Dolomites Skyrace!! | SkyRunner キャベツのブログ

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高度2000m以上 透明な光に包まれながら風になる スカイランナーの世界

あこがれの舞台だった、ドロミテスカイレース。楽しい超えて、幸せな感覚を存分に堪能できたレースでした。結果は2時間17分16秒で22位。数字だけをみればそんなには大したことはありませんが、今後、世界のレベルと戦っていける確かな手応えを得ることができた収穫の多いレースでした。

標高1450mのカナゼイから、標高差1700mを一気に登り、標高3100mのPiz.BOEの山頂を踏んで、一気にカナゼイまで下る22kmのコース。日本で例えるならば、上高地→涸沢→奧穂高岳山頂→岳沢→上高地ってな感じのルートです。

第15回の記念大会ということもあって、過去の歴代優勝者、スペインやアンドラやロシアなどのナショナルチーム、企業系ではチームサロモンやチームスポルティバの精鋭が勢揃いしました。スカイランニング連盟の人たちが言っていましたが、実質的に今年の世界最高レベルのスカイランニング選手権となったようです。確かに、地元のイタリア人が誰も入賞できていないことがビックリです。
2012 Dolomites skyrace result

今年は過去最多の約700名がエントリーしたようです。大会のスタート、ゴール地点は街の中心にある広場です。大勢の人たちが広場に出て来て、とてもにぎやかでした。

スタート直後から、キリアンを先頭に、トップ集団は猛烈なスピードで登っていきました。とても付いていけるペースではなかったので、マイペースに徹して、一歩一歩登っていきました。ただし、連戦の疲れが溜まっていて、骨がカルシウムから鉛に変ったんじゃないかと思うくらい、足が重くて調子はよくありませんでした。でも、連戦であることは他のほとんどの選手も同じです。"こんちくしょー負けてたまるか"って感じで、動かない足をズンズンと上に上に置いていきました。

最初の5kmほどは緑に囲まれたスキー場のスロープですが、次第に高度が上るにつれて、草木いっぽんも生えない岩と氷の世界に変わっていきました。その景色は最高を通りこして絶頂!!苦しいにもかかわらず、山頂では幸せすぎて笑顔になってしまいました。

"おっしゃー"と叫んで入った12kmのダウンヒル。そのうち7kmほどが、こぶし大の岩がゴロゴロ転がっている、テクニカルなガレ場です。本場のスカイランナーたちは、正規のルートは無視して、落石を引き起こしながら最短距離で突っこんでいきます。"下る"というより、"落ちる"という表現が相応しいです。私も何度も攣る足を小刻みに操作しながら、自分が起こした落石とともに山から落ちていきました。夢中だったので、カウントはしていませんでしたが、7、8人をぶち抜いたと思います。

3回くらいは足が攣って岩にクラッシュしたはずですが、かすり傷無しで、笑顔でゴールできました。2時間17分代。自分の予想タイムが2時間15分から20分の間だったので、調子が悪いなりにはよい走りができたんだと思います。ぶっちぎりで優勝したキリアンは大会新記録の2時間01分52秒。彼は今まで以上に強くなっているようです。

別格のキリアンとは約15分差ですが、他の上位選手との差は10分ほど。4月からの急ごしらえの身体で10分差なので、来年以降じっくり身体を仕上げることさえできれば、彼らの背後にせまることも不可能ではないという感触をつかむことができました。

さて、来週末はジルデモントです。また、同じ連中と戦います。チームサロモンは木曜日までキャンプをしてリフレッシュしてから乗り込むそうです。俺もコモ湖(スターウォーズのロケで使われた風光明媚な湖)沿いのレッコという街でリフレッシュしてから、次なる山に乗り込もうと思います。

ps、ひとり旅なので、みなさんからのはげましのメッセージがとてもうれしいです。ありがとうございます!!

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