病院祭ドクターヘリイベントの後半です。

 

 大根役者のリアルフライトドクター(FD)、フライトナース(FN)、そしてDMAT、救急隊、病院医師も総動員した訓練は無事終了。訓練終了のアナウンスのあと、病院スタッフが安全確保のコーンの位置を変更。見学の人たちに近づいてもらいます。

 

この日のドクヘリ搭乗スタッフは…

・FD1:私(ただのおっさん、残念ながらやまPではないw)

・FD2:FD研修中、ドクターG出演歴のある可憐な若手女医

・FN:年齢不詳美女ナース、実は救命センターの切れ者看護師長

・機長:ノリのいいちょい悪系イケメンオヤジ、実はお調子者

・整備士:いつも冷静真面目な(ホントか?w)仕事のできる男

 

5人、ヘリから降りて自己紹介&ドクヘリ解説を行いました。

 

写真、左から機長、FD1(私)、研修中FD2、FN。整備士は機体の向こう側で安全管理中。

 

私のトークはこんな感じだったような↓(よく覚えてないw)

 

 こんにちは。今日の担当フライトドクターのつよぽん(仮名w)と言います。僕はふだんはこの病院、柏崎総合医療センターで整形外科をしています。そして、大災害のときに活動するDMATという災害医療チームもしています。そのDMATの大先輩、長岡赤十字病院の救命センター長の先生が誘ってくれて、僕もフライトドクターになりました。月に2回、このヘリに乗っています。このドクターヘリは、ヘリがいる救命センターの救急医や、県内の他の病院で救急医療をしている医師、全部で10人くらいが交代でフライトドクターをしています。

 

 皆さん、急病や怪我をしたら病院に行きますよね?軽ければ直接自分で病院に行くと思います。重症だったら?救急車を呼びますよね。救急車で病院に行きます。そして救急隊が、本当に一刻を争うと判断したら…そういうときに救急隊がドクターヘリを呼びます。だから、今日の訓練のように生死に関わるような重症な患者さんの対応が多くて、ドクターヘリの出動要請は、とても緊張するんですよ。

 

 続けて順番にしゃべってもらいました。フライトナースは子供たちに、どうすればFNになれるか、という話。まず看護師になること、あとは特別な資格はいらなくて、救急医療の勉強を一生懸命やれば誰でもチャンスがあるんですよ、と。パイロットからは、機体の大きさ、重さ、速度やこのヘリの値段など。ヘリの価格にはどよめきが起こりました、ここで公開しないけど(笑)。整備士からは安全管理や運行会社の話。そしてFD研修中のかわい子ちゃん女医からは、救急医療への熱意や、最初にヘリに乗ったときの感想などを語ってもらいました。

 


 

 そのあとは、もっと近づいてもらって、ヘリ展示、見学、搭乗体験、記念撮影です。想像よりたくさん人が集まったので操縦席はNGにしたけど、時間の許す限りドクター席、ナース席に順番に乗ってもらって記念撮影。我々スタッフがついてヘリ内部の心電図、呼吸器、酸素などの説明をしたり、一緒に写真を撮ったり。子供たちは興味津々の大はしゃぎ。私が講義をしに行ってる看護学校の学生も来てくれました。

 

 個人的に笑えたのは、我々FD、FNは子供たちやお母さんたちに囲まれてたのに、ふとパイロットを見ると…メカ好きなおじさん達に完全包囲されて質問攻めの刑に遭ってた。明らかに客層が違う…。ご苦労様です!ww

 

 

 見学タイムの賑わいの中で、ヘルメットかぶって消防の紺オレンジ服に身を包んだ人が私に声をかけてきました。あれ?よーく知ってる人だ。柏崎消防、消防署長のTさんでした。フツーの消防隊員の格好してるし(笑)。「ご苦労様です、オレも救急車の誘導やってたよ。大成功だね〜♪」

 

あとで①の動画見直した。↑これTさんだったw

 

 ヘリの着陸には消防の安全管理が必須。彼らの協力がなければドクヘリは降りることもできない。実働ではない、病院のイベントのために非番の消防隊員を何人も動員してくれたのです。そしてこのイベントは、ドクヘリに実働要請が入れば時間が大幅にズレたり、最悪中止になる。同じように、消防や救急隊に緊急の要請があってもイベントはピンチになる。そんな不確定要素を全てふところ深く飲み込んで受け止めてくれた。柏崎消防の全面協力があったからこそ、このイベントは開催できたのです。

 

 離着陸の安全管理、訓練イベント協力、T署長に心からお礼を言いました。Tさんは「いやいや、安心して任せてもらっていいんだて。なんかあったらオレがヘリの現場管理やるから、って言ってたんだ。」と。涙出そうになりましたわ…(T_T)

 

 そして11:20、あっという間に予定の滞在時間1時間が過ぎました。離陸の準備です。病院スタッフと消防の誘導で見学者に下がってもらい、離陸エリア確保。我々はヘリに乗り込みます。

 

 エンジンスタート、11:25離陸!

 

 ゆっくりと機体が浮いて、ヘリの窓からは会場全体が見下ろせる。たくさんの人、人、皆が手を振ってくれてました。我々も手を振りました。ありがと〜!ばいば〜い!

 

 

 で…普通なら、これで直線的に現場を離れ基地病院に戻るんですが、機長がサービス精神を発揮しました。「ローパスね。」グンッと旋回してギャラリーが手を振る病院、駐車場の上空を1周。大満足後の、これでもかっつー「素敵なオマケ」でした。そして帰路へ。

 

 

 無事終わってホッとしました。あー楽しかった。シナリオ作り、準備、関係各所の調整、そして実働がかぶった場合の想定etc…実現まで苦労したけど、楽しかった♪ 見に来た人たちも楽しかったはず。

 

 そして、この日ここにいたことをキッカケに、将来のFD、FN、そうでなくても医療を志す子供、若者が出るはず、きっと。基地に戻るヘリの中はそんな予感に包まれて…空を飛んでるような気分でした。あ、空飛んでました(笑)

 

リンク

病院祭ドクターヘリ イベント報告①(傷病者搬送訓練)

病院祭ドクターヘリイベント③番外編「病診連携だより」