「今日はなにを弾いてくれるのかな?」
初対面の先生の前で演奏するまで
ものの1分。
譜面を用意し、椅子の高さを合わせたら
「さぁどうぞ。」
演奏時間は2分ほど。
講師の方は息子の弾いている
手元は見ずに
少し俯きながら聞いている。
「うん、いいですね。
全体的には弾けています。
コンクールは出たのかな?
じゃあ、初めから見ていきますので
もう一度初めから」
ここから細切れで指導が始まりました。
結果
大事な要点をまとめると
☆楽譜は必ず毎回見る事。
人は暗譜してしまうと楽譜を見なくなり
いつの間にか自分流で弾いてしまっている。
だから暗譜する前の初期の段階が
実は一番正確だという事。
まさに息子もそうで
左手のある音譜を
シャープなのにフラットに
あるいはその逆もしかりで
これには私も驚き
通っている近所の先生も
気付かなかった、という事になります。
「普通の人は気づかないかも
しれないけれど
コンクールでは気づかれるよ。
あの子間違えて覚えているってね。
とてももったいない。」
そして一番大事なのが
☆楽譜は作曲家の指示。
想いが込められている遺言なので
あくまでも忠実に再現すること。
例えば
3/4拍子であるならば
そのリズムを感じた上で
ためる、間をとるようにするなど。
ムード曲ではないので
自分流にアレンジ
またはため過ぎないこと。
「それは君が大きくなって
プロになったらやりなさい。
今は楽譜を常に開いて
忠実にやりましょう。」
大事な基本的な事が
少し抜け落ちていたと
気付くことができました。
そして
50分間のレッスンはあっという間で
普段のレッスンとは求められるものが
異なり
またその要求にも即座に
答える事ができていた息子は
やっぱりピアノが好きなんだなと
再確認ができた日でした。
とは言え
また真正エチュードをこの夏に
完成させねばと
母の肩にドサッとプレッシャーが
降りかかった
そんな一日でもありました。
続きます