我が家の子どもたちは、半年に一回くらいの割合で、アートセラピーをしています。
元々、絵を描くのが好きということもあり、
「そろそろ、アートやってみる~?」
と促すと、真っ先に寄って来るのが、小学生の長男
遠巻きで、長男が楽しそうに絵を描いている姿を見て、
「じゃあ、私もやろうかな~」
と、おもむろに寄ってくるのが、中学生の長女。
性格がそのまま表れています
そして、いつしか同じテーブルで、それぞれのお絵かきに没頭する時間が流れていきます。
セラピーワークや家でよく行っているのは、一枚の画用紙の中に絵を描きこんでいく「絵画法」というものです。
粘土や図工のような造形のアートセラピーも楽しいのですが、それは時々。
それらはセラピーというよりは、純粋に趣味として楽しんで欲しいので、私の方から勧めることはほとんどありません。
「絵画法」は、種類はいろいろあるのですが、時間や参加される方の様子を見ながら決めています。
その中でも、子どもも躊躇なく描けて、最後に楽しいと実感できるのが、
「スクイグル法」
これは、実際、小学生以下のお子さんには、絵に対する苦手意識を払拭する目的と、信頼関係を築く目的のために行うことが多いです。
簡単に言いますと、
グルグルなぐり描きお絵かきです。
イギリスの小児科医ウイコットにより考案された絵画法で、絵を描くことに抵抗がある方や幼いお子さんに使うことができ、コミュニケーションツールとして用いられています。
①まず、何を描こうかテーマも何も考えず、自由になぐり描きをしていきます。
②そこに、何か隠れていそうなら、何かが見えてきたら、色をつけて完成させます。
工程は、たったこれだけ。
そのあと、絵に対して質問をしたり、感想を聞いたりはするのですが、無意識に描いたと思った絵でも、実は自分の中の隠された部分が絵に投影されていることが多いので、一見単純に思えて、とても深いのです。
信頼関係がさらに深まってくると、2人の共同作業で、スクイグルを応用した2人で1つの物語を作って行く「MSSM法(マルチプルスクイグルストーリーメイキング)」というものも行っています。
お互い、無意識に絵を描いているので、最初からストーリーが決まっているわけなどなく、「最後、大丈夫?」と、心配になりそうですが、これが不思議で、ちゃんとまとまって終われるのです(笑)本当に
一枚の白い画用紙から、枠を飛び越えて、自由に旅をし、でも、最後はまた、画用紙に戻ってきます。
途中でバラバラに放ってしまった話でも、最後は、無意識にきちんと回収して収めようと思う意識がお互いに働くからなのだと思います。
そして、一緒に完成させたという達成感も手伝い、最後は成功体験として自己肯定感へと繋がっていきます。
実はこの作業、私自身が、毎回感激してしまい、相手の方やお子さんにびっくりされることもあります
お恥ずかしい…。
このスクイグルやMSSM法は、普段お子さんが多く、大人の方は、また違う絵画法を行っています。
ですが、一応事前のカウンセリングでお話を伺ってから決めています。
もしリクエストがあれば、スクイグルをすることも可能ですので、遠慮なくおっしゃっていただけると嬉しいです
最後に、【アートセラピーの効果】をお伝えしたいと思います。
①絵などにより、自分の気持ちを表面に出すことで、気持ちがスッキリする。
②無意識の部分が画用紙に作品に表れる(気づくことで自分がわかる)。
③現実との統合性をはかる。
④作品を一つ作り上げたという達成感が自信に繋がる。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も素敵な一日でありますように