リングの約束9 | turugiのブログ

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好きな人 :家族、追っかけてるRyu Siwon それから永遠のヤングマン秀樹!

浩太郎と出逢ったのは2年前

会社近くのレストランでした。


亜「ねぇ 志保のアコガレの人って どの人?」

志「ちょっと 麻穂、亜紀子 大きな声で言わないでよツ!」

亜「だって興味あるじゃない カタブツの志保が 一目ボレした人って」

志「あっ。。いた!」

麻「どこどこ?」

志「ほら 窓際の眼鏡かけた人」

亜「ホント いい男じゃん^^」



志保のアコガレの飯田さんでした・・・

確かに彼はカッコよく 他の会社の女の子たちも 彼をチラチラ見ていました・・・。

だけど 私は・・・・彼と一緒にいた隣の人が気に入ってしまった・・・。


いずみ「お昼にここを使うってことは 近くに会社があるのよね・・・」

亜「ね。社員証かして!」

志「何するの?」

亜「いいから~」

亜紀子は 彼達が立ち上がると

亜「ホラ いくわよ!」

志「ちょっと 亜紀子?」

亜紀子はレジの前で わざと小銭を落としました。

志「亜紀子 何やってるの?」

すると 後から来た 飯田さんや浩太郎が

落ちてた小銭を拾い

浩「こっちにも 落ちてましたよ」

亜「すみません・・・ あ! 皆 早くしないと お昼休み終わっちゃう!急ご!」

そう言って走る亜紀子を 私と志保、いずみは追いかけました・・・・。



息をきらしながら 会社に戻ると

亜「きっと 連絡があるわよ」

志「何なの 一体?」

亜「どさくさにまぎれて 社員証 落としてきたから^^¥」

麻、志、い「え~~~~!!!」

亜「午後から 楽しみだね」





そして 亜紀子の計画通り 浩太郎から電話があり

以後 私達4人と 飯田さんや浩太郎を含め 男性4人 計8人で

何度か カラオケにいくようになりました。


志保の隣に座った飯田さんは

「志保ちゃん、時々あのレストラン利用してるよね?」

「えっ?知ってるんですか?」

「だって好みだなーと 思ってみてたから・・・」


私は亜紀子に耳打ち・・ 

「ね、あの二人 うまくいきそうね」

「う~ん・・大丈夫かな あの男・・・」

「えっ?」

「ルックスいいし 女のあつかい上手いし 志保 泣かされなきゃいいけど・・・」



私は 浩太郎の隣で次に歌う曲を探しながら

色々話をしていると 偶然にも家も 近いことがわかり

選曲の好み・・・食べ物や 考え方がとても 似ていました・・・。


一緒にいても無理をすることもなく

自然と付き合いはじめたんです・・・・。


飯田さんは やっぱりモテる人で 彼女が何人かいて 志保は

泣かされてばかりだったけど 尽くして尽くして ようやく射止め

一年後に結婚しました・・・・。


結婚式の帰り

「きれいだったね 志保・・・」

「あぁ・・あの飯田もとうとう年貢を収めたか・・・来年は オレたちかなぁ。。。。」

「えっ?」

「なんでもない」

「もう1回言ってー」

「いやだ!もー二度といわない!」





テレ屋で 純粋で 少し不器用なところがあるけど

何にでも 一生懸命で・・・
  
    そんな あの人が 好きだった・・・・。


どうして 手ばなしてしまったんだろう・・・

失くしてから あらためて思い知らされる・・・・

   どれほど大切な人だったか・・・・

あの人は きっと 私の本当の相手だった・・・・

あの人の 隣にいるのは 私しか考えられなかったのに・・・

私以外の人なんて 簡単に見つかっちゃうの・・・・





休日の昼下がり・・・・

私はまだ パジャマのままで ベッドから 起き上がれずに

ぼんやり 浩太郎との思い出に 涙を流していました・・・。




玄関で 鍵を開ける気配・・・

「姉ちゃん・・・」年の離れた高校1年の弟でした・・・。

「・・・・・・・」

「ここに 置いておくよ・・・おかず・・・

 お母さんが持っていけって・・・きっと ご飯食べてないだろうからって・・・

 お父さんも あんなこと言ったけど 本当は心配してるよ・・・

 今度 顔見せに帰って来てよ・・・」


「ん・・・・・」

弟に泣き顔を見せたくなくて 背中を向けて返事をしました・・・。







翌日・・・・


仕事をしなきゃいけないのに・・・・

何をしても うまくいかない・・・・ため息ばかりがでて・・・・。


「麻穂ちゃん 頼んでおいた カタログ発注した?」

「あ・・・・すみません先輩! 大至急やります・・・」

書類を捜そうとして 机においてあった 湯のみを ひっくり返しました・・・。



しばらくして デスクの内線電話が鳴り

亜「お昼 外へ食べに行こう!」

気分転換にと 3人は私に気を使ってくれました。


レスランへ行く途中に 浩太郎の会社があり

丁度 中から人が数人・・・私は 浩太郎じゃないかと ドキドキしました・・・。



テーブルにつくと 

志「早く 元気になってね 麻穂・・・すぐには 無理かもしれないけど・・・」

亜「今度 合コンしようか?」

麻「いい・・・」

亜「・・・もう 浩太郎君のことは忘れなよ・・・」

い「麻穂なら 他にいい人見つかるよ」

麻「ううん・・・あんな人もう現れない・・・あんなに私のことをわかってくれて

  あんなにピッタリな人・・・ あきらめきれないよ・・・あの人しか愛せない・・・」


志、亜、い「麻穂・・・・」







職場に帰ると 肩を落とした麻穂・・・・そして

麻穂に気遣う3人の姿をみた 杉本先輩は 亜紀子を呼び止める。



杉「麻穂ちゃん 大丈夫なのか?」

亜「・・・もう何行ってもダメで・・・もぬけのカラみたいになってる・・・

  何とかできないかしら・・・」

杉「・・・・・」






退社時間になり ロッカー室で 着替えてる亜紀子は 志保に

亜「志保、今夜もうちに泊まるでしょ?」

志「えっ?」

亜「帰ることないわよ ダンナにあんなこと言われてさ・・・」



━─━─━─━─━─


志(どうして浮気するの? 私がこんなに苦しんでるのに!)

飯(出ていきたきゃ 出てっていいぞ・・俺がこういう男だってことは

  最初からわかってただろう!)

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亜「あの人はね 志保を甘くみてるのよ。 志保には何をいっても 離れないと

  たかをくくってるのね・・・だから むこうが反省して謝るまで 帰っちゃダメよ」

服を着替えながら 何気なく窓の下を見ていた いずみが

い「ねぇ、あれ 飯田さんじゃない?」

亜、志「えっ?」

亜「志保が出てくるのまってるのかしら・・・」

志「わ・・私 ・・・帰るわ・・・」

亜「志保!」

志「あの人 きっと反省してるのよ。 口に出しては言えないけど・・・」

亜「バ・・バカじゃないの! そんなこと言ってるから つけ上がるのよッ

  ここで許したらまた 同じことの繰り返しよ!」

志「だって・・・かわいそう・・・あの人が私を待ってくれてるのよ!」

亜「志保はどれだけ むこうに待たされてると思ってるのよ! 志保!!」

志保は 亜紀子の言葉が言い終わらないうちに

ロッカー室を出ていきました。

亜「もう!知らない!勝手にすればいいわ!!」



そのまま 私と亜紀子、いずみの3人で 飲みにでかけました。

い「志保・・本当に飯田さんのこと好きなのね・・・」

亜「ったく あんな男のどこがいいんだか!」



私は 飯田さんにたいして 腹がたついっぽうで 羨ましい・・・

あんなことをしたって まだ 志保に許してもらえるんだ・・・私は・・・・





適度に切り上げ 帰り道

いずみが 駅と反対方向へ歩きかけるので

亜「あれ いずみ どこへ行くの?デート?」

い「うん・・・お見合い相手とね・・・」

麻、亜「お見合い?!!いつしたの?5年越しの彼は??」

い「あの人は結婚考えてないから・・・」

亜「いずみ・・・」


い「詳しいことは 今度話すわ じゃ お休み」



亜「いずみ・・・お見合いかぁ・・・みんな結婚考えてるんだよね

  でも 結婚ってなんだろうなぁ・・みんなこの年になったら

  バタバタしていくけど・・・・私はやっぱり心から好きな人と

  楽しく暮らしていきたいけどな・・・そりゃ・・そーゆー人

  現れる保証なくて 親はうるさいけど・・・ま、私は気長に待つわ

  あちこち探しながら・・・」

麻「で、今夜も誰かとデートなのね」

亜「ヘヘッ・・麻穂もその気になったら いつでも言ってよ! バイ」




みんな 恋愛に迷いながらも

  自分の行く道を歩いていってる

私ひとりだけが  どうすればいいのか わからない・・・



亜紀子と別れて 家へ帰るはずが

気づけば 浩太郎のアパートの前・・・・。


私は ふらふらと 2階の浩太郎の部屋の前へ行き カバンから 合鍵をだしました。


でも 鍵穴に差し込もうとした手は止まり・・・・


     部屋を前にして 合鍵まで持っているのに

                   決して踏み込めない領域・・・・・


すると 足音が近づいてきて

「浩太郎・・・・」

「麻穂・・・」

「ご。。ごめんねつい 足がこっちにむいちゃって・・・・」


玄関の鍵を開ける浩太郎は

「合鍵 返してくれ・・・」

「・・・・・やだ・・・これを返したら 私達をつなぐものが

 何もなくなってしまう・・・勝手に入ったりしない、 絶対使わないから

 持つだけ 持たせてて・・・」

「・・・・・・・・・・・・帰ってくれないか・・今から久美子がくるんだ」

「久美子・・・って・・・あの子?」

「あぁ・・」

「うまくいってるんだね・・・」

「あぁ・・・」

「・・・・・好きなの?」

「・・・・・好きだ」

「そ・・・そう・・・・・・・・それじゃ・・・・・」


浩太郎の言葉・・・悲しくて泣きたいのに 涙が出てこない・・・

そう あまりにも 辛すぎて 流す涙もかれてしまったのかな・・・。






 それから 私は 杉本さんへ電話をかけました。

近くの公園にいると話すと 杉本さんは ラフなスタイルで 出てきてくれました。


「すぎもとさ~~ん ここですぅ~~」

「麻穂ちゃん・・・酔ってるのか?」

「ごめんなさい~急に電話なんかして・・・」

「どうしたんだよ?」

「んー少し 酔いたい気分だったから・・・」

「何があったんだ?」

「私・・・浩太郎は私を忘れるために ムリヤリあの子と付き合ってると思ってた・・・

 あの子と付き合っても心の奥で あの人が本当に愛してるのは私だけだと・・・

 でも そうじゃなかった・・・」

「麻穂ちゃん・・・・」

「やっぱり 私には杉本さんしかいない・・・・杉本さんのとこへ

 いっちゃおうかな・・・・」

「オレはいらないよ そんな麻穂ちゃん・・・逃げないんじゃないのか?

 オレは今の麻穂ちゃんには何の魅力も感じないね」

「・・・・・・」

「送るよ・・・ちゃんと家へ帰れ」

私は 杉本さんの後ろを歩きながら


   バカな私・・・杉本さんが怒るのあたりまえだ・・・

     自分が情けない・・・みんなにとり残されて・・・

           どうして

      こんなみじめな女になっちゃったの・・・・・・・・

   
そう深く反省していると 自然に涙がこぼれてきました・・・。







数日後

「麻穂ちゃん お客さんが システムキッチンを見せてほしいって
 
 あなたを指名してきてるんだけど・・・」

チーフに言われて ショールームへ降りていくと

「どうも うちで 家を建ててくださったお客様が キッチンは ぜひ

 こちらの製品を見たいと・・・」


(浩太郎!!どうして??)


客「やっぱり おたくより  種類が多いわね。」

浩「こちらは 水まわり専門ですから、 すみませんが こちらで

  プランと見積もりをお願いします。」

そう言って 私に書類を渡す浩太郎。

麻「どーして?」

浩「この間 杉本さんが オレに会いにきたんだ・・・」



━─━─━─━─━─

浩「何の用ですか?」

杉「大友さん たのみがあるんです どうか麻穂ちゃん・・彼女と

  よりを戻してやってください。お願いします。彼女は今 ボロボロなんです。

  彼女を救えるのは大友さんしか いないんです。」

浩「こうなったのは あんたのせいじゃないか!」

杉「わかっています・・・・あの夜のことは謝ります。

  オレが麻穂ちゃんを誘ったんです・・・だけど オレたちは 本当に何も・・・

  どうか 戻れるなら 戻ってやってほしい・・・」

浩「帰ってくれ・・・もう二度とくるな・・・」

杉「大友さん・・・」

帰りかけた オレに 杉本さんは 

杉「この通りです・・・どうか 麻穂ちゃんを・・・・」と、膝まづいて 頭を下げた・・・

杉「立ち直らせてやってください・・・オレじゃダメなんです・・・・・・」


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麻「杉本さんが そんなことを・・・・」

浩「あの人・・・本当にお前のこと 思ってんだな・・・麻穂・・・

  バリバリ仕事して立ち直れ。 そのために 仕事を持ってきたんだ」


    (仕事で・・・立ち直れ・・か・・・・・)



悩む間もなく 話がトントン拍子にすすんで

浩太郎の紹介のお客様が 高価なシステムキッチンを契約してくださいました。





亜「麻穂!やったじゃない! よかったね・・・仕事も手につかないみたいだったから

  一時はどうなることかと・・・・」


  (みんな 心配してくれてたんだ・・・

   浩太郎もきっと杉本さんに会いにこられて 腹が立ったかもしれないのに

   私を立ち直らせるために・・・・そして 杉本さんも

   私を厳しくつきはなして 一方で 私のために土下座までしてくれた・・・

   しっかりしなきゃいけないな・・・・

   ここまでしてくれる みんなに応えるために・・・

   いつまでも だらしない私じゃいられない・・・・・・)





翌日 杉本さんに お礼をのべてから 浩太郎に電話をしました。


「もしもし 浩太郎・・・? ちょっと話があるの・・・会えないかな・・・」



浩太郎たちと最初に会ったレストラン・・・

私は 席について 浩太郎が来るまでの間

目を閉じて そっと 深呼吸をしていました・・・・


浩「キッチンの契約 おめでとう」

麻「こちらこそ ありがとう・・・浩太郎・・」

私は 握りしめた手を開いて

「カギ・・・・返すね・・・今まで本当にありがとう・・・・」

「麻穂・・・」

「これでもう浩太郎のこと あきらめる・・・二度とつきまとわない・・・

 私も前を見る・・・これからはちゃんとする・・・」

「麻穂・・・」

「私達・・・本当に終ったのよね・・・あなたを愛したことは一生忘れない・・・

 本当にごめんなさい・・・あの子と 幸せに・・・」


麻穂はオレの顔を殆んどみることもなく 出ていった・・・・




(さようなら・・・・浩太郎・・・・

          さようなら・・・・愛し合った日々・・・・・・)




私は 涙を拭いて 会社のドアをあけました。

これから がんばらなきゃ!















◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

麻穂は 本当に浩太郎とのことを終らせ

これからは 仕事に 新しい出会いに 何事も前むきに

生きていこうと決心しました・・・・。


しかし・・・・・・・・これで 本当に良かったんでしょうか・・・・

by turugi....