矢口さんにとっての震災　書けなかった大切な一言～矢口さんインスタライブ

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昨夜の矢口さんのインスタライブについて、
前記事に詳しく書きましたが、
とても大事なことが書けないまま、
UPしていたことに、今朝になって気づき、
補足の記事を書いています。

矢口さんインライ
Notte Stellataの公式フォトグラファーになれて嬉しい。震災復興のアイスショーということで思い入れがある。山形出身で、被災地との関わりもあり何かしたかったが12年前は何もできなかった。その思いをずっと抱えてきた。

そうだったんですね…🥺
— Coco (@806coco) January 21, 2023

そうなんですよ・・・・。

矢口さん、やっぱり、
震災には特別な思いが・・・。

インスタライブで、
山形出身だから、
夜スキーに親しんでいたんで、
北京の寒さも何のそのだったって笑ってた矢口さん。

「何もできなかった」

3.11の時は既に、
スポーツカメラマンとして活躍なさってた矢口さん。

「何もできなかった」というのは、
山形を出ていた若者たちが、
多かれ少なかれ、
抱いている後悔の念ではないでしょうか。

実は、ご実家の皆さんはあの日、
3.11で大きく揺れ、
停電の中、寒さに震えたまま、夜明けを待たれていたはず。

電話も通じません。

山形での被災の状況は、ほとんど伝わってきませんでしたが、
実は、避難所もできていました。

（矢口さんの実家からも、そんなに遠くない場所で、避難所となった小学校の様子。元動画はオマケに。中学校の理系の先生による当時の手記も、貼りました。）

３月上旬の山形の寒さは、
想像を絶するほどだ、と書いておいた方が良いでしょう。

たいした断熱材も使われていない体育館の底冷えのする寒さ。

ストーブから１mくらいでしょうね、温かさを感じられるのは。
雪が降りこまないだけマシというレベルでしょう。

『寒い夜、自宅で毛布にくるまり、断水と停電のまま蝋燭の灯りで3月12日の朝を迎えるが、何度も大きな余震のため冷やっとした。

夜のラジオ報道では赤々と燃える気仙沼市街地の被災状況を何度もくり返していた。また、仙台市若林区では津波で約300人の被害者が出ているとの情報が入った。

被災地から被害を訴える正確な術は皆無なので、不確かな情報も出てきた。

明るくなるにつれて、太平洋沿岸の被害が大きいことを伝えている。

ラジオ以外の情報はなく、具体的な地震被害と津波被害の様子がどうなっているのかわからなかった。

壊滅した市町村もあるようだが、全体がどうなっているのかがわからない。相変わらず太平洋沿岸部のアマチュア無線、防災無線と繋がらない。

後日わかったことだが、太平洋沿いの市町村は壊滅していたので電波を出せる訳がなかった。』ソース

ご実家のみなさんが不安と寒さ、そして、
その後に続く物資の不足した生活。

さらに困難を極めたはずの、
高校時代を過ごした仙台の街、
仲間たちの壮絶な状況。

でも、
何もできなかった自分。

・・・・矢口さんの地元では、
旅館がたぶん、
みな、避難所になってたと思います。

ボランティアをしてた方も沢山。
私の義妹も、ほぼ毎日、手伝いに行っていました。

誰もが、震災で傷ついた人と町のために動いていたのが、
当時の山形でした。

山形は仙台の植民地なんて揶揄されることもあったほどに、
仙台とのつながりが強かった土地柄でもあります。

遠足、特別なお買い物、コンサート・・・
子どもの頃からの、
ハレの思い出の多くが、
仙台と繋がっているのが、
山形の人々。

それだけじゃない。
矢口さんは、
結弦くんが震災に遭ったのと同じ高校生の時に、
仙台の高校に通っていたんですよ。
どれだけの思い出が仙台にあるか・・・・

若くて元気な矢口さんが、
あの時、どれほどの思いを抱いていたか・・・。

その重さ。

矢口さんの言葉からズシンと伝わってきて、
胸が張り裂けそうでした。

あれから12年。

「何もできなかった」自分が、

今やっと、
希代の語り部の片腕となって、
『羽生結弦 notte stellata』を世界に伝える役割を担うことに・・・・。

やっと、やっと、という、
その思いの重さに、
言葉が継げなくなってしまった、
昨夜の私でした・・・・・。