行ってきた♪シネマコンサート「ルパン三世カリオストロの城＆大野雄二・ベスト・ヒット・ライブ！」

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閑話休題。

昨日は、最近、増えてきたシネマコンサートに行ってきました。

大野雄二 80歳記念オフィシャル・プロジェクト～映画『ルパン三世カリオストロの城』シネマ・コンサート！ and 大野雄二・ベスト・ヒット・ライブ！

https://yujiohno80th-concert.com/
※「シネマ・コンサート」とは、劇中の台詞や効果音はそのままに、音楽部分だけを抜き取り、その音楽を生演奏で楽しむという、世界中で大流行している最新のライブ・エンタテインメント！

※当日券あり→diskgarage.com

「ルパン三世カリオストロの城」は、宮崎駿監督の映画初監督作品と今も人気の高い映画ですが、

私も個人的に、封切初日に見てから、ずーっと大好きで、
今でも、この作品は、ある意味、世界で一番優れた映画だと信じているくらいに愛している映画なんですが、

特筆すべき点は、音楽の位置づけ。

語り部として、音楽が極めて重要な役割を担っているんです。

画面から音楽が湧いてくるというか、
音楽と場面との一致度が高いというか。

ある意味、
音楽と「ビジュアル」との一体化の凄まじさは、
羽生結弦レベルというか。

結弦くんの演技が見ていて気持ち良いのは、
彼の演技と音楽の一体感が異次元だから、っていうのは、
もう、世界に知れ渡ってることだけど、

カリ城が、
何度見ても「楽しく」て「気持ち良い」のは、
画面と音楽との一体感、一致度がとんでもなく高いからなんです。

誰か、この点って、もう語ってる？？？

宮崎監督が作曲＆演奏の大野雄二さんに、そういう意図で作ってもらったのか、それとも大野雄二さん自らの発案で、そうなったのか。

カリ城って、予算や上映館の関係上、どうしても100分に収めなくちゃいけないという事情があったため、

とにかく展開が早く、状況説明的な場面やセリフが少なかったり短かったりするんですよ。

とにかく、すごいテンポでポンポンポンと話が進んでいき、
怒涛の展開でラストまで持っていくという、

めちゃくちゃスピーディでエネルギッシュな映画なんです。

だから、１回みただけでは、ぶん回されて終わったみたいな
訳分からない印象になってもおかしくないんだけど、

でも、きっちりと観客は、ストーリーについていけるし、
場面場面を、しっかりと味わい、理解していくことができる。

何でかというと、
ＢＧＭが、まるで講談師のように、
場面場面を解説、ていうか、

場面が切り替わる際の、
「水先案内人」になってくれてるからなんです。

たとえば、
北の塔で、ルパンとクラリスが再開した有名なシーンが、

この映画、最大の悪役、カリオストロ伯爵の登場で
いきなり終わっちゃう瞬間に流れるのは、
「デッデッデーン！！」と重々しく不穏なメロディー。

この瞬間、観客は、
この数秒の音楽によって、
「麗しい逢瀬の時間はここまで！
　ラスボス登場と相成り～、デデンっ！」と理解するんです。

もう、この音楽が鳴った瞬間に、
次の展開に観客の気持ちは集中しちゃうの。

ルパンが偽銭形となって衛士グスタフをたぶらかす場面では、

「んちゃっ♪たーらーらーらたたんっ！」って差し込まれたルパンのテーマで、

「今、画面に映ってる銭形はルパンの変装だよ」って観客に伝えちゃう。

観客はすぐに状況を理解し、
この銭形が本物か偽物かと気にするストレスから解放され、
瞬時に、この偽銭形が何をやらかすのかという、
ストーリーの前方へと意識を集中させる。

ほんの１～４秒くらいの音楽の仕掛けが、
こんな風に、随所に散りばめられている。

その短い音楽に助けられ、
場面ごとの、

絵と音楽の一体感で物語を隅々まで堪能できるから、

ジェットコースターばりの展開の中でも、
初見でもきっちりと、
物語の隅々までを味わい尽くし、
魂を揺さぶられ、
ラストシーンでは観客が心ひとつに
カタルシスを得られるのが、
カリ城の凄さ。

恐らくは、トムとジェリーの時代の、
セリフのないドタバタ喜劇のＢＧＭの麗しい系譜の中にある
最期の、そして最高の音楽活劇が、カリ城なんだと思う。

いちど、画面を見ずに音声だけを聴きながらカリ城を体験してみて欲しい。

場面転換の際の短い音楽と、
場面ごとに異なるアレンジに設えたＢＧＭが、
すんごく良い仕事をしてることに気づくと思うから。

だから、
大野雄二さんが率いるフルオーケストラが、
カリ城の効果音までを
生で演奏して映像にあてていくコンサートなんて、

もう、まさに、夢のようで。

コンサートの第一部がカリ城上映＆演奏で、

後半は、大野雄二の数々のヒット曲のオンパレード

「ルパン三世」シリーズはもちろんのこと、
「犬神家の一族」、「人間の証明」、「野性の証明」、「大追跡」、「小さな旅」、「スペースコブラ」他、大野雄二サウンドの人気楽曲がどんどん来る！！！

もう、ゴージャス過ぎて、泣くしかない！！！

私ね、実はね、ルパンのファンってだけでなく、
そこを入り口にした大野雄二ファンでもあり、
当時、ルパン以外のアニメまで、
LPではなく、
カセットテープ版で買ったりしてましたからね、
お小遣いを貯めて・・・・。

（スペースコブラもキャプテンフューチャーも、
　大野サウンドだから、煌めいてたのよ～

）

「きのこの山」とか、有名なCMソングも、生演奏