自分一人、まともになろうと思った
自分だけが究極になる必要があると思った
その考えを誰かに「間違ってる。それはちげーよ」と言われたわけじゃない
肯定してくれる人もいると思う
そういう奴、僕だけじゃないと思う

でも、そんなの最初から叶いやしない
人の群れやその流れ、つながりや煩わしさを全く知ろうとしていないもの
幸い、僕はとても素直だったから、僕はとても愛想良くできたから、教えて貰えただけなんだ
そうじゃなかったら、阿呆みたいに腐って弱ってグレてるよ
そんな人間、誰も見ねーよ

行動力は、無い方だ
ナマコみたいにのろまな方さ
それでも金さえあるなら、どこへだって行くだろう
遠くへ行くために、馬車馬のように働くだろう
へらへら笑ってんのも、そろそろきついよ
たった2週間、頑張ったらもう辞めたい
それでも僕は目を覚ました
『出会うためにここに来たんだね、運命だね』と
物言わぬ静物たちが語りかけてくるのを聞くまでもなく、正真正銘、人の声で

点々としている
全ては点々としているから、転々とする
繋がる、線として
当然だ、己がそうやって結ぶから
生きていけば何かにぶつかり、どんな形であれ実を結ぶんだ
身も心も滅ぶほど働くのは辛いが、いつの日か優しく綻ぶこともここまで生きれば知れてくる
謙虚への執念
決して過信しないこと
だが、至って愚かで構わない
10年後、20年後、傍で大切な人を支えていたい
僕は家族が大好きだから
家族は皆、今でも夢を追い続けるのに、そんな中僕一人路頭に迷うわけ?
ダセー男も、ダセー女もいらないよ
自分はもちろん、赤の他人にだって教えてやりたい

素直で愛想良く、そして謙虚に
僕だって馬鹿みたいに思っていた
だけど人間、それだけなんだ
それしかねえのさ