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チ・チャンウクといえば、2007年に韓国でデビューして以来、ドラマでは『ソル薬局の息子たち』(2009年)、『ペク・ドンス』(2011年)、『ヒーラー~最高の恋人~』(2014年)、『アンナラスマナラ』(2021年)、『最悪の悪』(2023年)、『サムダルリへようこそ』(2023年)と、出演作を軒並みヒットに導く主演クラスの人気俳優として名を馳せている。2017年には初主演映画『操作された都市』で、韓国にて公開初日に興行成績1位を記録。2021年には映画『発信制限』に特別出演するなど、活躍の場を広げている。一方で、俳優キャリアを韓国屈指の演劇の街として知られる大学路(テハンノ)の小劇場でおこなわれていたミュージカルにオーディションを受けて参加したことからはじめており、その後も、日本でも人気のミュージカル『スリル・ミー』や『ジャック・ザ・リッパー』など、舞台でも活躍。つまり、演技だけでなく歌もうまい多才な人なのだ。実際、韓国ドラマに欠かせないOSTにも多数参加しており、2015年には中国で歌手デビューを果たしている。日本でも、これまで3度のコンサートを開催。2023年に1stシングル『あなたがいてくれた』で正式に日本での歌手デビューを果たし、今年3月13日には2ndシングル『The Wind Of Spring』をリリース。そして今回、ファン待望のジャパンツアーという夢がかなった。昨年にも来日しているが、ファンミーティングであったため、コンサートは2017年以来7年ぶり。その時と同じ東京国際フォーラム ホールAという会場で行われた、最終日3月17日の模様をレポートする。(中略)コンサートの合間には、会場を訪れた人から寄せられた春のエピソードを紹介するコーナーも。富士山の麓に住むという、来場者の100歳のおばあちゃんのエピソードが紹介されると、「まずはおばあさまの100歳のお誕生日おめでとうございます」とお祝いし、「富士山の方向はどっちですか?」と富士山の方向を向いて90度のお辞儀。さらに母の手料理で好きなものを聞かれると、「母の手料理は何でも好きです。おばあさまのように、僕の母も、そしてみなさんもずっと元気でいてほしいです」と語った。2ndシングル発売日、そして福岡公演がおこなわれた3月13日に誕生日を迎えたというファンには「誕生日おめでとうございます」と2階席に向かって笑顔でお祝いをし、「誕生日に僕に会いに来てくれてありがとうございます」とにっこり。一人ひとりのファンと向き合い、言葉を交わし、心を込めて回答する姿に、自分の話ではなくても客席が一体となってエピソードに聞き入っていた。(中略)「とても有名なのでたくさんの方がご存知だと思います、一緒に歌ってください」と言って続いて歌われたのは、徳永英明の名曲「レイニー ブルー」。難曲を自分の歌にしてしまう技量とエモーショナルさをあわせ持ち、魅力たっぷりに歌う姿に客席からは拍手と歓声が鳴り止まなかった。ジャケットを脱ぎ捨て、タンクトップ姿になって歌った米津玄師の「Lemon」では、歌よりもチ・チャンウクのセクシーさに観客のどよめきが止まらず、歌が終わってジャケットをはおり直すと、客席からは「アンデ!」(だめ)という声が飛ぶほどだった。ミュージカル『あの日々』で歌ったという「愛していたけど」は、マイクを大きく離してのロングトーンで会場を圧倒。豊かな声量と正確なピッチで、まさにミュージカルの舞台を観ているように思わせた。