初夏の栂池自然園レポート 第三弾!!!
の最後に期待した大雪渓は、残念ながらあれ以上は見ることは出来ませんでした
展望湿原に到着すると、先にいらっしゃっている方達がゆっくり景色を楽しまれていました
こちらの標高は2010mなので、みずばしょう湿原から150m程標高が上がったことになります
同じ園内でこれだけ違うんですね。
お天気が良ければここから大雪渓を見ることが出来るのですが、、
この日はこんな感じでした。
ここから今度はモウセン池を目指します
道中、まだ雪が残っている所もありました。
そして
チングルマ(稚児車)
大部分が穂になってしまっていたチングルマの花がこちらではまだ楽しむことが出来ました
ミヤマツボスミレ(深山坪菫)
モウセン池
銀命水の上流と
下流
と写真を撮っていると以前にもこちらにいらっしゃったお客様からお声をかけて頂き、
「今日は雨の後だから濁ってるね~。いつもはもっと綺麗なのよ~」
と仰っていました。
言われても濁っている感じは全くしません。。。
本当に山の雪どけ水は綺麗なんですね
自然の恵みを感じます
からの浮島湿原に到着
こちらでは沢山のオタカラコウ(雄宝香)と
ニッコウキスゲ(日光黄菅)
今年はニッコウキスゲが少ないと聞いていたのですが、こんなにも沢山咲いています
こちらも後日ガイドさんに聞いたところ、当たり年は一面を黄色に染めるかのように見事な開花だそうです。
イブキトラノオ(伊吹虎の尾)
和名の由来は、伊吹山で発見され虎のしっぽに似た花穂をしていることからきているんですって。
エゾシオガマ(蝦夷塩釜)
チングルマ(稚児車)の穂もこんなに!!
カオジロトンボ(顔白蜻蛉)
山岳地域に点在するトンボで後ろからみるとこんな感じですが、顔の口回りの部分が白いのでこの名前が付いたそうです。
ニッコウキスゲで珍しい姿を発見
朝方に開花すると夕方にはしぼんでしまう一日花で一つづつ咲いているはずなのですが、、ガイドさんに見せたら
「たまにはこんな事もあるよね」
って言ってました。
四葉のクローバーみたいな感じですね
浮島湿原で楽しんだ後は楠川~わたすげ湿原を経て今度は風穴を目指します。
浮島湿原を出た辺りからの景色はこんな感じです
まだまだビジターセンターまでの距離を感じます。
楠川の手前まで戻ると、またこちらの花に出会えます
シナノキンバイ
実は後日、ガイドさんに聞いたところによると元々は自然園に自生していた植物ではないとの事
確かに園の一帯で見ることが出来るというよりは園入口から見て楠川の奥の辺りで多く見ることが出来ます。
じゃあ、どこから来たの
って感じですよね
答えは小蓮華山からだそうで、元々小蓮華山で自生していたものが土砂崩れで種が流されてきて園内で増えたんだそうです。
わたすげ湿原から風穴側の木道を歩いて進むと、少し空気が冷たくなったような…
と思っているとまだまだキヌガサソウがこんなにも
もう他では終わってしまったサンカヨウの花もかろうじて
雨の後で見つかったらきっと透けているはずと期待していたのですが、、
透けていませんでした。。。
サンカヨウの花びらがガラスの様に透けるのには数時間雨に当たり続けなければならないのです
雨の後でもちょっとやそっとの雨ではダメなんですね。。
更に進むと明らかな冷気を感じると共に、風穴に到着~
風穴には雪が残っていました。
温度計は 3℃
どおりで、、この一帯は他よりも温度が少し低いのでキヌガサソウもまだこんなにも見頃だったんですね。
8月でも雪が残っていることもあるそうですよ
少しクールダウンしたところで再びみずばしょう湿原へ進む途中、ようやくコバイケイソウ(小梅蕙草)の花に出会えました
花が梅の花に似ていることからこの名前になったそうで、当たり年には沢山花を咲かせとっても綺麗なんだそうです
今年は残念ながら少ない年との事。
また来年に期待ですね
そんなこんなでみずばしょう湿原まで戻って来て今回の栂池自然園一周はめでたく幕を閉じました
後日ガイドさんに聞いた話によると先程のシナノキンバイと同様に、小蓮華山から流れてきたと思われ今年初めて見つかった花もあるようです
そういった事以外にも、豊富な知識で色々教えて貰えるガイドさんによる案内もお勧めです
何倍も何倍も楽しめること間違いなしです
今回園内を回らせて頂き感じたのは、どの花にピントを合わせても沢山の虫が訪れていて(虫がお好きではない方にはちょっと申し訳ないのですが)
草花やそこにとまる虫達をじっと見ていると、この高山の短い夏を命一杯に生きる輝きと表現すればいいでしょうか。。。
キラキラと、とっても眩しく感じました。
栂池自然園は9月になると秋風が吹きだし徐々に紅葉へと進みだすそうですので、今から約一ヶ月程で彼らの季節は終わりを迎えます。
来年芽吹く新しい輝きに繋げて。
そうして何年もの間、沢山の関係者の方々といらして下さったお客様によりここの美しい自然は守られてきたんですね。
本当に有難う御座います。
栂池自然園
雪どけからの園内の季節の移ろいや天候によっても違う表情を見せてくれるので、いつ行っても新しい出会いをきっとお楽しみ頂けると思います。
それに、その年その年でお花の賑わいのバランスも変わります。
なので、一度で満足せずにどうぞ何度もお越し下さいませ。
そして、その年その年のこの美しい景色を是非楽しんで頂きたいです。
と4回に分けてお送りして参りました『初夏の栂池自然園レポート』、お付き合い下さり有難う御座いました
ただ園内は花盛り
皆様のお越しをお待ち致しております