第1話 くまおくんといろなしの森 | tutu classic

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国境を超えた独特な色や柄の組み合わせで、オシャレの幅を広げる。
女性の心が楽しくなるオンリーワンスタイル。

いくつもの

山を越え

川を渡り

丘のむこうの
森の奥のおくに



いろなしの森


と呼ばれる場所があります


生い茂った
木々と葉っぱが
陽の光をさえぎり

森の中はいつも暗く


地面に落ちている

小石や落ち葉や
木の実も
その形がうっすらわかる程度



動物たちも近づこうとしない


むしろ
自分たちの住む世界に
そんな所があることすら知らない



そんな場所



そこにまっ黒なくまが
ひとりで住んでいました



名前は


くまおくん


のんびり屋で
ちょっぴりおくびょうな彼は


広大ないろなしの森の
ちょうど真ん中ぐらいにある
大きな岩を目印に


まえに100歩
後ろに100歩
みぎに100歩
ひだりに100歩
歩いたくらいの広さ

その内側に住んでいました

そこは


大きな岩の割れ目から
こんこんとあふれる
わき水の恵みを受け


森のなかでも
木々がたくさん
集まるところ

そのため

ひときわ暗いというのを
気にしなければ

木々の葉っぱが
うまい具合に屋根になり
雨風を防いでくれる場所


お腹が空けば
風にゆすられ落ちてくる
木の実や果実を食べ


のどが渇けば
岩の割れ目から
わき出る冷たい水を飲み・・



贅沢ではないけれど
苦労をすることもなく
不自由を感じることもない



そんないろなしの森で


くまおくんは

ぽつんとひとりで

毎日を送っていました


 
remonのハンドメイドroom♪           ハンドメイドショップ *tutu*   つづく・・・・・・