「『狂い』の構造 人はいかにして狂っていくのか?」 | 月灯りの舞

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自虐なユカリーヌのきまぐれ読書日記


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ちよっと前の本だけど、お気に入りの
春日武彦先生の対談新書本。


「『狂い』の構造 人はいかにして狂っていくのか?」

春日武彦:著/平山夢明:著
扶桑社/2007.9.1/720円

月灯りの舞-狂いの構造

異常天才ホラー作家・平山夢明と、
異常心理を嬉々として探求する精神科医・春日武彦。


この2人が、伝説的な猟奇殺人事件から、引きこもり、
給食費未払いまで、さまざまな事件、フィクションを題材に、
人がまともでなくなる瞬間、狂気へとすべり落ちる場所を
語り合う、爆笑&戦慄の対論集。  <解説より>


相変わらずエキセントリックな春日先生の放談。


春日先生いわく、
「この本は狂気関連本のヒール(悪役レスラー)で、
平山の鬼畜系想像力と春日の不謹慎な解説とを撚り合わせた
もの」が本書だとか。



【第一章「面倒くさい」が「狂い」のはじまり】では
一歳の赤ん坊をバイクのヘルメットケースに入れて
死なせてしまった夫婦が正常か異常かについて語る。


「面倒くささ」が「狂気の孵卵器」と。



【第二章 バルンガ病の人々】では

どんどんプライドだけが大きくなって、
自分は王様だと思うような人を「バルンガ病」って
呼んでいる。

その人たちの生態や、凶悪な犯罪を起こしてしまう人々の
「狂気」について語っていく。


もう、狂気は治らない。

悪いことをしている人って、自分が悪いことを
しているというよりも、
自分が被害者だって意識の方が大きいとか。


あと、興味深かったのは、「言葉が狂気を呼び寄せる」
いうとこ。

言葉が引き金になってしまう事件っていうのは多い。


金属バット殺人事件で、一柳展也が「金属バット少年になろう」と
決めたのは、今まで彼の側に立っていた母親が
事件の直前に「あ、この子はダメね」と言ったのを
彼が聞いてしまったからだと。


まさにその一言が命とり。
何気ない言葉が、人を追い詰めたり、最後の狂気の一線を
越えさせたり……。


反面、言葉とか「病名」をつけることで、
「免罪符」になる場合もある。


「放火という不治の病」についても語っていた時、
春日先生が「放火っ根深いんだよ」って語ると
平山氏ったら、

「そうだと思う。俺も……放火少年だったから」って。


まあ、大きいのはなかったみたいだけど、
うひゃ、何をカミングアウトしてる!
だよね。



【第三章 “雑”な狂人たち】では、

裁判について平山氏が
語っているのがおかしい。


とても頼りない国選弁護人を見た平山氏は
自分が被告だったら、「もう死刑でいいや」って
気持ちになるくらい。


で、その国選弁護人の人がテレビに
出てたんだって。


「名簿詐欺」についての事件で出てたから、
実は、なかなかすごい人だったのかと平山氏が
思い直してたら、“被害者”だったとか。



【第四章 “ハイ”になってしまった人々】

「風船おじさん」とか「イカダおじさん」とか
出てきて、彼らは基本は躁だったんだろう。


躁鬱を行き来しないで、躁のままいっちゃったと。



ちょっと ブラックなんだけど、
平山氏がよく行く公園は首つり自殺者が多い場所
みたいで平山氏いわく「首つり銀座」なんだって。


で、朝お年寄りたちが体操をやっている時、
遠くから見ている人がいて、「あの人も入ればいいのに」って
呼びに行ったら、首つりでぶら下がってたという公園。

「体操、見てたんじゃなねぇよ、こっちは
死んでたんだよ みたいね」

って平山氏。



シリアスな狂気から、

発明家の人ややたら脱ぐ人の話とか、
おかしな人の話満載。


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