この国の問題解決は土に埋めること。難しい問題は、決してほじくり返さず、黙って埋めることが大人の対応とされる。今の子どもたちや若者世代は、金持ち喧嘩せずの木村拓哉式、松本人志式を学んでいる。都合の悪いことはとにかく沈黙し、隠蔽を貫けば、再びドラマの主演を得ることもできるし、M-1審査員に返り咲くことができる。とにかく、この国の人間は熱しやすく冷めやすい。何でもかんでもすぐに忘れてしまう。しかし、このジャニーズ問題を風化させ、事件の隠蔽を貫いたジャニーズアイドルを応援し続けるジャニーズファンのような日本人を、同じ日本人として信じられない。被害者補償は被害者自身が勝ち取っていく命題だが、子どもに対する性的虐待や人権侵害に対して、ジャニーズ事務所やジャニーズタレント、ジャニーズファン、そしてテレビなどマスコミメディアが真摯な総括が行われない限り、こうした性被害は永遠に繰り返されることになる。