ワタシが一時帰国して台北へ戻る時に必ず客先訪問用贈答品として空港免税店で、お菓子のお土産を数個買うのが恒例行事です。
個人的に「とらやの羊羹」一口サイズ5本セットが渋いお茶と一緒に食べると美味しく感じられる歳になりました。
でも台湾の方にこの羊羹の有難さと美味しさをご理解して頂くのはなかなか難しいのです。何せ老舗店の丹念に作られたモノとは言え、一口サイズ一本で500円もするのですから。
それでも、ワタシのお客様にほんの気持ち程度の手土産持参で訪問すると日本のお菓子は喜ばれるますが、何時もお土産に何を買うのか迷います。
文明堂のカステラやどら焼き、萩の月も良いですが、何せ日持ちがして数をこなせて、且つあまり重たく無く嵩張らない事も必要です。
そうなるとクッキー系が重宝する訳で、梱包もコンパクトで口当たりも良い「白い恋人」がお手頃価格で持て囃されるのでしょうか。特に、台湾の方は北海道や“白い”雪に憧れにも似た強い気持ちが有りますから。
普段お土産は成田空港免税店「Fa-So-Ra」で購入していますが、此処は大勢の中華系旅行者が爆買いしています。精算場所には買い物かごに入り切らないほどのお土産モノを近所にでもお配りするのかいつでも長蛇の列です。
そこで今回のお買物は、JAL系免税店「BLUE SKY」で購入してみました。此処はJALカードを使って購入すると更に5%安くなると言うサービスが有ると聞いていたからです。
ところが、何とお目当ての「白い恋人」はサービス対象外と言うから上手く出来ています。やはり売れ筋商品はわざわざ安く売らないのです。需要と供給に於ける価格決定のケインズ経済学理論は健在です。
ところで…
この「白い恋人」を明らかに強く意識したお菓子が世の中に存在します。その名を「黒い恋人」と言うのですがご存知でしょうか?
パチリは数年前に某百貨店での北海道物産展で偶然にも見かけたモノです。北海道の真っ白なパウダースノーでスキーした彼女がすっかり日焼けでもしちゃった健康的なイメージがお菓子のコンセプトなのでしょうか?
もちろん、其々製造メーカーも違いますが、北海道旭川産のとうきびに黒糖チョコレートをまぶしてあるそうですが、よくぞ登録商標出来たモノです。あっぱれです。
もっとも「黒の恋人」とか一文字違うネーミングにしたら、せっかくの恋人が実は腹黒くて裏が有りそうな何か悪者のイメージになりお菓子としてはNGです。
また年末恒例の紅白歌合戦にあやかり「紅い恋人」とすると、忘年会でワインか何か飲み過ぎで酔っ払ったお嬢様か、或いは、お化粧を塗りたぐったおてもやんにでもなったイメージで良くないです。
何れにしても、成田空港免税店で白黒ペアで取り扱ったらこの商品も売れ筋商品になりませんかねえ⁉︎ ちなみに、この商品、免税店の店員さんはご存知無かったです。