有人レジとセルフレジどっちをよく使う?

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イオンのさー、セルフレジ、出来なくって、毎度、呼び出ししちゃうよー、ストレス溜まるわ!


イオン、客離れって、ソー言うとこじゃないのー!


連載14 💥 活性炭の恐怖


​アタシらは逃げ場を失った。アタシは「ロカー!」と、叫んだけれど、声は怒号に消えちまった。

ロカは既に連中の輪の中心へ向かっていた。こうなりゃあ、やるっきゃない!

アタシャ、ヘドロをかばおうと体を構えたが、連中の怒りは想像を遥かに超えていた。

「見つけたぞ、ヘドロ!てめがいつも面倒起こすから、俺らが食いっぱぐれる!ただじゃ済ませねぇ!」

怒号と共に、ヘドロは数人の男たちに取り囲まれた。アタシはスッポンのように食いついたけど、数の暴力には勝てやしなかった。

情けないね、アタシは、ヘドロが泥のように打ちのめされるのを見届けるしかなかった。ロカの馬鹿…そっちはどうなっているんだい。

アンタがなだめている間に、アンタが守ろうとしたヘドロが、ここで潰されちまうなんて!

​連中が去った後、路地の泥水の中で倒れているヘドロの元へ這いつくばって急いだ。


ヘドロは、血と泥と、異臭を放つ液体の混ざり物で覆われ、見るも無残な状態だったさ。

​その時、路地の入り口の向こう側から、強烈な光と共に、「ブシューッ」という粉が勢いよく噴き出すような音が響いたよ。



アタシは、今度、ロカの心配。忙しいったらありゃしない。振り返って、そっちを見た。直後、怒号はピタリと止まり、人々の戸惑いと咳き込みの混じった声が聞こえてきた。

ロカが、連中をなだめるために清浄の力を使ったんだとピンときた。アタシはその場を離れて、路地の角を覗き込んだ。

ロカは、懐から一握りの黒い活性炭を、怒り狂った人々の群れに向かって、勢いよく振りまいていた。

それは、ロカの魂の清浄さが凝縮された、吸着の権化だった。活性炭の粉は、連中の肌や呼吸器に付着し、彼らの身に纏わりついていた濁った感情(怒り、飢え、焦燥)を強制的に吸着しにかかった。

連中は、急激な感情の「濾過」に耐えられず、体が硬直したり、一瞬で無表情になったりしていた。


彼らの目には、「生命の活気まで吸い尽くす清浄さ」に対する、モノ的な恐怖が浮かんでいた。

​(あの子は、わざとやったのかい? 活性炭の力を、威嚇として使った…?)


そう考えている間に、ロカは連中の輪から飛び出してきた。