表現の自由と民主主義はセット

自民 BPO使いメディア介入か
https://news.nifty.com/article/item/neta/12136-1524847/
★★★ここから★★★
ウクライナに侵攻したロシアの国内では、リベラル系メディアの解散や放送休止など、厳しい報道規制が敷かれている。報道の自由擁護を掲げる国際非営利団体「ジャーナリスト保護委員会」などがプーチン大統領を非難する声明を発表したが、日本だって他人事ではない。自民党は、メディアへの介入を強めようと虎視眈々だ。

 自民党の「情報通信戦略調査会」は9日、民放連とNHKの専務理事を呼んでBPO(放送倫理・番組向上機構)やテレビ各局の番組審議会の活動状況について質疑を行った。

 日本テレビなどの報道によれば、出席議員からは「不祥事を起こした政治家が不快な表情をする映像が流れていることに対しBPOは注意しないのか」といった質問が出たという。それは不祥事を追及されて嫌な顔をする側の問題であって、放送倫理上の問題ではない。自分たちに不都合なことを報道するなというのは、プーチン大統領と変わらない発想だ。

 しかも、佐藤勉調査会長は会議後、「BPO委員の人選に国会が関われないか提起したい」なんて言っていた。ただでさえ、大メディアがロクに政権批判をしない現状なのに、さらに統制を強めようというのか。第2次安倍政権で息のかかった人物をNHKの経営委員会に送り込み、支配下に置いただけでは飽き足らず、民放にも手を突っ込もうというのである。

■「不勉強」「稚拙」と猛抗議

 これにはさすがに、普段はおとなしい民放も抗議の声を上げた。14日、日本民間放送労働組合連合会(民放労連)が声明を発表。情報通信戦略調査会の議論について、珍しく厳しい言葉で糾弾したのだ。

<今回明らかになった議論では、政治家の映像の使用に関わる意見など、自らの都合のいいように放送番組を左右しようという稚拙な発想もうかがえます>

<放送法について、一から学びなおすべきでしょう>

<民主主義社会の基盤となる言論・表現の自由を脅かすような論議が政権与党内で行われていることに対して、私たちは放送で働く者として、強く抗議します>

 主張はごもっとも。だが、自民党をここまで増長させたのは、政権に忖度して口をつぐんできた大メディアの責任でもある。そこは忘れないで欲しい。
★★★ここまで★★★
 だそうです。

 本来、放送(メディア)は、国家権力を監視する役割がある。だから、表現の自由が憲法で保障されている。今回の件は、その機能を失わせる提言。知らないなら不勉強ということです。

 じゃぁ、なんで、そもそも表現の自由が憲法で保障されているか。
 これについては、民主主義とは、国民主権にあるからこそなんです。
 主権者とは、国家の主権を有する者です。じゃぁ、主権ってなぁに?
 ということになれば、
 1 国民および領土を統治する国家の権力という統治権のことであり、外国から干渉を受けず、独自の意思決定を行う国家主権であり、とどのつまりは、国家の政治を最終的に決定する権利なのです。
 日本でいえば、明治憲法下での天皇、日本国憲法下での国民です。

 ちょっと、まって、明治天皇と国民が同じ主権者?

 そう感じるのが当たり前だと思います。
 でも、日本国憲法下では国民が主権者です。
 
 でも、国民の大多数がいて、別にこれといった決定権もないじゃん。
 そう感じてしまいます。
 それもそのはず、主権における各種決定権は、各種国会議員等に委託しているのです。
 国民一人一人が、選挙によって、委託する人を選んで、投票数が満たされた人が委託されるわけです。

 もちろん、委託したからそれで終わりではありません。
 むしろ、委託した後に、意見をいうことができます。

 しかし、憲法に表現の自由がなかったら、法律で、政治批判をしてはいけないなどの意見を封じることができるのです。主権者なのに、委託先の政府に何も言えなくなるのは国民主権ではなくなります。

 ですから、表現の自由と民主主義はセットなのです。

 とはいいつつも、主権者たる国民の大多数は、大多数であるがゆえに一般人です。一般人が政府の動向を知ることについてはなかなかできないことです。

 それを、マスメディアが重要なところを抜粋して主権者たる国民に知らせるという役割が生じるわけです。これが、マスメディアの社会的役割です。
 それに対して、自民党の「情報通信戦略調査会」は、民放連とNHKの専務理事を呼んでBPO(放送倫理・番組向上機構)やテレビ各局の番組審議会の活動状況について質疑を行い、出席議員から「不祥事を起こした政治家が不快な表情をする映像が流れていることに対しBPOは注意しないのか」といった質問が出たというのは、政治権力が、マスメディアに圧力をかけるということを意味します。

 なぜ、圧力になるかといえば、政治家が不利になるような表現を質問を通して放送倫理としては、不適切だと指摘したことになるのです。
 この指摘は、政治家に不都合な表現で報道するなということになるわけです。
 これは、プーチン大統領と変わらない発想になります。

 この質問だけなら、まぁ、愚痴にちかいものとしてとらえたかもしれませんが、佐藤勉調査会長は会議後、「BPO委員の人選に国会が関われないか提起したい」と言っていたそうです。
 これは、BPOに国会の圧力をかけられる仕組みづくりの提案になります。

 BPOはマスメディアの倫理を根拠に放送に対して自主的に規制する組織ですが、国会がその人事にかかわったとき、政府の意向がマスメディアに反映しうる仕組みができるわけです。

 政治が、表現の自由を妨げることを見過ごすと、私たちは知らないうちに政府に何も言えない国にしてしまうことになりかねないことを意味します。

 ま、自民 BPO使いメディア介入は、政治腐敗をさらに促進させうるという話ですね。