朝5時頃、トイレに起きたらしき父。
「本当のことが思い出せない」
と言いました。
わたしは眠かったので、
「もう少し寝たら思い出せるんじゃない?」
と返すと、父は素直に布団に戻りました。
わたしはというと、父に声を掛けたために目が覚めてしまい5時半起床。台所で過ごしていましたが、珍しく父が全然起きてこない。
7時頃になってようやく顔を出したと思ったら、
「俺には妹がいたはずだけど」
と、妹の話を始めました。
続けてもう一人の妹について、所在を尋ねてきました。(父には妹が二人いる)
「(よく知らないけど)お父さんの田舎にいるんじゃない?◯◯さんのところにお嫁にいったんでしょ」
と答えました。
写真が見当たらないとも言うので、写真を見せました。わたしはその人と会った記憶はないのですが、父が前に「これが妹」と言っていたので、その写真はすぐ出せるようにしてあるのです。
それで満足したかと思いきや、
「俺は施設みたいなところに行っていたな。身体のどこかを悪くして」
と言いました。たぶん、ショートステイのこと。
本当に思い出しましたね。
「車でここまで送ってもらったんだ」
とも言いました。
父はいろんなことを覚えてないんじゃなくて、思い出せないんだろうな。記憶はしているけど、その記憶を引き出せない。
「調子が出ない」
と言うので、まだ寝てていいよ、と言いました。
腕がしびれて痛い、と言うので少し揉んであげました。
念のため熱を測りました。
測ってる最中に父は何度も、
「もういいんじゃな〜い?」
と言ってきて、体温計を挟むのに飽きてる。
結果は36.3度と平熱で、安心しました。

