「噂」荻原 浩 | 月灯りの舞

月灯りの舞

自虐なユカリーヌのきまぐれ読書日記

「噂」

 荻原 浩:著
 新潮社/2006.2/629円



衝撃のラスト一行に瞠目!
都市伝説が渋谷の女子高生たちの間を
駆けめぐる。
背筋か凍る 萩原流サイコ・サスペンス。
     <帯より>


噂



どんでん返し好きとしては、この帯に惹かれるねー。
ラストが知りたいがために、ひたすら
読み進めたという感じ。


ミリエルという香水を売るための戦略として
「WOM(WORD OF MOUSE=口コミ)」を
使うエージェンシー。
渋谷の女子高生たちをモニターとして、
うまく情報操作をして「噂」をつくりだしていく。


“女の子をさらっていく「レインマン」は足首から先を
全部切ってしまうけど、ミリエルの香水をつけてると
狙われない”という都市伝説をからめていく。
口裂女のポマードみたいなもの。


で、実際にその「噂」どおりの事件が起こるという
王道パターンではあるが描写がリアル。

女子高生のメールによるいじめの残酷さや
フェチやSM嬢などの生態もからんでいく。



とにかく著者の女性の観察眼というか、生態把握が
すごいなあと感じた。
綿密な調査によるものなのか、男性は常に女性を
こんなふうに見ているのかと、ある意味勉強になる。


未読、未見だけど、映画化された「明日の記憶」で
山本周五郎賞受賞の著者だけあって、
ミステリにしてはすごく詩的な描写や
刑事たちのキャラ表現にも人間ドラマもをもたせ
興味深い。



ラストは、確かに衝撃的。
予測はできたけど、ちょっとフェア
じゃないような気もする。
これは、女より男の方がショック大だと思う。


東京の旅でやっと読めた。
舞台が渋谷で、ちょうど渋谷にも行ったから、
臨場感たっぷり。


女のコの足首切断という猟奇的犯罪は、
フェチがらみ。
女の足 23センチの足にこだわる犯人の
フェチ描写がグロくて怖い。