オリンピック開催記念 雪と虹のバラード | 歌謡曲と叙情歌を語る

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オリンピック盛り上がっていますね。今日は1972年(昭和47)の札幌オリンピックのイメージソングとして作られた、「雪と虹のバラード」。この曲は色々な方が歌われ、菅原洋一さんや黛ジュンさん、ブルー・コメッツなど複数の歌手やグループが歌いましたが、トワ・エ•モアのお二人のイメージが強いかなって。お二人のハーモニーが素晴らしい。

 

結構古いうたなのですが、音楽の時間で習ったことがあるという方や中学の時の合唱コンクールで歌ったってこともあるのでは。僕は初めてこの歌を習ったのは中学のとき。その時は、この曲の良さは分からなかったのですね。今では、なんて美しい曲なんだろうって。子供の頃はわからないものって結構ありますよね。オリンピックのテーマソングというと夏だと勇ましく躍動感のある感じの曲が多いのですが、冬のオリンピックとなると、ひっそりとした感じのする曲が多いですね。

 

本曲は作詞が河邨文一郎さん、作曲が村井邦彦さん。五輪開幕2年前の1970年、NHKは河邨さんに作詞を依頼する際に、

  1. イベントが終わっても長く歌い継がれるもの。
  2. オリンピックを待ち焦がれる札幌の人たちの心情を表していること。
  3. 重々しい式典風のものではなく、屋根裏の落第坊主がギターを爪弾いて歌え、なおかつ、何千人もの合唱に耐えうること。

の3つを要望したそうです。依頼を受けた当初はなかなか構想がまとまらず、河邨さんは2週間ペンが進まなかったそうです。ご苦労はされましたが、実際、イベントが終わっても長く歌い継がれる素晴らしい曲が生まれました。

 

トワ・エ・モワの白鳥英美子さんは「河邨さんは“詩人”なんだなぁ、そしてこれは札幌に住んでいる方でないと書けない“深いところまで見据えた言葉遣い”をされているなぁと感じました。それまでのトワ・エ・モワの曲とは少し異なる行進曲風の曲調で、何度もなじむまで歌いました。」と、初めて歌詞を読んだ当時を回想しています。