松井久子監督の講演会後は、「レオニー 海外版」の上映。


月影の舞

「レオニー」は、天才彫刻家イサム・ノグチを育て、
自らも波乱の時代を生き抜いた一人のアメリカ人女性
レオニー・ギルモアの生涯を描いたもの。


ノンフィクション作家 ドウス昌代の
「イサム・ノグチ 宿命の越境者」を読み、
レオニー・ギルモアの存在を知ったのが
この作品がきっかけになったという。


20世紀初頭のニューヨーク、
詩人 野口米次郎とレオニーが出逢うところから
始まる。


まず感じたのはレオニーの潔さである。

周りから変わりもの扱いされても、自分の意志を貫く強さと、
凛とした生き方。

それは時代も国境も文化も全て超える。


ヨネとアート(詩)を介して愛し合っていくレオニー。
子供を宿したのに、「嘘だ」という男だが、
才能あふれる男は魅力的なのだ。


二人で作品を作ることでそれは二人の“子供”となる。
これは痛いほど自分も解るので感情移入するとこが
多々あった。


初めてヨネと身体を重ねるレオニー。
ベッドシーンでのレオニーのヒップラインを
見せるところに、とても上品なエロスを感じた。


日本にやって来たレオニーと幼いイサム。
本妻がいることを知ったレオニーが、
ヨネから与えられた家を出る所はかっこいい。

引き止めるヨネに
「私はあなたの犬じゃない」
というレオニーの台詞。


どちらかというと犬になりたい派の私だが、
彼女のその潔さが印象的だった。


やはり、レオニーを演じるエミリー・モーティマーがいい。
強さの中にもチャーミングさがあふれ、
女性に共感される美しさと知的さを兼ね備えている女優。
老年では、特殊メイクを施しているが、一人の女優さんが
一人の女性の生涯を演じることに無理がない演技力だった。



オリジナル版は未見なのだが、観た方によると、
オリジナルは情緒の部分が多く、ねっとりと描いている
とのこと。
海外版はそういう部分を簡潔にされたのだと。
またオリジナル版と見比べてみようと思う。


夜は、北浜にて松井久子監督を囲んで懇親会にも参加。
メイキング映像を観て、苦労話、講演会では語られなかった
創作秘話、過程など貴重なお話も聴かせていただけた。

映画上映、懇親会に参加し、多くの人を惹きつける映画、
沢山の人を魅了させる監督の持つ力というものを感じた。



月影の舞
懇親会はざっくばらんに。

パワフルな松井監督が「とてもパワフルな人」とおっしゃる
スペシャルパワフルなYさんは真赤な服でカワイイ。

ベッセルおおちに250人以上集客する尽力は圧倒的で
松井監督にダメ出しする信頼関係の深さが素敵。


手前、左端は香川の映画製作にはこの人アリ!
永遠の飛行少年、空撮ならおまかせのエロスガイいや
ナイスガイのF氏。


月影の舞
松井監督とサイン入りポスターを持ったキャラバン氏。

香川のエキストラにこの人アリ!の彼は、
「レオニー」では横浜港のシーンでエキストラとして参加。

「俺の横を中村獅童が通ったんだよ!」と善通寺でのロケの様子を
熱く語ってくれたキャラバン氏だが、
本編ではカットされているらしい。残念!



月影の舞
ランチを食べ損ねたので、上映会後、懇親会に向かう合い間に
牟礼のカフェでおやつ。
期間限定キャラメルナッツホットケーキ。
厚い生地にクルミたっぷり。