2021年4月春、世の中はコロナ禍の真っ只中。

 

人々はなるべく密にならない場所を探して生活していました。

 

ただ、桜のシーズンになるとこんなパンデミック状態であっても人々の心はなんとなくウキウキしてきます。

 

公園など外であればマスクをしていれば感染しずらいことは世の中の常識になってもいました。

 

 

そこで私は青天のある日に、「桜を見に行こう」と父に声をかけました。

 

父も「いいね」と答えてくれました。

 

母には「二人で行ってくるので家でゆっくりしていて」と声をかけ、父を車いすに乗せて二人で駅前の公園まで出かることにしたのです。

 

今でも覚えていますが、その日は本当にお天気がよくて車いすを押して歩いていると少し汗ばむくらい。

 

自宅から20分ほど車いすを押しながら公園まで行くと、少し葉桜になりつつも多くの桜が私達を迎えてくれました。

 

私は思わず「お父さん、二人で写真撮ろう!」と声をかけ、スマホで『パッシャ!』

 

これがその時の1枚です。

 

 

今でもこの写真を見るとその時のそよ風の心地や花々の匂いを思い出します。

 

父もとても嬉しそうでした。

 

この時はまだ介護状態でありながらもこうやって二人で出かけることができたのです。

 

振り返れば、これが父にとっては最後のお花見の散歩だったことになります。

 

私にとってもこの桜見のお散歩が忘れることのできない思い出になっています。