02/11 亀戸カメリアホール かめいど「えまき」和洋楽器コンサート | 溝ノ口の山オヤジのブログ

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バイオリニスト&シンガーソングライターの羽純さんが、演奏者として出演し、
作曲編曲者の一人としても携わられた、かめいど「えまき」和洋楽器コンサートに
おじゃまして来ました。
昼間は子供さんと楽しむリトミックコンサートでしたので、
私は夜の和洋楽器コンサート「亀戸に伝わる日本神話」物語を鑑賞しました。

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公演内容は2幕の途中に休憩を挟む3幕構成(約100分)で、
1幕3幕は、和楽器(箏/こと・三味線・笙/しょう・和太鼓)と
洋楽器(ピアノとヴァイオリン)のコラボが織りなす多彩な音色のコンサート。
2幕のメインテーマ物語では、” 日本神話の世界 ” を美しく力強い演奏と語り、
そして華を生け舞うパフォーマンスのコラボコンサートで表現されましたよ。

Live act.
◇ バイオリン  羽純さん   
◇ 箏 (こと)   石田 真奈美さん
◇ 三味線    簑田 弘大さん
◇ 笙 (しょう)  管原 ユーリさん
◇ 和太鼓    千代園 剛さん
◇ ピアノ作曲  大野 理津さん
◇ 華舞     山本 芙沙子さん
◇ 語り     しんばなつえさん
 
作曲編曲 : 大野 理津さん・市原槙士さん・羽純さん
舞台美術&衣裳アレンジ : 山本 芙沙子さん 
制作・デザイナー : 長嶋 泰子さん

羽純さんは現在、音楽教室とリトミック活動が中心で、
大規模イベントを拝見するのは、20年12月のティアラこうとう以来になります。
また、ご主人の竹腰甲生さんは今回は舞台監督として参加されており、
久しぶりにお会い出来て嬉しかったです。 
ほぼ定刻に、コンサートは開幕しました。

第1幕:〜個から群へ〜

前半は、まずは独奏で綴る音景色を楽しみます。   
笙(しょう)から始まり、バイオリン・ピアノ・箏 (こと)・三味線長唄・太鼓へと
各々の基調楽曲と共に、音色を一つづつ楽器紹介の様に確認しつつ、
洋楽器と和楽器のハーモニーを楽しんで行く。
後半は、羽純さんの album 『Naturalでいこっ!』に収録されているオリジナル
 ♪ 水の音に・・ 
を、和洋楽器の斬新なコラボで鑑賞。
ソロ演奏やバンド・弦楽編成では何度か聴かせてもらっている作品ですが、
和楽器とのコラボも違和感なくすんなり沁み入って来るのは、羽純さんや楽曲のルーツが、
水が豊かで古くからの江戸庶民の地・江東に根差しているからでしょうか。
和楽器の音色や旋律もたっぷり楽しんだ「水の音に・・」の素敵な演奏に続いて、
第2幕へと進んで行きます。

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第2幕:〜亀戸に伝わる神話ー語り・華舞とともに〜

    前半 オトタチバナヒメの入水物語

ここでは「亀戸に伝わる日本神話」物語として、亀戸浅間神社に祀られる二柱の女神・
誠実で芯の強い「オトタチバナヒメ」と「コノハナサクヤヒメ」を主人公に、
二つの物語を現代女性の姿にも重ねつつ、華舞パフォーマンスとともに表現される。
神話と音楽とパフォーマンスで表現する、新しい形の舞台でした。
前半はオトタチバナヒメの入水物語。
前半の主人公「オトタチバナヒメ」は、ヤマトタケルノミコトの后で、
東の国を治める為に向かった一行の船が荒波の渦にのみこまれる所を、
彼女は夫と仲間を救う為、自身の命と引き換えに海神の怒りを鎮めます。
語りと華舞を彩る音楽は劇伴のために書き下ろされた曲ですが、
和楽器をメインにしつつ洋楽器の彩りも素敵でしたよ。

10分ほどの小休憩を挟んで、後半へ進んで行きます。

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第2幕:〜亀戸に伝わる神話ー語り・華舞とともに〜 
    後半 コノハナサクヤヒメ火伏物語

後半は、コノハナサクヤヒメ火伏物語。
神話の主人公「コノハナサクヤヒメ」は、天照大神の孫ニニギノミコトに見初められ
ミツ神子を身籠るが、一夜で身籠るとは不貞ではないかと疑われ、身の潔白を証明しようと

火の中で出産し無事帰還します。
神子が立派に育った頃、行方知れずの姉を探しに噴火する霊峰富士の頂上へ向かい、
そこで天の使命に気付き富士の大噴火を鎮めるため、火口に身を投じ人々を護ったと

伝えられる。
後半も、語りと華舞を彩る音楽は劇伴のために書き下ろされた曲ですが、
こちらは華舞パフォーマンスがより艶やかになり、太鼓の方はパーカッションの様に
様々な和楽器音色を駆使したりと、まさに神話絵巻でしたね。
なぜ二柱の女神が亀戸浅間神社に祀られたかは、

公式ホームページの「ご祭神と由緒」に詳しいです。
⇒ https://www.sengen.or.jp

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第3幕:〜和洋の奏〜

壮大な「〜亀戸に伝わる神話ー語り・華舞とともに〜」が終わり、

最後は和洋楽器奏者によるたっぷり聴き応えの有るコラボの時間でしたよ。

 ♪ こきりこ幻想 (富山民謡アレンジ)
 ♪ 懐かしの映画音楽メドレー
    Moon River
    雨に濡れても
    男はつらいよ
    My Favorite Things
    My Heart Will Go On など6曲
 ♪ カルメン・セレクション
    前奏曲 衛兵の交替
    ハバネラ
    アルカラの竜騎兵
    ジプシーの踊り
    闘牛士の歌
    間奏曲
    アラゴネーズ
    闘牛士


「こきりこ幻想」は、学校の教科書にも載っていた良く知られている富山民謡を、
主旋律を崩さずに和洋楽器でコラボされましたが、太鼓の千代園さんが
" こきりこさらさ " も演奏されたり、リアルで視聴出来て良かったです。
「懐かしの映画音楽メドレー」は、懐かしの洋画からセリーヌ・ディオンのあの名曲、
そして邦画からはフーテンの寅さんまで、なかなかバリエーションに富んでいて
客席からは少し驚嘆のどよめきが起きたりと、結構楽しく聴かせてもらいました。
最後はクラシック・ビゼー作曲の「カルメン・セレクション」ですが、
力強いものから抒情的なもの・荒々しい曲までかなり多彩な選曲で、
和楽器をこう使うか!という目から鱗の要素も多く、こちらもとても楽しく聴かせて
もらえましたよ。

もちろんアンコールの拍手も巻き起こり、華舞の山本芙沙子さんも加わり
締めの1曲が始まります。

 ♪ Amaging Grace 

キリスト教徒でなくても、メジャー・インディーズ問わず多くの方が歌われ
耳に馴染んだ讃美歌「 Amaging Grace 」が、和洋楽器と華舞のコラボで演じられる。
各楽器も固有の旋律をフューチャーされたのでしょうか、羽純さんのバイオリンの
音色からは " ジムノペディ " が聴き取れましたし、華舞の山本さんは見事な華を完成させ、
全楽器の音色も融合してクライマックスへ。
かめいど「えまき」和洋楽器コンサートは、これで終演となりました。

 

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神話と和楽器・洋楽器とのコラボ、そして語りと華舞パフォーマンスも相まっての、
見応えの有る斬新な共演が、とても素晴らしかったですね。
和楽器メインの映画音楽やクラシックも、目から鱗の使い方・奏で方が楽しかったです。
亀戸ならではの神話も聴かせてもらえましたし、箏 (こと)の旋律と唄いや
初めてのリアルな笙 (しょう)の音色や扱いなども、個人的には貴重な視聴体験でした。
神話の語りと、後半は特に艶やかだった華舞も素敵でしたよ。
最も興味を引いたのは、太鼓の装備でしょうか。
洋楽器のパーカッショニストをイメージさせるように、大太鼓・小太鼓・つづみ・鐘・鈴・
そして " こきりこさらさ " まで扱われて、和洋問わず太鼓の方はマルチなのだと感心。
三味線や長唄は、他のアーティストさんで聴かせてもらう機会も少し有り、
ロックやポップスとのコラボで聴いた経験も有りましたが、映画音楽やクラシックでの
コラボは経験がなく、他の和楽器と共に興味深く聴かせてもらえましたね。
今回は、バイオリンとピアノはどちらかと言えば控えめなポジションでしたが、
和楽器を活かせる作曲編曲や演奏は、それだけに妙技・妙味を感じさせてくれました。

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最後のカーテンコールの集合撮影時間は設けられませんでしたので、
帰り際には久しぶりに、バイオリンの羽純さんに寄らせてもらい少しお話を。
4年前のホール公演はコロナ真っ最中でしたので、リアルに演奏を聴けただけでしたが、
5年前の purely studio 以来の懐かしさで、嬉しかったですね。

色々と興味を持って聴かせてもらいました。
羽純さんのイベントの機会が有れば、時間を調整してまたおじゃましたいと思います。
お疲れさまでした、味わい深いイベントをありがとう。

 

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