旧・日常&読んだ本log

流れ去る記憶を食い止める。

2005年3月10日~2008年3月23日まで。

以降の更新は、http://tsuna11.blog70.fc2.com/で。


テーマ:
だったので、つい色々。でも、歩き回ってたら、まだ暑かったです。

■夏とはもう様子が違う海。でも、キラキラ

■たなびくススキ

赤いのは彼岸花。私は何回撮ったら気が済むのでしょう・・・。

■空!
AD
いいね!した人  |  コメント(12)  |  リブログ(0)

テーマ:
世界の車窓から あこがれの鉄道旅行 Vol.1 遺産と古都をめぐる
テレビ朝日

鉄っちゃんでも何でもないけれど、列車の旅っていいなと思う。「のぞみ」のような速さになってしまうと、風情もあまりないけれど、段々と車窓の風景が変わっていくのを見るのは楽しい。とはいえ、あまり根性もないので、「青春18切符」を使っても、あまり遠くまで行った経験もないのですが・・・(普通列車ってお尻と背中が痛くなりませんか?)。

海外の列車の旅は更に素敵だなぁと思うのですが、時間的制約や言葉の問題(私は言葉の問題が大きいんですが・・・)があって、実現するのはなかなか難しそう。この本は、そんな私の願いにぴったり合った本。

本書は、一八年、六五〇〇回を超える放送の歴史の中から、選りすぐりのコースを本としてまとめ、もうひとつの「車窓」の魅力をお届けする、シリーズ第一弾です。地中海に沿って歴史に彩られた街を行くスペイン・フランスの鉄道、豪華列車に乗ってインカ帝国の諸都市を訪ねるペルーの鉄道、ナイル川をさかのぼり古代文明の遺産をめぐるエジプトの鉄道―歴史と文化を感じる様々な鉄道の旅を厳選しました。さあ、ページをめくって、あなただけの車窓の旅にお出かけください。

あの番組、18年も続いていたなんて、気付きませんでした。最近はニュース・ステーション(というか、今は報道ステーションですが)を見る事もなくなったので、その後のこの番組も一緒に見逃していたのですが、落ち着いたナレーションといい、美しい風景といい、いい番組ですよね、これ。

目次
Route 1 どこまでも続く青い空と海      
      地中海鉄道の旅
Route 2 4000メートルの高地を突き進む     
      ペルー・アンデス鉄道の旅
Route 3 ライン川沿いとメルヘン街道を行く 
      ドイツ鉄道の旅
Route 4 ファラオの夢の跡を結ぶ
      エジプト・ナイル川鉄道の旅
Route 5 ヒンドゥー教と仏教の聖地をめぐる
      インド鉄道の旅
Route 6 中世の面影が残る都市を訪ねる
      イタリア鉄道の旅
Route 7 豊かな歴史遺産をつなぐ
      タイ鉄道北線の旅
Route 8 地中海ブルーと文明の足跡
      チュニジア鉄道の旅
Route 9 南北統一の栄光を乗せて走る
      ベトナム鉄道の旅
Route 10 かつての東西交流の道をたどる
      シルクロード横断鉄道の旅ルートマップ
[特集1] 世界の三大夢鉄道
[特集2] 世界のおもしろ鉄道

この本は見てね、としか言いようがない本だけれど、いいですよ。

それぞれのルート(章)に「ディレクター日誌」なるものがついていて、実際にこの旅をしたディレクターによる話が載っている。

その中で、ドイツの時刻表の話が面白かった(ディレクター森重直子氏による)。
「世界の車窓から」撮影の必需品のひとつが時刻表。時刻表にも各国のお国柄が表れ、補足がたっぷりの詳細なもの、携帯を目的にした簡単なもの、そして、時刻表そのものが存在しない国だってたくさんある。その中で、ドイツは几帳面なお国柄を表して、見事な時刻表が用意されていた。
この「時刻表」がすごいんです。
A4サイズより少し小さく、厚さ約二〇センチの持ち手のついた匣で、中にはエリア別に分かれた時刻表八冊と補足一冊が収められている。
携帯には全然向かないこの時刻表(携帯用にはもっと簡便なものが用意されているらしい)、なんと一式5キロの重さがあるそうだ。よほどのマニアでも、ちょと買うのを躊躇しそうです。

実際の詳しいロケスケジュールも載せられているので、同じコースを辿る事も可能なのかもしれません。

*臙脂色の文字の部分は本文中より引用を、ピンクの部分は引用後要約を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡ください。
AD
いいね!した人  |  コメント(63)  |  リブログ(0)

テーマ:

群生が見られないなんて、嘘ついてました!
もしやと思って見に行ったら、それはそれは沢山咲いておりました。

サイズ小さいですが、こちらは雰囲気だけでも。

群生もいいけど、こんなのもいいな、と思った。

ひっそりと。

昔は毒々しく感じたものだけれど、緑の中にあると赤の美しさのみが際立つように思う。今日はすっきり秋晴れ。気持ちよかった。

AD
いいね!した人  |  コメント(27)  |  リブログ(0)

テーマ:
ダイアナ・ブリアー著、守安功訳「アイルランド音楽入門」音楽之友社

序文にはこうある。

多くの音楽家や一般の人々は、アイルランドの音楽を演奏したり聴くのにふさわしい唯一の場所は、酔っ払った人たちでごったがえしているパブであると、いまだに信じている。

私のイメージも「アイルランド音楽=パブ」だったのだけれど、映画などで出てくる雰囲気が気になっていたので、図書館で借りてきた。

更に序文から引くと、「この本の魅力的なところは、いくつかの伝説や妖精の物語を載せているところである。(中略)伝統音楽というわれわれの偉大なる宝物を愛し、その価値のわかる人々のいる、世界じゅうのありとあらゆる場所で、この本が広く受け入れられることを、私は心から願ってやまない」。

目次
Chapter 1 伝統音楽
Chapter 2 ダンス
Chapter 3 音楽
Chapter 4 楽器
Chapter 5 いまはなき巨匠たち
Chapter 6 こんにちの演奏家たち
Chapter 7 ステージ上のアイルランド音楽

序文にもあるように、ごく簡単にではあるけれど、各所で妖精の物語が載せられ、楽譜が散りばめられているところが魅力的。楽譜は短いフレーズだけれど、読んでいると確かに「アイルランド音楽」が浮かんでくる。

面白いな、と思ったのは、1章と4章。フィドル=バイオリン(こんにちでは)であることも、バンジョーが使われる事も知らなかった。イリアン・パイプスとジューズ・ハープだけは、説明が書いてあっても、ちょっとよく分からなかった。実際に見て聴いてみたいなぁ。
ちなみに、4章で取り上げられている楽器は以下。

フィドル、イリアン・パイプス、ティン・ホイッスル、フルート、ハープ、バンジョー、ハンマー・ダルシマー、ジューズ・ハープ、マウス・オーガン(ハーモニカ)、コンサーティーナ、アコーディオン、(以下は伴奏楽器として)ピアノ、ギター、ブズーキ、バゥロン、ボーンズ
*****************************************************************
訳者あとがきによると、この本はあくまで「北アイルランドの音楽家によって書かれた」本であるそうだ。

アイルランドの音楽は、それぞれの地域でとても異なった様相を呈す。この本は、北アイルランドで生まれ暮らす音楽家が著したものであるから、人物やトピックも北アイルランドに関わることが多く、その記述はきわめて北アイルランド的な立場からのものではある。
しかし、アイルランドには「アイルランド音楽」という固定したひとつの音楽が存在するのではなく、それぞれに違うことを考え、信じている数多くの音楽家の集積が、それすなわち「アイルランドの音楽」である。だから、この北アイルランド的な切り口も、アイルランド音楽への理解をより深いものにする。

北アイルランド的というか、あの辺りの地理状況は、あまり良く知らない私にとっては、同じに見えてしまうのだけれど、色々な本などで少し触れた感じでは、別の文化を持っている誇りを感じることが多い。ほとんど均質化されている日本などから見ると、不思議にも思う。

ダイアナ ブリアー, Dianna Boullier, 守安 功
アイルランド音楽入門―音楽・ダンス・楽器・ひと
*臙脂色の文字の部分は本文中より引用を、ピンクの部分は引用後要約を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡ください。
いいね!した人  |  コメント(29)  |  リブログ(0)

テーマ:
倉橋由美子「夢の通い路」

倉橋さんの小説は、典雅でありながらエロチック。現実の世界と、こことは違う世界との境界が曖昧になる感じがする。これは「桂子さんシリーズ」の内の一冊。

背表紙にはこうある。

現世と冥界を自在に往来し、西行、式氏内親王、定家、則天武后、西脇順三郎たちとくりひろげる典雅な交歓と豊潤な性の陶酔。「大人のための残酷童話」の著者の奔放なイマジネーションが、時空を超えて媚薬の香りに満ちた世界へ読者を誘う。幻想とエロティシズムの妙味を融合させた異色の文芸連作二十一編。

冒頭はこう。

夜が更けて犬も子供たちも寝静まった頃、桂子さんは化粧を直して人に会う用意をする。誰にも話していないことであるが、それは別に秘密にしておく必要があってのことではなくて、話す必要がないので黙っているだけのことである。大体、別の世界があってそこの人たちと付き合っているというような話を理解してもらうのは、考えただけでもむずかしい。

これは、「桂子さん」と別の世界の住人たちとの、交わりの話。

目次
花の下
・・・こちらの世界では「佐藤さん」である「西行さん」との話
花の部屋・・・『とはずがたり』の二条のパパ、後深草院の話
海中の城・・・「トリスタンとイズー」が飲んだ媚薬の話
媚薬・・・式氏内親王と「定家さん」の話
慈童の夢・・・「定家さん」ご推薦の美少年、慈童の話
永遠の旅人・・・西脇順三郎と食す、霊魂の実の話
秋の地獄・・・地獄から能舞台に現れた、深草少将の話
城の下の街・・・現世の知人と共に迷い込んでしまった地下街の話
花の妖精たち・・・近所に引っ越してきた、完璧な美少年と美少女の話
月の女・・・月の世界の住人、嫦娥と、蝉丸の話
遁世・・・「西行さん」に学ぶ遁世の心得の話
雲と雨と虹のオード・・・緑珠に学ぶ巫山の夢(房事の術)の話
黒猫の家・・・ポーの『黒猫』を思わせる話
赤い部屋・・・処女の血を好んだ、エルゼベート・バートリ伯爵夫人の話
水鶏の里・・・六条御息所に紹介された紫式部の話
蛍狩り・・・紫式部に連れられて見た、和泉式部から舞う霊魂の話
紅葉狩り・・・桂子さんの誕生会に集まった鬼女たちの話
蛇とイヴ・・・ある学会に現れたHeavahay博士(Yahaveh)の話
春の夜の夢・・・鬼女になってしまった愛人の話
猫の世界・・・トバモリーのような猫、ポザイと暮らす母娘の話
夢の通い路・・・死者との「夢の通い路」を塞ぐ話

元になっている話を全て知っているわけではなく、大方は雰囲気で読んでいるのだけれど、たまに読み返すとこちらの知識量が若干増えて、以前は分からなかった所が分かるようになったりする。一編ずつはとても短いお話なのだけれど、独特の世界に酩酊する。「蛇とイヴ」以降は、桂子さんの物語ではないのだけれど、同じくこちらの世界だけではなく、妖かしの世界とどこかで繋がっている話。

倉橋 由美子
夢の通ひ路
←講談社文庫のものは取り扱われていないようで、これは単行本です

☆関連記事→「ポポイ」/首を飼う

*臙脂色の文字の部分は本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡ください。
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)

テーマ:

「播磨屋本店」のおかき。いっつも貰うばかりだったのだけれど、試食品が貰える葉書がついていたので、頼んでみた。

入っていたのは、わはは、食べたことがあったものばかりなんだけれど、今度こそ自分で頼んでみようかなー。私は「御やきもち」と「助次郎」が好きです。


■おまけ
なんか、ここの所、毎日ケロロの話をしている気もするんですが、私の携帯はいまこんな感じ(例のガチャポンでゲットしたもの)。

大人としてどうよ?、というのと、ちょっとカチカチ煩いんだけど、暫くはこのままで。ま、今はあまり人に見せる機会もないしね。これ、目が四種類変わるんです。
キレてる時の怖い目のもある。怖~。

いいね!した人  |  コメント(10)  |  リブログ(0)

テーマ:
ヴァル・マクダーミド、高橋佳奈子訳
 「女に向いている職業 A SUITABLE JOB FOR A WOMAN」

物議を醸しそうなタイトルではあるけれど、これは勿論P.D.ジェイムズ
「女には向かない職業」
(1972年デビュー)を受けてのタイトルだ。

私は知らなかったのだけれど、巻末の解説によると、この本の著者であるヴァル・マクダミードは、「作家として十七年あまりのキャリアをもち、一九九五年には、『殺しの儀式』で、英国推理作家協会のゴールドダガー賞を受賞し、現在、最も期待されているイギリスのミステリ作家の一人」なんだそうだ(ジャーナリストであるリンジー・シリーズと、私立探偵ケイト・ブラニガンシリーズを物しているそう)。

本書はジャーナリストとして長い経歴を持つ著者が、フィクションを離れ、英米を中心に、実際に私立探偵として働いている数多くの女性たちを取材して書き上げたノンフィクション

目次
プロローグ
1 きっかけは
2 同じ言葉を話していても
3 最初の仕事
4 ワンダーウーマン
5 大の男を相手にして
6 仕事について
7 射撃練習
8 犯罪の要素
9 スパイとして
10 人間的な部分
11 潜伏して
12 法組織との関係
13 テクノ、テクノ、テクノ
14 女性への暴力に立ち向かう女性
15 仕事の影響
16 事実は小説より奇なり

著者はフェミニストであることを明言しており、若干「女性の視点」「女性の特質」に拘る傾向が鼻につくかもしれないけれど、豊富な事例でイギリス、アメリカにおける「現代の探偵業」というものが良く分かる本。

サラ・パレッキーのV.I.ウォーショースキー・シリーズで、化学会社などの企業が多く出てくるのが、いつも不思議だったのだけれど、この現代の探偵たちの仕事を読んで、雰囲気を知ることが出来た。子供の頃に読んだ、少女探偵ナンシー・ドルーの話が少し出てきたことは、ちょっとした喜びだった。懐かしい!
****************************************
以下、引用

犯罪小説でこの問題がリアルに描かれることはあまりない。小説の中の卑しい街を闊歩する女探偵たちは、その都度異常なほど叩きのめされるのだが、信じられないぐらい即座に傷が癒えるばかりか、実際の暴力の被害者なら誰しも知っている精神的な後遺症に苦しむ事もないのだ。
サンドラ・サザーランドも同じ意見だ。「サラ・パレッキーの小説は大好きだったわ。でもどの本を読んでも、V.I.ウォーショースキーが叩きのめされては何ごともなかったかのようにすぐまた行動を起こすあたりは気に入らないわね。わたしは実際に暴力を受けた経験のある数少ない私立探偵の一人だけど、拳銃の音やら何やらの記憶を完全に乗り越えることはできないのよ」

実際、サラ・パレッキーの小説の中で、ヴィクはいつも徹底的に痛めつけられる。顔にも身体にも痣を作り、打撲の痛みに耐えながら、調査活動を続行している。うーん、私は結構リアルなのでは、と思っていたのだけれど、そういえばヴィクは精神的にとてもタフで、何が起こっても決して諦めず、そのまま喰らいついていく。実際に暴力にあったら、このトラウマを克服するのは難しいこと。

小説のヒロインと実在の女探偵の違いがはっきりと現れているのは、他人との関係だろう。犯罪小説を読みながら、たまにヒロインの肩をつかんで揺さ振り、「ちゃんと生活しなさいよ!」と言ってやりたくなることがある。どんな友情も維持できないヒロインが多すぎるからだ。

現実の世界の女探偵たちのほとんどは子持ちで、半分が結婚していて、なかには孫のいる人までいるのだそうだ(本書で取材した女探偵の平均年齢は四十五で、まさしく事実は小説よりもタフなことを示している)。私も読みながらそう思うことが多かったので、同じように肩を揺さ振りたくなるのだな、とおかしかった。

でも、現実の世界の女探偵と、小説の中の探偵に共通するのは依頼人への誠実で献身的な姿勢。真実を追い求めていることにはかわりがない(時にそれが依頼人の意図に反しても)。仕事への真摯な姿勢が良く分かった。
****************************************
多くの取材をもとにしているので、文体に独特の癖もあるし(「誰々はこう言った」的な)、時に現実の世界の男性を徹底的にこき下ろしてもいて、男性にお勧めする本ではないかもしれないけれど、現実の探偵業を知る意味では面白い本。

ヴァル マクダーミド, Val McDermid, 高橋 佳奈子
女に向いている職業―女性私立探偵たちの仕事と生活

*臙脂色の文字の部分は本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡ください。

☆関連過去記事「女には向かない職業」/企画参加「名探偵で行こう!
いいね!した人  |  コメント(28)  |  リブログ(0)

テーマ:

池澤夏樹「クジラが見る夢」

これは、ジャック・マイヨールという生き方のお話。彼の思想と、夢の話。

随所に挿入される写真がとても美しい。

若干「男のロマン」というくさみはあるけれど、こんな生き方もあるんだ、と興味深い。

ジャック・マイヨールは、映画「グラン・ブルー」の主人公のモデルであり、また素潜りの世界記録樹立者でもある。その記録はなんと水深105メートル。

■ジャック・マイヨールについて本書より抜粋
一九二七年、上海生まれ。夏休みは九州の唐津で過ごし、泳ぎと潜りを覚える(この海ではじめてイルカに出会う)。
第二次大戦の直前、両親とフランスに戻り、マルセイユで暮らす。ナチス・ドイツに占領されたフランスで、ドイツ兵に命じられ、兄と共にダイナマイト漁を手伝う(海にダイナマイトを放り込んだ後、浮いてきた魚を拾い集める仕事)。
戦後は様々な仕事を転々としたが、動き回り、野外に身を置き、なるべく海の近くにいることを、基本方針とする。
一九五七年秋、ローカル紙の新聞記者として取材に行ったマイアミの水族館で、一頭のイルカと非常に親しくなる。このイルカ、クラウンと遊ぶうちに、長く水中に滞在し、自由に動き回る能力を身に付ける。

冒頭の池澤夏樹氏の言葉より
海そのものは人の理解を超えるが、人にとっての海の意味は理解できる。波に乗って遊ぶイルカの喜びを想像し、月光の海に眠るクジラの夢を想い描くこともできる。これはそういう幸福な日々の記録である。

目次
バハマ沖
サウス・ケイコス
シルバー・バンク

「バハマ沖」は、野生のマダライルカの群れと遊ぶ話。イルカはジャックにとって、泳ぎ、潜りを教えられたという意味で、ちょっと特別な生き物だ。逆に過去、飼われていて、外洋の深い海を知らないイルカに、潜りを教えた事もある(クラウンに教えられたことを、ビミニとストライプに教え返す)。イルカに深く関わって生きてきたジャックではあるが、その彼でも野生のイルカの大きな群れの中で泳いだことはなかった。それを実現出来る場所がバハマ沖。

自然の中で一人で生きてゆける男。逆境は逆境として受け止め、その上でなお不自由な時間を楽しいものにできる男。質素の中に贅沢を見いだせる能力。楽観的でありながら、最悪の事態への準備もさりげなくやっておく。そういう姿勢。

「サウス・ケイコス」は、英領西インド諸島のタークス・アンド・ケイコスという島々の一つ。ジャックは三十数年前、新しいやり方でロブスターを捕って、それを島の人々に教えたために、島の名士だ。彼の昔馴染みのブル・ジョインの話と、サウス・ケイコスの北にあるイースト・ケイコスという無人島でのキャンプの話。

彼は非常に知的な、創造的な人物である。だから人間の身体というものをよく理解し、医者たちが口を揃えて生理的限界を超えていると言った一〇〇メートルに挑戦して勝つこともできた。それは蛮勇ではない。彼なりの思索と推量と緻密な計算の結果生まれた記録である。だから、自分は決してスーパーマンではないと強調するし、最近になって一二〇メートル台の記録を争っている後輩たちについて厳しいことも言う。ジャックが開発した方法をそのまま使っているだけで、何も自分たちで工夫していないと批判する。

「シルバー・バンク」は、ザトウクジラに会いに行く話。ジャックはイルカと出来る事は一通りしてしまったけれど、クジラはそうではない。彼に
はまだまだクジラと一緒にすること、クジラに教えてもらうことがある。

ジャック・マイヨールという男の精神のいちばん奥にあるのは、何かしら偉大なものに近づこうという意志、自分の内なる力によってそれを実行したいという欲望らしい。宗教は自分の外に敷かれたレールに乗ることだから、その方法は彼はとらない。スキューバと同じで、それは安易すぎる。そうでないものを自分の精神と肉体を通じで求める。

「遊び」といっても、ここに書かれる「遊び」の数々は超ハード。でも素敵だ。

人間の身体はかくも優れたものであり、だからこそ精神も優れたものになりうるのだ 「シルバー・バンク」より

池澤 夏樹
クジラが見る夢

*臙脂色の文字の部分は、本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡ください。
**********************************************************
■追記
全然知らずに記事にしたのだけれど、Wikipedia から引用すると、ジャック・マイヨールは、自死を選び既にこの世にはいない。

晩年は鬱病を患っていた。2001年12月23日、エルバ島の自宅の部屋で首吊り自殺をしているのが発見された。遺骨はトスカーナ湾に散骨された。

後から、ニュースでちらりと見た記憶も蘇ってきたのだけれど。

海から陸に上がる時、どことなく淋しそうだったというジャック。この本には、サウス・ケイコスに彼が建てかけていた家の話も載っている。自然が好きな友人だけを呼んで、泊めるつもりだったという家。ここを完成させて友人の訪問を楽しみ、のんびり暮らす予定を立てていたというのに、人間の世界からは、はみ出してしまったのかなぁ。


本書で描かれるジャックは、とても幸福で満ち足りているように見えるのにと、
今更ながらショックだった。残念。
いいね!した人  |  コメント(18)  |  リブログ(0)

テーマ:

豆腐懐石などを食べてきました。
お豆腐なのに、お腹が一杯~。
(お昼だけど)



そして本日の成果は、ケロロ軍曹のガチャガチャ(今はガチャポン
だかガシャポンというの?)、大人買い。
 ◇タママ×1
 ◇ギロロ×2
 ◇クルル×1
 ◇ドロロ×3
大人買いといいつつも、小心者なので、この辺で諦めました。
ってか、ケロロが出ないって、どういうことーー!!

いいね!した人  |  コメント(6)  |  リブログ(0)

テーマ:

「ケロロ軍曹」の最初を見られたよー。これで、ようやく話が繋がりました。

バンダイビジュアル
ケロロ軍曹 1


今回見たのでは出てこないけれど、昨日っからなぜか、モアちゃんの「おじ様ラブラブ、おじ様ラブラブ」が頭を巡っています。「モア殿ー」「おじ様ー」。
ああ、駄目だ。私の脳味噌、腐ってるよ・・・。

いいね!した人  |  コメント(20)  |  リブログ(0)

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。