プラセボ効果についての本を読みました。

予測脳 カリン・イエンセン



プラセボ効果というのは、何の効果もない錠剤を「薬ですよ」と言って投与しても薬を服用した時と同じような効果が出る、というもの。

冒頭に、著者の叔父の話が出てきます。
叔父は高級なウイスキーが大好き。いたずら好きな人が高級ウイスキーの瓶の中身を安いウイスキーにすり替えてウイスキー通の叔父が気づくかどうかいたずらをしたところ、叔父はおいしそうに味わっていたとか。身近にありそうな話からグッと引き込まれます。

一見プラセボとは関係がなさそうですが、ラベルによる期待がプラセボ効果を引き起こすようです。


興味深かったのは、
  • 痛み止めのラベルがついたプラセボ
  • プラセボとラベルのついた本物の痛み止め
この二つを、片頭痛のある人たちに服用してもらったところどちらも軽減率が30%程度と変わらなかったという話。

しかし、痛み止めのラベルがついた本物の痛み止めだと、痛みの軽減率が60%になるのです。

他にも、まったく同じこと飲み物や食べ物でも、添えてある説明によって満足度や味の感覚が変わるという話や、コロナワクチンにプラセボ効果はあるのかという話も面白かったです。