イタリア人を知る上で分かりやすく面白い本がある。

宮嶋勳氏の書いた『最後はなぜかうまくいくイタリア人』である。

具体例を面白おかしく取り上げ、歴史やその根拠などを踏まえながら書かれている。

 

特に面白かったのが、、、

 

1)アポイントの時間はあくまで目標時間であり、その時間に集合して下さいというものではないに等しいというもの。

因みにミラノであれば、予定時間+15分〜20分、ローマであれば予定時間+30分〜1時間が妥当とも書かれてあった。笑 確かにイタリアでは、南に下れば下る程ルーズ加減が増していく。

 

2)仕事とプライベートを敢えて分けてはいない。

公私混同が激しいが、それ故に仕事の時間と自身の時間が融合して、生き甲斐や活力すらを生み出している。

 

3)分業が出来ない。

分業で全体像が見えなくなると、自分が今行っている作業が、一体全体にとってどのような意味をなしているのかが分からなくなるという。その結果、労働意欲が下がっていく。逆に自分が全ての工程に携われる仕事に関しては、驚くべき集中力と意欲を発揮する。イタリアで職人芸や家族工房型企業がうまく行っている所以である。

 

4)計画は立てなくても最後になんとかする。そして人生の醍醐味は最終目的ではなく、その過程の寄り道にある。

イタリア人の能力は今に100%集中出来る事。それ故に新しい関心ごとが出てくると、今度は本来の目的を忘れ、今度はそちらに100%集中し始める。彼らのとって最終目的とは、あくまで最初の一歩を踏み出す方向性のようなもの。

 

5)イタリア人の最大の特性は寛容

大抵のことを簡単に許してしまいがちである。致命的な問題を起こし刑務所行きとなった人が、数年後には何事もなかったかのように社会に復活している。そして周りもそれをごく当たり前に受け止めている。この件は、弁護士である我が夫の囚人に対する驚くべき寛容な言葉の数々からも体得済みでもある。

 

、、、とまだまだ続くのではあるが、面白いので是非お手に取って読んで頂けたらと思う。

 

 

そしてこの5)番に少し重なるのかもしれないのだが、、、

 

 


例えば私と夫が大喧嘩をしていたとする。

感情的になりやすいイタリア人である。結構な暴言がぼろぼろと出てくる。

繊細な私はもちろん傷つき(こちらも負けずに言い返してはいる。笑)、殻に篭りがちとなるのだが、、、

ものの5分もしないうちに、さっきまでの大喧嘩は嘘だったかのように普通に笑顔で話してくるのである。

 

娘もしかり。

我が儘を言いながら大声を上げて泣き叫んでいたかと思うと、5分後にはけろっとして何事も無かったかのように話しかけてくる。

 

夫も娘も私の怒りという感情は全く見えていないのか、もしくは見えていても無視してしまっているかのよう。 


この驚くべき変わりように私は戸惑ってしまうのである。


????????


ケラケラと笑い出したりもするものだから、私からしたらもはや宇宙人である。

 

彼らイタリア人の場合、

自分の気持ちを発散し終えたら、あとはすべてをリセット、つまりは忘れることが可能なのである。

 

忘れる事がなかなか出来ない私には、ある意味、羨ましくさえ思えるのであった。




本日のカルパッチョ
鯛とドライトマトのカルパッチョ
チャイブ仕立て

 

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