助となる事↓
② 循環型農業が地方で栄える事による食料自給率の向上
はっきりいって地方の一飲食店が何言ってるんだ?
って感じです。
しかし、豊かな土壌から豊かな食が生まれ後に文明は栄える
この歴史が証明する厳然たる事実から私は目を背けずに進みたい(と思う)。
くどいけど地域の土壌を豊かにする生き物は昔から決まりきっている。
そうそれは