カーリング、5 ロックルールは何を変えるか。 | トリプルテイクアウト:カーリング専門ブログ

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(カーリング・カナダ「THIESSEN BLOG: FIVE-ROCK FGZ A POSITIVE CHANGE FOR CURLING」(ノーラン・ティッセン、2018年6月15日)に基づいて、記事を作成)

 



2017年9月、世界カーリング連盟は、 5 ロック・フリーガードゾーン(FGZ)ルールを2018-19 シーズンから正式採用することを決定した。


では、なぜ、世界カーリング連盟は 5 ロックルールを採用したのか。

 

 

理由は以下の通りである。



1.先攻と後攻のフリーガード数を公平にする。

 

4 ロックルールでは、先攻(赤)のセカンドは、後攻(黄)のガードを 1 投目からピールできた。つまり、後攻が置けるフリーガードは、実質的には 1 個だけであった。

 

 

 

 

5 ロックルールでは、先攻のセカンドは後攻のガードを 1 投目にピールできない。よって、後攻は 2 つのフリーガードを置くことができるようになり、フリーガード数が公平になった。

 

 

 


2.攻撃のチャンスが増える。

 

フリーガードが増えることにより、5 ロックルールでは石が溜まる展開になりやすく、攻撃のチャンスが増える。

 


3.ブランクエンドが少なくなる。

 

2 と同様の理由で、ブランクエンドが少なくなる。

 


4.不利な状況を立て直しやすくなる。


ブランクエンドにしにくくなるため、優勢なチームがブランクを使って逃げ切ることが難しくなる。

 

 

5.ゲームを早く終わりにくくする。

 

5 ロックルールにより、3 点差を挽回できる可能性がより高くなる。

 


グランドスラム(Grand Slam of Curling)では、5 ロックルールは何度もテストされ、適用されてきた実績がある。その経験から、このルール変更が何を意味するのかを考えたい。


各エンドの戦術は 4 ロックルールと変わらない。

例えば、最終エンドで同点であれば、後攻は得点したいし、先攻はスティールしたいだろう。どちらのルールでも、後攻のセカンドは 1 投目にヒットを選択して、スティールのリスクを減らすことができる。

また、最終エンドで後攻がリードしているのに、コーナーガードを 2 つ投げ、ハウスの中央にある複数の石を無視し、スティールされるリスクを取ることはないだろう。


後攻が 2 点以上負けているときの戦術は、5 ロックルールで変わるだろう。

5 ロックルールによって、後攻は、リードされているときにフリーガードを 2 個置けるようになった。この場合、先攻のセカンドは、1投目のピールが禁止されているので、どこかに石を配置しなければならない。

 

 

 

 

先攻は、大量のリードをどのように守るのか。5 ロックルールによって、そのマインドセットは変わるだろう。

 

 

例えば、先攻は、フリーズやタップバックを選択するのか?

 

 

 

 

それとも、セカンドの 2 投目から、ビッグウェイトのピールを選択し続けるのか?(注1)

 

 

 

 

この場合、先攻のダブルピールが失敗し、後攻のフリーズが成功すると、挽回が難しい状況になる。
 

 

 

 

 

来シーズン、エリートカーラー達が、その能力を最大限に発揮することで、ゲームは進化し、改善し続けるに違いない。

 

さあ、座って、リラックスして、ゲームを楽しもう!

 

 

 

(注1) 文脈から、先攻のセカンドが、 2 投目にコーナーガードをピールする状況を想定した。しかし、別の見方をすると、セカンドの 1 投目で、ハウス内の自分達のストーンをダブルピールして、よりクリーンな状態にすることも考えられなくもない。これは、自分達のリードを守るために、大量失点を避けるための戦術である。

 

 

 

 

この場合も、先攻のダブルピールが失敗し、後攻のフリーズが成功すると、挽回が難しい状況になることは同じである。

 

 

 

 

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