父が特養に入所して、もうすぐ一ヶ月。

 

感染症対策で、面会は月に一回と制限されています。今後のことを考えて、入所して一ヶ月になる頃合いで面会に行くことにしました。

 

父が特養に入所してから初めての面会。

 

「帰りたい」と言われたらどうしよう。

心の準備をして向かいました。

 

ビニールカーテン越しの面会です。

 

詳細は長くなるので、今後ちょっとずつ書いていこうと思いますが、父は「帰りたい」とは一言も言いませんでした。

 

それどころか、

「ここに来てどれくらいになるの?」

と問うと、

「十年くらいだろう。おれはここで古株だから、事務員に聞けばわかるよ」

と言われました。

 

さらに、

「今日はここに泊まっていったら?」

と父は勧めてきます。

 

丁重にお断りすると、

「そしたら明日でもあさってでもいいよ。おれはずっとここにいて、滅多に出ることはないから」

と言いました。

 

 

認知症高齢者が家にいても「帰りたい」と言うのは居心地がよくないせいだと本で読みました。

父が入所した特養は、父にとって居心地がよいということでしょうか。

 

「ここの居心地はどう?」

と問うと、

「いいよ。マルだよ。二重マルだ」

とのこと。

 

父と過ごしてきた一年間がなかったことになっているのはちょっと切ない。

 

ですが、馴染んでくれて安心しました。

きっと特養の職員さんたちが、よくしてくれているんですね。