あるとき戸を叩く音がします。
開けてみるとそこに立っていたのは隣のお爺さん。底辺の癖に金色に光る下品なスーツに身を包んでいます。貧しい山里の百姓の小倅がいったいどうしたのでしょうか。
聞くところ、近頃、鬼のヤツが随分羽振りがよいというので話し合い(物理)をしてきたとのこと。その手があったか、お爺さんは思いました。
よし、桃太郎。オマエちょっと行ってこい。
お爺さんは桃太郎に一切を含めると、桃太郎に道具を揃えてやりました。お婆さんもわざとらしい涙を流しながら吉備団子をこさえています。
桃太郎もケチな暮らしはしたくないし、鬼もこんなカワイイ桃太郎ちゃんをよもや殺すこともあるまいと思い、素直に従うことにしました。
こうしてお爺さんとお婆さんは桃太郎を立派な若武者に仕立てると、鬼退治へと向かわせました。