父の手術から5日後、入院中の父に会ってきました。
父が入院中のベッドから転落したと聞いた翌日です。
 
職員さんに案内されて病室に入りました。
職員さんが「娘さんが会いに来ましたよ」と声を掛けると父は、
「おー、よく来たね。今日はずっとここで遊んで行くんだろう?今日はずっとここで遊んで行くといいよ」
と大きな声で言いました。案内してくれた職員さんは笑ってました。
 

 

 
今日の父は、入院していることは理解している様子でした。
体調を尋ねると、
「よくなってきたよ」
と言ったり、
「おれはここに来て何日くらい経ったかなあ。80日くらいになるか?」
と言ったりしました。
 
「6日くらいかな」
と答えると、
「あと6日で80日?」
と聞かれました。
どうしても80日は譲れないらしい。
 

 

父はベッドから落ちたので、ベルトで固定されていました。しかし、固定されていることは特に気にしていないようです。
 
横になったらすぐに寝てしまうから、気になるのは自力で起き上がろうとした時くらいでしょう。
 
「お医者さんと看護婦さんの言うことよく聞いてたらすぐ退院できるからね。いまは安静にしてね」
と声を掛けました。
 
父は、
「早く治してお父さんお母さんに元気な姿を見せに帰らなくちゃ」
と言いました。
 
脳内タイムスリップして、自分の両親が健在という気になっているのでしょう。
 
父は目をかすかに開けているくらいなので、眠いんだろうなと思い「また来るよ」と声を掛けて帰りました。