ショートステイから帰ってきた日のこと。

父が足をかゆそうに掻いていました。

「かゆいの?」

と問うと、

「畑の中を歩いて、畑のツルが何かが足に触って、それがかゆいんだろうなあ。一眠りすれば治るよ」

と父は言います。

 

畑の中なんて歩いてないでしょ、などと言ってはいけません。

 

父の足を見せてもらうと、足がむくんだのか靴下が窮屈なのか靴下の跡がくっきりついていました。

 

娘「靴下が窮屈で跡がついたんじゃない?」

父「そうかあ。あんたの言うこともあるかもしれないねえ」

 

一眠りすれば治るというのは、お父さんの言う通りだったね、と言うと、父は「そうだー」と言って寝ました。