旧・日常&読んだ本log

流れ去る記憶を食い止める。

2005年3月10日~2008年3月23日まで。

以降の更新は、http://tsuna11.blog70.fc2.com/で。


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谷川俊太郎/詩、吉村和敏/写真 「ゆう/夕」 アリス館

かなり前に、カナさんの所でこの本を教えてもらった のです。 詩集、写真集はなかなか買わないしなぁ、と諦めていたのですが、図書館に置いてあるのを発見!借りてきました。この本、ちょっと面白い作りなのです。左開きの「ゆう」から読めば時間の流れを感じ、右開きの「夕」から読めば、普通の(?)詩と写真があるスタイル。

夕暮れにはどんなイメージがありますか?「短調の噴煙」のような夕暮れ、世界が所在なげに佇んでいるような夕暮れ、様々な夕暮れがこの本の中には存在します。

私にとって、とても嬉しかったのが、この本の写真を担当した写真家の吉村和敏さんの、次のような経歴。

20歳でプロの写真家を目指し、単身カナダへ渡る。アトランティック・カナダ4州、なかでもプリンス・エドワード島に強く魅せられ、暮しながら写真を撮り続ける。

現在は東京に拠点を置いておられるそうですが、プリンス・エドワード島といえば、いわずと知れた「赤毛のアン」! アンの生まれ故郷である、ノバ・スコシアの写真があったのも、嬉しい偶然でした。

谷川俊太郎さんの詩がいいのは勿論なのですが、この吉村氏による「なつかしい夕焼け空」と題した文章もいいのです。ハリファックスの街中から、車で40分程のペギーズ・コーブと呼ばれる岬での夕陽のお話。ここは、夕陽が最も美しく見える岬として知られているそうです。北海道では色々な岬に行きましたが、時間の都合上、夕陽を見ることが出来なかったのは、とても残念なことでした。このペギーズ・コーブには、街中で暮らす多くの人々が、夕陽を見に訪れるそうです。身近にそんな場所があるのは、とても素敵なことだなぁと思うのです。

夏の夕暮れもいいですよね。今日はこれを書いている間に、気付けば日がとっぷり暮れていました。


谷川 俊太郎, 吉村 和敏
あさ/朝,ゆう/夕(全2冊)

amazonでは残念ながら、画像が出ないようです。この「ゆう/夕」の対となる「あさ/朝」もあるのですよね。こちらは、私は未読です。
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葛城 稜, 高田 美苗
もののけ化石の物語
新紀元社

時間に追われて慌てて借りてきたので、実は普通の化石の本と勘違いしていた。でも、これはそうではない。現実ではないあやしの世界のお話。

白髪の翁、平田氏の蒐集品を見せてもらうことになった、青年「私」が描き記したもの。主人公の「私」はこんな素養をもつ人物。

幼い頃から私は目には見えないものの<気配>を感じることがあった。だが、木々の枝や草の葉の下に”なにか”を見ても、信じてくれる人はいない。確かにいると感じるから、私は感じとったものを描いている。

目次
序の物語/全体地図/単眼類/多頭類/一角類/水精類/半獣人類/半魚人類/有翼人類/有翅妖精類/小人類/巨人類/人頭蛇身類/龍類/終章

私でも知っているようなものが大半だったので、そうマニアックな本ではない。マニアックな楽しみ方は出来ないけれど、精緻な絵や、翁による独特の語りの雰囲気は、ぐでんぐでんに暑い日々が続く、こんな時期にいいかもしれない。

*臙脂色の文字の部分は本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、御連絡下さい。
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ベタですが、小樽北一硝子で買ってきました。

左は醤油さし。この「醤油さし」はそれがウリだったのですが、ほんとに液だれしません!すり硝子の部分が特徴なのでしょうか。これは買って良かったな~。そして、ついつい買ってしまったのが、右のグラス類。我が家は二人ともお酒を飲むので、どうもグラス類が異常に充実しているような気がします・・・。

ちなみに、下は今までの醤油さし。

たれるの前提で、小皿を組み合わせて使ってました。用無しになってしまったこの子、何に使おうか思案中です(でも、思い付きそうにないよ・・・)。

ところで、北一硝子。私が行ったことがあるのは、10数年前のこと。あんなに沢山のお店がありましたっけ?そしてとっても混んでました。硝子製品が沢山で、人も沢山。見て回るのに、ちょっと気を使いました。嗚呼、人ごみはキライなのだよ。
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篠田節子「カノン」

文庫の裏には、「「音」が紡ぎだす異色ホラー長編」と書いてある。怪奇現象が起こる、という意味ではホラーかもしれないけど、私は天才とその音楽の物語だと思った。

主人公・瑞穂は39歳の小学校の音楽専科教員。今現在の瑞穂は、大木のようなどっしりとした母であり妻である。けれど、彼女はかつて憧れに満ちた若木のような少女だった。

経済的事情で教員養成大学に入学したけれど、演奏家になること以外は考えずに、一日八時間の練習をこなす毎日。所属していた学生オーケストラの失敗に終わった演奏会の夜、瑞穂は「闇を切り裂く稲光さながら」のヴァイオリンの音を出す男・康臣に出会う。

堅く、鋭利で、正確無比なタッチのバッハの無伴奏パルティータ

康臣と瑞穂はその晩、オーケストラを辞め、アンサンブルをすることを約束する。ピアノトリオのために現れたのは、康臣とは正反対とも言える、大柄で、秀才、陽性な男・正寛。その夏、三人は「山の家」でアンサンブルのために合宿を行う。様々な出来事があったこの合宿の後、瑞穂の青春の季節もまた終わった。演奏家への道を諦め、康臣への淡い恋も終わり、彼との付き合いも途絶える。

康臣と正寛、彼らの対比は天才と秀才の対比でもある。康臣の天才ぶり。

「原理は好きなんだけど、プラグマティックな学問は嫌いなんだ。もっとも理解は早いよ。あいつ、こっちが地道に論理を組み立てているときに、一気に思考を飛ばすんだよ」

秀才・正寛との付き合いは続いているものの、康臣との付き合いが途絶えた中、瑞穂は康臣の訃報を知らされる。康臣は瑞穂に一本のテープを残して死んでいた。そのテープを貰って以来、瑞穂の身辺に不審な出来事が多発する。なぜなのか。瑞穂は康臣の死の真相や、付き合いが途絶えた後の彼の身辺を探ることになる。

本当の天才というものは、その価値が分かる同じ道を目指す者には、絶望しか与えないものなのか。「ガラスの仮面」では、秀才・亜弓さんが頑張っているけれど、あれはマヤに抜けている部分があるからいいのだろうか。康臣は現実の社会とコミットする術を殆ど持っていなかった。一方の秀才・正寛の生き方もまた凄まじい。現実の世界の若いアスリートなどは、もっと軽やかに生きているように見えるけれど・・・。

ただの天才と秀才の話にならないのは、瑞穂が女性であるからだと思う。瑞穂も、また康臣と同じく天才であった。複層的な話だなあ、と感じた。康臣、正寛の高校時代の重要なキーパーソンである、岡宏子(ナスターシャ)と瑞穂との出会い、会話も印象的。「白い氷花のような峻厳な美貌」の持ち主であったナスターシャは、歳月を経て穏やかな微笑をたたえる女性となった。しかし、彼女は瑞穂に違和感を抱かせる凡庸な女性であった。

卑屈になることも、勘繰ることも知らないまっすぐで謙虚な視線は、しかし複雑極まる人の心の底にある真実に到達する鋭さは持っていない。そこに横たわる真の美を理解しうる聴覚もこの人は持ち合わせていない。

こんな音楽を紡ぎだせること、音楽でしか語れないことは、はたして幸せなのか不幸なのか。

「すすり泣く高音も包み込む低音」も、一時的な気分に過ぎない。優れた音楽のはらむ感情は個人的感傷を超えて、普遍的で雄大だ。

二十年前、打ち捨てた感性、能力を持つ「彼女」と共に生きていく決心をした瑞穂。それはつまり、これまで築いてきた生活を、壊すことでもある。それとは正反対の生き方を続けなければならない、正寛。

瑞穂: 「あなたは松明のような人だ。激しく燃えながら、まっすぐにつき進んでいく性を持っている。しかし今は、ぶすぶすとくすぶっている。いや、何年も、何年も、煙ばかり吐き出してくすぶり続けてきた」
正寛 :「無理して登ってきた人生なら、死ぬまで登り続けなさい。自分の心に嘘をついて生きてきたっていうなら、死ぬまで嘘をつき通しなさい。演技だってなんだっていいのよ。美佐子さんにも子供にも、有能な夫、思いやりのあるお父さんでい続けなさい」

色々な人生が詰まっている。私は、この小説が好きです。


篠田 節子
カノン


*臙脂色の文字の部分は本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、御連絡下さい。

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買い物に出たら、近所の鰻屋さんがとってもいい匂い~。でも、旅行中食べ過ぎだったので、ここらでリセットしなくてはなりません。旅行ボケ、実家ボケし過ぎて、「ご飯ってどうやって作るんだっけー?」状態なのですが、少し真面目にご飯を作らなくては。引っ込め、お腹。・・・無理?涙

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玉村豊男編「あの酒、その国、このお店―とっておきの世界のお店」
 TaKaRa酒生活文化研究所

内容(「BOOK」データベースより) 世界の珍しいお酒を取り上げ、その成り立ち、歴史、現地での飲み方などを解説。"ではいったい、そのお酒はどこで飲むことができるのか?"と、東京でそのお酒が飲めるお店を紹介。さらにお酒大好き人間が書き下ろしたエッセイも掲載。最初のページから最後のページまでが、お酒づくしの、とっておきのガイドブック。

目次
第一章 アジア・オセアニア
 タイの陽気な人々とメコン・ウイスキー ―戸田杏子
第二章 ヨーロッパ
 ポーランド人のように酒を飲む ―玉村豊男
第三章 地中海・アフリカ
 地中海世界の酒 ―松原秀一
第四章 北・中南米
 飲みやすく、飲み難かった酒 ―エクアドル・アマゾンのアスア ―山本誠

自分が実際に行くことが出来る土地は限られてくるので、本によってその土地を想像するのも好き。しかもこれは世界のお酒が切り口。お酒は好きなので借りてきました。背景が分かると更に楽しく飲めそうでしょう?

目次を読むだけでも、酔っ払ってきそうなのです『ネパールのどぶろく「チャン」を飲む』というように、どこどこのなになにを飲む、というスタイルが延々と続く)。一つ一つの節の後には、日本でそのお酒が飲めるお店が載っていて、「3000円でチャレンジ!」などと、そのお店での料理とのコーディネートまでなされている。各章の最後には、「ここでも飲める!とっておきの世界のお酒」「世界のBAR・CAFE・RESTAURANT」写真つき。東京近郊の方などは、お出掛けされてもよろしいかと存じます(自分は近郊ではないので、ちょっと無理かな。残念~)。


読んでいて気になったのは、ネパールのチャン
■甘さと酸味、そしてわずかなほろ苦さが混ざり合った喜び
チャンは穀物を発酵させたものなのだけれど、ふかした固体のまま発酵させてしまうのが珍しいらしい。

瓶がとっても可愛かったのは、メキシコのテキーラ「プルフィディオ」
■ボトルの中にサボテンが・・・
 思わず飲みたくなる、飾りたくなる、ポルフィディオ
黄色いテキーラの中に、緑のガラスのサボテンがいるのです。とっても可愛い。FFのサボテンダーを思い出しました(あれは大抵の場合、小憎らしかったけどね)。
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そして暑いですねー。実家からの帰りの車中より撮った、江ノ島付近の様子です。
まだ波が高いよう。皆さん、被害はなかったでしょうか。

すっかり「本ブログ」ではなく「日常ブログ」になっておりますが、明日辺りからまた本の方も始めたいと思います。 よろしくお願い致します~。
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