足を踏んだ人間はすぐ忘れるが、
足を踏まれた人間は忘れない
と言われる。
最近は
踏んだ時代にいなかった人間は、
足を踏んだ歴史を知ろうとしない
知らないのにもかかわらず、
踏んだのはデマだ、
と無かったことにする風潮が、
大手を振っている。
こんな社会だからこそ、
歴史的事実を伝える場は大切だ。
大阪市内にある
20代のころ、何度も足を運び、
たくさんの歴史的事実を学んだ。
歴史的事実を踏まえて、
現在の問題や未来を考える
大切さを教えてもらった。
そんな貴重な施設を、
大阪維新の会は潰しにかかる。
補助金カットの圧力を使って。
展示説明から、
そこの部分だけ抜粋
***
2012年4月20日、
松井大阪府知事、
橋下大阪市長が、
2011年3月におこなった
総合展示リニューアルの内容確認の為、
リバティおおさかを視察。
松井知事
「人権とか日本文化とか命を守るための展示になっているが、子どもたちがポジティブに考えるような展示内容になっていないのではないか」
橋下市長
「(博物館の展示が)差別、人権に特化している。子どもたちが夢や希望の持てる内容になっていない。私の価値観に合わない」
そして2013年3月末、大阪府・市は30年続いた補助金を一方的に廃止。
***
2015年、ピース大阪は
旧日本軍の加害に関する歴史展示を撤去せざるを得なくなった。
リバティおおさかの運営財団は、
補助金を全廃され、
2015年には、市有地からの立ち退きと賃料相当の損害金支払いを求め、市から提訴された。
今年3月、和解が成立し、
今月末で一般公開を終える。
先日、リバティおおさかへ。
芦原橋駅周辺には、
マンションが何棟も建っており、
20年前とは雰囲気もかなり違った。
館内は大勢の人が。
改めてゆっくり見学する。
やはり、
無くしてはならない施設。
大阪維新の会の責任は重い。
運営する財団は、
全国水平社創設100年の
2022年に別の場所で再開を目指す。
応援したい。
ボクのために。
未来のために。
*****
「ネガティブ、偏向」と補助削減
展示に口出しする維新
2020年5月26日 朝日新聞デジタル
部落問題を中心に人権問題を総合的に取り上げてきた大阪市浪速区の大阪人権博物館(リバティおおさか)が、最後の一般公開を終える今月末、35年の歴史にいったん幕を下ろす。大阪府知事だった橋下徹氏が問題視したことが端緒となり、26日午後の大阪市議会で関連議案が可決された。関係者からは無念の声が上がる。
「知識不足による偏見はいつの時代でも起こる。知ることで偏見は減らせるので、別の場所でも博物館を存続してほしい」。博物館を訪れるのは2回目という、さいたま市見沼区のタクシー運転手、楠本峰生さん(62)は話した。新型コロナウイルスの感染拡大で3月から臨時に休館していたが、今月25日から31日まで、最後の一般公開が無料で行われている。
博物館は1985年、大阪府や大阪市、部落解放同盟府連合会などが出資する財団が、被差別部落への差別や偏見の解消に向けて開いた。被差別部落出身の教師の苦悩を描いた島崎藤村の小説「破戒」の初版などが並ぶ。
展示は部落差別問題だけでなく、在日コリアンやハンセン病、公害、性的少数者など12分野に広がり、世界でも珍しい人権問題の総合博物館だ。朝鮮の人々が日本の植民地支配に抵抗する三・一独立運動のビラや水俣病を世界に伝えた米国人写真家の故ユージン・スミスのオリジナルプリントもある。所蔵資料は約3万点、総来場者は約170万人にのぼる。
博物館をめぐる状況が大きく変わったのは、橋下氏が大阪府知事に就任した2008年だ。橋下氏は「展示内容が分かりにくい。公金を投入する意味を感じない」「差別、人権などネガティブな部分が多い」と見直しを求めた。府と市は13年、年間計1億~2億円程度だった運営補助金を全廃した。
橋下氏は財政改革の一環として大阪市長時代の15年、博物館を運営する財団に対し、無償提供していた市有地からの立ち退きと賃料相当の損害金の支払いを求めて大阪地裁に提訴。財団は「行政権力の乱用」と反論したが、地裁は今年3月、市が賃料相当の約1億9千万円を免除する代わりに、財団が土地を明け渡すという和解案を提示し、双方が受け入れた。
*****