こんにちは、こころの湖水です。

今日は非常に幸福な一日でした。友達と哲学的なお話をし、みんなで草取りをし、友達と食事をし、まったりと遊んで帰りました。心の中が温かい充実感に満たされています。数か月前までとは本当に別世界です。こういう時間を過ごすと、人生らしい人生って、こういう時間だよなぁと感じます。友達のことが大好きだし、こんなに素敵な仲間を持てて本当に幸せ者だと思いました。やっぱり友達っていいなぁと思いました。

 

 

初めに紹介した、友達と哲学的な話をしたということについてお話ししますね。その友達は倫理や生物が好きだし、詳しい人です。私は物理・日本史選択ですので倫理や生物については全く知識がなく、その子との話は知らなかった知識や観点をたくさん得ることができて、非常に勉強になります。その子は深い人生観や自分の意見、自分軸をしっかり持っており、自分にはない観点をいくつも持っているので非常に尊敬しているし、もっとその子のことを知りたいなと思います。

 

その子をSさんとすると、Sさんは生物学や倫理の学問的な考え方を引用して、非常に奥の深い人生観を語ってくれます。私は今、人間にとって本当に大切なものって何だろうということを疑問に思って考えているのですが、その問いをSさんにも聞いてみました。間違えて「人間にとって一番大切なものって何だと思う?」と聞いてしまいましたが。するとSさんは、それは人それぞれ全然違うと思うけど、人間に普遍的なことという意味で行けば、自分が自分であることが最も大事だと言います。そのために精神を壊さないことが非常に重要なことであるといいます。Sさんが言うには、精神を壊したら、「生ける屍」になってしまうので、自分が自分ではなくなってしまいます。生ける屍になったって、生きてはいけるので、生物学的な意味で行けば別にどうってことない、生きていればいいのですが、でも人間は生物学的な、論理的な意味だけで説明できるものではないのです。私たちは心で行動しているので、心が壊れたら何もできなくなってしまう。人間として生きるためには、「代替可能な自己」ではいけないのです。代替可能な自己ならば、自分でなくてもほかの人でもいと言うことになりますから。でも、それではいけなくて、自分が自分である状態で生きる必要があります。ですから、アイデンティティを持つことが非常に重要になってきます。アイデンティティは、フレームワークが必要になってきます。フレームワークとは観点を変えて対象を捉えなおすことで、例えば短所だと思っていた「優柔不断」という性質を「思慮深い」という性質に読み替えることができます。そのようにして、自分の性質の中で、自分が良い観点から見ている性質がアイデンティティになりえる性質です。そのアイデンティティを持つことが、自分が自分として生きるのに非常に大切なことです。ちなみにアイデンティティは個性とは違うのです。個性は人とは絶対的に違う性質でなくてはなりませんが、アイデンティティは人と同じでも構わず、自分がその性質を良いものだと思っているのならアイデンティティになりうるのです。

動物は心で動いているのではなく、ただ生きるのに効率の良い方法をとるものが生き残っているというだけなので、心で行動するというのが人間と動物の違いとなってきます。ですから、心が壊れてしまったら、すなわち自分が自分でなくなってしまったら、私たちは人間ではなく動物と同じになってしまうのです。例えばアリは、自分が生んだ子供を他人に育てさせたりします。それは全体で見たときにそのほうが生き残るのに効率が良く、そういうシステムを持つ種が生き残ったということです。しかし人間が人助けをする時、種の生存を考えて人助けをするのではありません。相手が困っているなと思うから手を差し伸べるのです。つまり、心で行動しています。人は論理だけで動いているのではないのです。アリは相手が困っているから手を差し伸べるのではなく、ただ種の生存にとってよい行動をしているのです。この点が、人間とほかの動物の違いとなってくるのです。ですから人間は精神を壊してしまうと、人間ではなく動物になってしまうというわけです。究極的には命が大事。ただ、人生にとって大事なものは、ただ生きていればよいと考えるのか、人間として生きることを考えるのかによって変わるのです。

 

ここまでが、Sさんが語ってくれた内容です。そして、あなたはどう考えるのと聞かれました。私は完全に考え中で、ほかの人の意見を考えるにあたって参考にしたいと思って聞いただけでしたから、考えがまとまっていませんでした。ただ、なんとなく、ぼんやりとですが人とのかかわりが最も重要な気がしていました。生物学的に人とのかかわりが生き残るために大事だったから、そう感じるというのももちろんそうなのですが、生物学的なものを超えた大切さが、なんとなくですが、あるような気がするのです。そのことを伝えたら、囚人など、全く人と関わらずに過ごした人の人生と、人と良くかかわって過ごした人の人生を調べて比較してみれば、論理的なことについてはいくらでも見えてくると教えてくれました。なるほど、それをやってみようと思います。

 

Sさんとの会話をいったん記しておいて、これからこの会話の考え方について、じっくりと考えを深めていきたいと思っています。そうして考えたことをまた投稿します。