いつの頃からだろう
「疲れた」という言葉の意味を、本当に知ったのは

好きなくらい暴れて、疲れ果てて
食事をしながら、ぐっすりと眠ってしまった子供の頃
母親に、意味も分からず「疲れたよ」と言っていたあの頃

でも、いつの頃からだろう
座っているのもやっとの、崩れそうな本当の「疲れ」を
知ってしまったのは

いつの頃からだろう
「悲しい」という言葉の意味を、本当に知ったのは

お店に並ぶ、おもちゃが買ってもらえなくて
母親の手を引っ張って泣いていた子供の頃
涙を拭きながら「悲しいって、なあに」と母親に聞いていたあの頃

でも、いつの頃からだろう
微笑んでいるのもやっとの、傷んでしまった本当の「悲しみ」を
知ってしまったのは